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神と人と妖魔の戦記録  作者: 邪な鬼
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第4話 攻防とすれ違う二人

遅くなりすみません。


※所処、迷走してしまい変になって仕舞ってる部分がありましたら、教えてくれると助かります。


(…………は?)


「…………は?」


 癒美火が言った事が理解出来ず、思った事がそのまま言葉としてでた。


 その言葉を聞こえてないと思ったのか、もしくは理解してないと受け取ったのか……分からないが、笑顔のまま言ってくる。


「も~! ちゃんと聞いてないとダメでしょ! 後一度だけ言ってあげるわね♪ 日牝神未来さん貴方は今日死にま~す!」


 もう一度言われた事で、ようやく現状をのみ込み……理解すると笑顔で見返した。


 その笑顔を向けられ、最初ギョッとし……いぶかしむが、すぐに――考えを改めて受け入れてくれた。とでも言いたげな表情で頷き話を続けようとしたが――――


「いい笑顔ね! 受け入れてくれて嬉しく思うわ! さて、それじゃあせつめッ!?」


 ――――俺が殴る事で遮られた。


 目を閉じ頷いてる間に、一撃をくらわせようと考え動いたが――拳一つ分の距離で……こちらに気づかれ内心……舌打ちし、全力で振り抜くが……やはりと言うべきか、すぐに両手をクロスさせガードした。


「クソ!!」


 当たった瞬間に、身体全体で押し込み……振り抜くが、案の定……足にも力を入れ……踏ん張りを効かせていたようで、少し浮いて、飛ぶ位にしかならず悪態をついた。


 だが癒美火自身は、浮かされ……それ所か、後ろに飛ばされると思いもしなかったのか――驚きに目を細め、宙返りを決めつつ危なげなく着地し……上にいる俺を睨み付けてくる。


「ちょっと、いきなり何すんのよ!」


「何をするも、何もッ! ……お前が敵対証明に近い事を、ほざくからだろーがッ!」


「ッ!? 待ちな、さいよ! あれの何処、がッ! 敵対証明になる、って言うの、よ!?」


 苦言を返しながら、途中まで駆け降り、癒美火の上まで飛ぶと蹴りを放つが、あっさりと避けられる。


 押さえる気でいるのか、掴み掛かってくる手を、間一髪で払いのけ、カウンター気味に腹にフックを入れるが、もう片方の手で止められる。


「俺が、死ぬ、のを宣言、しに来ている時点で、俺が反抗、するのは分かる事だろうがッ!」


 会話しながら、パンチや蹴り等の攻撃を打ち込むが防がれ又は避けられて一撃も入れられず、癒美火は取り押さえようと……手を伸ばすも払い除けられ、反撃される。


 周囲に反響する程の、攻防を繰り返すが、癒美火にとってそれが予想外の事だったのか、払い除けられ……攻撃を防ぐ度に……どんどん焦った表情になる。


「確かッ、に最初は、そう、考えると思ったわよ!」


 手を払う事が難しくなってきた俺は攻めかたを変えようと思考を凝らし……ある一つの考えを導きだし実行に移す。


「だからアンタに、話を聞いて貰うためッ、質問を、な!?」


 拳を避けられまた迫ってくる手を――払わず掴み取る。


「離しな、イッ!? しまっ――ウグッ!」


 癒美火は驚きに声をあげ、腕を戻そうとするが、時すでに遅く、痛みが走る程に力を入れられ、引き戻す事が出来ず――――致命的な隙を晒してしまう。


 俺は、意識を逸らすのを見逃さず……打ち込もうとするが――予想以上に力が強い事に驚き……掴む手を放さぬよう、更に力を入れる事に意識を割いた為、殴り掛けていた速度が下がった。


 その隙を癒美火も見逃さず――後ろに下がられ……当たる感覚はあったものの、威力を殺されダメージを、あまり与えられなかった事に眉をしかめる。


(クソ!! 気を取られ過ぎたか! 何とか距離をッ!?)


