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うさぎに騙され異世界へ  作者: 桜田 律 
第1章 旅立ち
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4 準備

 綾子は向こうの世界がどんなものか殆ど知らない。チュートリアルをしたといっても自分の与えられていた畑から出たことがないのだ。

 畑の外に出れば他のプレーヤーと交流が出来、いろんな情報交換出来たらしいのだが、今となっては全て遅い。


 話によれば自分と一緒にこの空間は一緒に転移してもらえるとのことで、小さいながらも小屋もあるため何とか寝床だけはどうにかなるだけましである。いきなり文無しで町までいったところで泊れない、食べられない、知り合いいない、とかいきなり詰んでいるとしかいえない。

 考えれば考えるほど心配事が増えていくが時間は有限。生きるためにまずは調味料や食料を持てるだけ持っていかねば。

 よし!ドラッグストアに買い物に行かなくては。


 まず塩・胡椒・砂糖は基本で出しをとる系、スープの素系・お酢色々・ケチャップ・ソース・マヨネーズ・酒・みりん・非常食でカップラーメン・焼きそば・うどん。

 飴・チョコレートなどの大袋お菓子


 今まで作った各種ジャム、いちご・キウイ・ブルーベリー・ゆず、梅干し・佃煮など瓶詰めのもの。

 あ、米は買わないから精米と畑も増えたら米作れるはずだから種米も用意しておかないと。

 それから味噌を忘れてはいけない。

 賞味期限があるから、流石に5年分は用意できないけど何かあったときの用意は、絶対に必要なのだ。余るぐらいがいい。

 あ、ドラッグストアというえば、薬は絶対いるし女だからこその物だっている。

 あれこれカゴに入れていくのはいいけれど、財布の中身…大丈夫かな?

 カゴに詰められた大量の商品を見て、思わず財布の中身を覗き込んだ。


 結局財布の中身はどうにかなったものの、一つの店で大量買いというのは業者と思われそうなぐらい人目を集めすぎたので、ホームセンターなどにも回って思った以上に散財することになってしまった。

 あ、100均で便利グッズを買うことも忘れてはならない。

 この量、旦那にどうやって誤魔化そう。


 戻ってから裏庭にこっそり段ボール箱に詰めた品物を運び、ダミーの物は玄関から運び入れた。

 後は旅に必要な着替えや化粧品など身の回りの物を出張が近々あると旦那に誤魔化しながら、スーツケースに詰め込んだいった。


 明日から居なくなると思うとなんだか落ち着かない。洗濯は気になるし、冷蔵庫の中身も気になる。帰ってきた時は向こうに行った時の誤差一時間ぐらいだと言われているが、それでも気になるモノは気になるのである。それに帰ってから記憶の誤差が出そうで怖い。昨日のことすら忘れていることがあるのに、5年経って今の記憶があるとは思えない。

 取り敢えず今の現状を箇条書きで書き出した。

 

 仕事の内容、これからの行事事など。

 疲れた脳を休めるべく、チョコレートを食べながら溜息をついた。

 もう、やることありすぎ。

 でも、切りが無いからなるようになれだ。

 綾子は最初は慎重になり神経質なところもあるがそれなりに順応性がある。しかも飽きっぽくどこか楽観的でもあったので、最後は投げやりになるところがあった。


 取り敢えず管理者から貰うスキルリストを見ないと。


 今あるスキルが畑用に

 ・水をまくための水魔法

 ・土を耕すために必要な土魔法

 ・出来具合を確認するための鑑定


 一度も使ったことがないけど牧場用に

 ・動物と話が出来る念話

 ・動物を綺麗にするためにクリーン(もふもふはいいが、動物独特の匂いとアレルギーが出てしまう毛が舞うのは苦手で手に入れた)

 もふもふ好きにこれを言ったら、かなり飽きられそうだが体質は変えられないのだから仕方ない。


 これに後3つか。

 ・野菜や果物・薬草を乾燥させる為の火魔法 

 ・色んな道具・薬を作るための錬金


 この二つは必要だと思うのよね。

 あと一つはいざという時のために、武器スキルなど戦うすべを持つべき?

 でも…折角なら従魔か召喚スキルが欲しいのよね。一人で薬草取りに行くとか、絶対にムリ!それに流石に一人は寂しいし。

 結界はうさぎが持ってるらしいし、戦わなくても逃げられたらいいけどレベルの概念があるようだから、やっぱり死なない為のレベルアップは必要よね。


 うん。決めた。

 うさぎはいるけど戦闘で当てに出来ないだろうし、従魔スキル手に入れてゲームポイントで手に入るタマゴにかけよう!


 向こうの世界の常識と書かれた本を読みながら、綾子の夜は更けていった。



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