1話 夏休み開始
1話目です。頑張ります
キーンコーンカーンコーン〜
「よぉ、光介!お前ちゃんとDMO買ったよな?」
「あんだけ言われて買わないわけないだろ博貴」
俺の名前は港光介、普通の高校2年生さ。そしてDMOというのは1週間前に発売されたVRMMORPGである。そのゲームの開始が今日の12時なのだ。
「今日は終業式だからな、帰ったらすぐに始めんぞ」
「ええ、私はひろくんの家でやるからあんたも一緒にやるのよ」
「私もやるので一緒にやりましょうね、こうくん」
俺には幼馴染というのが3人いる。1人目はイケメンでサッカー部というのがテンプレな男、橋下博貴。ゲームが大好きで運動神経も抜群だ。
2人目は加藤美紅。ハキハキ喋るツンデレ美少女で博貴と付き合っている。弓道部所属で校内にファンクラブがあるほどだ。
3人目は天音雪。ザ大和撫子な美少女。俺が好きな人だ。ただ本人は好きな人がいるらしい。怖くて告れない。まぁそんなこと置いといてこいつも弓道部だ。それも天才。百発百中の腕を誇る女だ。
博貴は俺ら3人にこのゲームを勧めた。そして俺ら4人は終業式のため10時に家に帰れるので12時から同時に始めようとなったのだ。
このゲームは従来のものと違い、人間側と魔物側を選べるのだ。魔物側は不遇らしいがレベルを上げると進化できるらしい。俺と博貴は魔物、美紅と雪は人間で始まるらしい。
「それで光介は何でプレイすんだ?剣が使えるやつだと骸骨とかゴブリンとかか?」
そうなのだ。俺は剣くらいしか得意なものはないのだ。皆はイケメンや美少女だが俺は違う。しかし剣は得意なのだ。中学の時剣道大会で3連覇を果たしたくらいには得意だ。
「俺は決めてるぞ。動く甲冑だ。進化すればまともに剣が触れるようになるだろ」
「確かにお前にはピッタリだな。イケメンなのに本人気づいてねーし(ボソッ)」
「ん?なんか言ったか?」
「別に?それより美紅達は何にするんだ?」
そうだ、美紅達は人間側でプレイをするんだったな。
「私はエルフだよ!やっぱファンタジーなんだから魔法が使えないとね?!」
「私は人間ですね。弓使いになりたいです。」
いや、もうすでに弓使いだろ。
「で、肝心のお前は何にするんだ?」
「言ってなかったっけ?骸骨だよ。俺は魔法を使うんだ!」
「童貞だからか?(ボソッ)」
美紅が思いっきりぶん殴ってきた。いでっ!仕方あるまい、甘んじて受け入れよう。
「そうだけど、そうじゃなくてさ!リアルで運動してるからゲームでは動きたくない。」
堕落してんなこいつ。
「まぁ、好きに楽しむのがゲームなんだからいいんじゃないの?」
「じゃあもう帰るか。12時にみんなスタートしろよ!」
「わかってるよ。じゃあな」
「ええ、また後でって魔物とは同じフィールドじゃないのよね」
「ええ、美紅ちゃん一緒に頑張りましょう!」
そうして俺らは各々家路へとついた。