 距離を取ろうと考え、飛び退こうと後ろに跳んだ瞬間、腕が引っ張られる感覚を感じ……慌てて目を向けると――殴った腕が掴まれていた。


「今のは驚いたけど、ようやく……捕まえたわよ!」


 苦痛に表情を歪めつつも目には勝利の色を宿し吼え、それに怯み……一瞬だが硬直してしまった。


 戦闘中にやってはならない、二つ――思考の放棄と、怯えを見せてしまった。


 その隙を癒美火は、見逃さず――足払いで……体勢を崩され、掴んでる腕を後ろにまわすと、背中を……もう片方の手で押さえ地面に叩きつけられた。


 衝撃で中にあった息を、全部吐き出してしまい、また思考停止に陥るそして――癒美火の手が光りだし言葉を放つ。


 『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()! ()()()()()()()()()!』


 頭に直接届いてくる言葉が放ち終わると一瞬の発光後――俺の身体は魔法陣の形をした物に胸、両腕そして両足の三重で拘束されていた。


「ちくしょう! こん、な物!?」


 悪態をつき拘束を解こうとするが身体が全く動かず、簡単には壊せない事を瞬時に理解する。


(駄目だ、このままの状態じゃ壊せない! 使うしかないのか……だが、……クソ!! ()()()()()()しないで、これを壊せるだけでいいんだ。ならくれてやる! 力を、ッ!?)


 少しの逡巡…そして決断し――解放の為に、()()()()()()と、力を集中した瞬間――拘束していた陣が光り、全身に酷い痛みが駆け巡る。


「グッ、ガァァアアアーー!! ハー、ハー、ハー!?」


 痛みにより……集まりかけた力は霧散すると、光が収まり……痛みが消え、荒い息を吐いてる俺を疲れた表情で見てきた。


「フ~。説明する前に自分から試してくれてありがとさん。今……アンタが味わったように、その拘束、解こうとすれば肉体があろうが、魂だけだろうと……神経に直接、電気を流されたような痛みが走るから気をつける事ね」


 疲れた顔と声で事も無げに伝えてくる癒美火に、悔しさと最初から力を使わなかった事に後悔を覚えつつ睨みつける。


「チッ、先に言っておくが従う気はない……殺すなら早く殺れよ」


 俺が、捨て台詞の様な事を言うと――最初間抜けな顔で首を傾げ、次いで俺の全身を見て驚いた顔で、急に大声を出し始め、後ろに二歩程……下がった。


「ハ? ……いや、いやいやいきなり何言い出してるの!? しかも、そ……その状態でその台詞て!?」


 コロコロ表情が変わるな。と抵抗する気力を無くし……半ば諦めに近い感情になりながら、眺めていたが――次の言葉で怒りと後悔が込み上げる。


「私のような美少女がそんな姿で、その台詞を言えば……全男子が得するけど!? アンタのその姿で、その台詞聞いて得するのなんて、腐女子しかいないわよ!?」


 早口に捲し立てる様に発せられる言葉を聞き口元をヒクつかせていると――この先を絶対に言わせるな! と警鐘が鳴り響き止めようと思った。


「まさかと思うけど、アンタ……世に聞くガチホ「断じて違ーう!!」


 だが口を開こうとした途端――青空以上に顔を青ざめさせ後退りで言ってはならない事を言おうとし、最後まで言わせてたまるか! と耳が痛くなる程の声で否定した。


 癒美火は、突然の咆哮にビクつき……俺は、有らぬ性癖を付けられかけた事の怒りで、唸り……息を荒くし睨み付けた。


「そ、そうよね! 私の脚見て興奮していたからノーマルよね~! あは、あははは……! え、え~と。……ごめんなさい!!」


 自分の発言が不味かったと思ったのか、ビクつきつつ目を左右に泳がしながら弁解しようとするが全く駄目な事が分かると土下座で謝罪してくる。


「……ハァ~、もういいからさっさと立て、そして殺すなら早く殺せ」


 今だ怒りが収まらないが、ただ睨み付けるのも虚しく思い頭をあげる様に言い今度は変な勘違いはしないだろうと同じ事を言う。


「ありがとう、それと、その……ごめんなさい。それとさっきの事だけど――自分は、殺すつもりは無いわ。……今の所はだけど」


 癒美火は、ばつの悪そうな顔をしながら立ち再度謝ると――俺を殺すつもりは、()()()()()()()と言ってきた。


 その言葉を聞き訝しげに癒美火を見るも、その目に嘘はなく……透き通った泉の色のまま俺を見据えており――鼓動が高鳴るが表に出さないようにしながら説明を求めた。


「……分かった。まだ……信じきれないが、話は聞く。説明は……全部してくれるんだろうな」


「……ごめん。全部は無理なの、私らの様な人達からすれば命に関係する事もあるから――だから、これだけは絶対に説明できない。という物を今から教える。それに触れない部分であれば包み隠さず答える事を約束するわ」


