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秋の桜子詩集

皐月に寄せて

作者: 秋の桜子

空の青、白い雲、山笑う五月


蛙は水はる田んぼの中で 


げろげろ、ケロケロ


空の青が、水鏡に映る四角い田んぼ


山の緑が、水鏡に映る早朝の田んぼ


吸い込めば 鼻に抜けるよ


薄荷の空気 胸に吸い込む緑の息吹


山藤の下がるむらさき 花の色


まるはな蜂が蜜を集める 花の中


一重山吹 黄色い花が 


垂れるよに咲く 五月の美山


薄紅色の 山桜


赤銅色の葉とともに


芽吹いて ふくいくと 咲き誇る



つい、ついーと


燕尾に身を包みし 恋の鳥


伴侶と共に 歌うたう


土を集めし 恋の鳥


スィートホームを築くため


風に乗り、羽ばたく翼


やがて、ピンとはるその翼


グライダーの様に 滑空する


つい、と嘴に泥くわえ


人恋しと 軒下にへと運びゆく

  


その昔 紅白粉に時をかけ


チチ様 カカ様の 臨終に


間に合わなかった その咎で


着の身着のまま 


駆けつけた姉妹鳥


間に合った それとは違う


身の上に なりしその鳥 渡り鳥


緑あふれる 五月になると


子供産むため 育てるために


産まれ故郷 戻ってくる



つい、と燕尾が空を舞う


つい、と、嘴 泥くわえ


軒下作るよ 彼等の家を


やがて そこに並ぶよ


はげちゃびん、


雛が大きな丸い目で


カカ様 トト様 ご飯はまだかな


きょときょと 青空 眺める お留守。
























 



















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― 新着の感想 ―
[良い点] とても可愛らしく、素敵な表現からの、雛を形容した言葉選びにぶっ飛びました。 飲んでたコーヒーが鼻から出そうになりました。 そしてやっぱり可愛らしかったです。
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