楽しみの予感
三章の最終戦の地区を東地区から西地区に変更しました。
また今回、とても短くなっております。
「……暇だね」
外ではちょうど昼真っ盛りといった時間なのかな?
前までは昼寝をしていたはずの時間なのだけれど、彼女たちに鍛練を施していた間は夜にしか寝ていなかったせいか、今じゃすっかり夜にしか寝ない生活に慣れてしまったようだ。
何か退屈を紛らわすようなこと……あぁ、そういえば。
彼女たち、やっぱり勝てていたね。試練に向けて準備をしなくてはならないことが色々とある。
十数年間してこなかったためか、どうにも忘れてしまっていたみたいだ。危ない危ない。
彼女たちが勝つことは、流石に予想できていた。
いかんせん、停滞したままの十数年間をどうにか動かすために、原因となる三人の戦いを見て新たに[超級]になる魔物候補を育てていたくらいだ。西の方には三人を越える強さの者などいなかったし、三ヶ月で彼女たちが三人に勝つために必要な力はつけきったつもり。
「けどやっぱり、セクリアは悩んでいたみたいだね。結果的には成長に繋がったから良かったものの、感情で力が上下する程の打たれ弱さは大きな欠点、か」
うーん、中々に僕も師匠としての考え方が身に付いてきてるなぁ。一つの時代にのめり込むのは止めておいた方が無難なのかもしれないし、別れの時に辛くなったりするのかもしれないけど、ね。
暇なのだから、仕方がない。
「その点、ウルティナは基本的に戦闘と自身の感情とを切り分けていたところが偉い」
更に追い込まれたらどうなるのか、もうすぐ分かるけれど。
うん、楽しみになってきたな。彼女ならこの場所も一回自力で見つけているし、試練は確実に受けることになるだろうから。
こっそり見に行った感じ、向こうも向こうで盛り上がってきているみたいだ。聖女も勇者も、面白い人が最終試練に残っていた。
ウルティナの過去の話的に、今回は単なる試練では終わらなさそう。
特に、試練の性質を考えると……うん、開始時期を同じにすれば、とっても面白くできそうだ。
勇者は最後のお楽しみにとっておくとして、ね?
「うんうん、楽しみだな」
ささっと、試練のための準備。
終わらせちゃおうか。




