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頭を撫でてもいいですか?  作者: 凪と玄
序章 誓い
1/7

一つの






 ―――――――――彼女は、僕の世界の中心だった。




 広大な砂漠を笑顔で歩き続けた彼女は、ずっとずっと、苦しんでいた。なのに僕は、それに気付かなかった。もっと早く気付けばよかったと、今でも思っている。


 辛さを隠して、毎日を楽しそうに過ごす彼女に僕は救われてしまった。だから僕は、それに気付かなかった。教えてくれればよかったのにと、今でも思っている。


 でもそれは、僕にはどうしようもなかったことだったんだ。


 だから、せめて最期に願った。




 ―――――――――頭を撫でてもいいですか?




 

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