 目を見て……嘘がない事から……頷きで返すと、指をあげ言ってくる――途中、何かを呟きながら言い直してもいたが、混乱する事もなく分かりやすく教えてきた。


 全部を聞き終わると頭で復唱する。


 1. 俺の死に関する内容全般(死ぬ時間帯は可)


 2. 俺の前に死を伝えに来た理由の一部


 3. 癒美火が使って拘束した術に関する事


 4. 癒美火の存在に関する事


 この4つに関しない限りは、俺の質問や疑問の全てにおいて答える。


 それを頭に叩き込んだのを見計らったかの様なタイミングで声をかけてくる。


「質問があるのなら、今言った忠告以外なら好きに聞いていいわよ! て……そのままじゃ纏まる物も纏まらないね。ごめんごめん」


 さっきの事に思う所があったのか――高圧的で人を見下す態度が無くなり少しチャラついたその辺の不良になりきれない不良の様な態度で謝罪をしてくる。


『彼の者を捕らえし縛よ形を変えよ』


 謝りながら又あの頭に直接届いてくる声を発した。


 言い終わると、俺を拘束していた陣が光の帯になり――両手の親指……首に巻き付き、両足を縛っていた陣は足枷の形に変わった。


「これで少しは動けるわよ。あ、それ形は変わっても効果は続いてるから気をつけなさいよ?」


 襲い掛かってくるのを懸念したのか少し警戒しながら忠告してくる。


「別にもうどうにかしようとは思ってね~からその忠告は要らない、とっ! ふ~後ろ手に縛られてると立ちにくいな……本当」


 警戒している姿を眺めつつ言葉を返し、立ち上がると――さっきので萎縮した筋肉をほぐそうと首を回し……少しの懐かしさを覚え、無意識に呟き癒美火の事について考える。


(襲い掛かった俺が言ってもあまり意味はないか。だが……本当に話し合う気でいる様だな? こっちが殺る気がなかったから、アイツも殺そうとはしなかったと思ってたんだけど、違った様だな)


(今も、警戒を強めただけで殺気は全く感じない。それにコイツ自身、話し態度が駄目だった事を受け入れて改めて話そうとしている。考えてみれば、俺が短気を起こして勝手に話を終わらせたんだよな)


 自分の行動を反省し……受け入れ、癒美火を見る。


「ん? 何そんな真顔で私を見てくるのよ。あ、もしかして苦しいの!? ごめん、すぐ緩め――」


「いや、違う。別に苦しくない寧ろ普通に張り付いてる感じで違和感が無い」


 俺が見てた理由が拘束が締め付けてると思い慌てて緩めると言い出すが言葉を遮る形で否定した。


 なら、なぜ? とでも言いたげな顔で、首を傾げ見てくるので一度大きく息を吐く。


「……悪かったな」


「? 何の事」


「いや、俺が最初……質問に答えろて言っときながら、最後まで聞かず殴りかかっちまて、お前は、説明もしようとしたのに……頭に血が上って聞こうとせず……悪かった」


「その事ね。別に謝らなくていいわよ。その、私の話し方にも問題があるし、むしろ私の方こそ悪かったわよ」


 二人揃って謝罪しあい少しの沈黙が場に訪れ互いにそっぽを向き顔を赤らめてたが、耐えきれず癒美火が叫ぶ。


「あーもー! やめやめ! 辛気臭いのは終わり、()()()()()んだから話し合いに移るわよ!!」

ここまで読んでくれてありがとうございます。


最初に書いてあるとうり、変になってる部分がありましたら教えてくれるとありがたいです。


 次は、5月中にあげます。

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