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うさぎに騙され異世界へ  作者: 桜田 律 
2章 異世界生活スタート
23/46

19 綾子の本領発揮 1

綾子はたくさんの温もりに囲まれて、何かが解けていくのを感じていた。重みからは拙いながらも綾子を気遣うもので、『まま元気になって』と伝わってくる。生まれたばかりのレオでさえ一生懸命に綾子を温めていた。

「もうさむくない?」

どうやらこの子達を抱きしめていたとき、温かいと言ったのを覚えていて綾子が元気がないのは寒いからと思ったのだろう。

本当に良い子達ばかり。こんな子を前に主の私が落ち込んでるわけにはいかない。管理者に喧嘩を売るぐらいじゃないと、この世界では幸せに生きていけない。

そんなことをちょっと前にも思った気がする。

なんだかなー。

きっとこれからも落ち込むことはあると思うけど、殻に閉じこもるのではなく前に進めるように、頑張ろう。

どうしてもダメなときは、こうやってみんなでいればいい。

まずはこの子達を安心させよう。


「もう大丈夫よ。遅くなったけどレオ生まれてきてくれてありがとう。嬉しいよ」

「まま、大好き」

うわー、この子生まれてすぐに言葉が使えるし、感情があるなんてすごいハイスペック。タケルといいレオといい、この世界のファンタジーって凄い。まあ、レオの存在が一番のファンタジーなのは間違いない。ラノベとか読んでなかったら、本気で固まって動けないところだった。

あぶない、あぶない。


さて、落ち着いたところで、どうしようか。

ジュニアもだけどレオも主食はお肉だよね。今あるのは、タケルが持ってきてくれたハチミツと各種野菜、米、小麦粉、缶詰…缶詰!シーチキンが確かあったよ。

炊いただけの米もあったはず。

これに混ぜて食べさせよう。足りない分はタケルが帰ってから食べさせたらいいや。

あ、タケルのご飯。マジックバッグにあるおにぎり食べてくれるといいけど。

相変わらず思考が飛び飛びしながらも考えを纏めていった。


「レオ、ジュニア、メアご飯にしようか」

「「わーい」」

土鍋をアイテムボックスから出し、それに缶詰を3つを混ぜる。これだけでは味気ないからゴマを振りかけて、塩昆布を混ぜる。

うーん、良い匂い。私が食べたくなったよ。

二つのお皿にそれぞれ盛ってレオとジュニアの目の前においた。

「待て!」

いきなりかぶり付きそうになったので、二匹にはマナーとして教える。

「メアのご飯の準備が出来るまで、待てよ」


必死に待ってはいるが、レオにすれば初めてのご飯。早く食べさせたい。

急いでタケルが持ってきたハチミツをお皿に盛り、スプーンを用意した。

「はい、食べて良いわよ」

勢いよく食べる二匹に、待ての意味があったのかと思うほど平らげた。

メアは一口しか食べてない。

まあ、お行儀よく出来たということで、偉いぞ。

レオ、ジュニアの頭を撫でて、褒めておいた。が、やっぱり足りなかったか。

他に食べ物…食べ物。

確か安売りで買った食パンがあった気がする。

アイテムボックスから一斤を出し、それにハチミツを付けて二匹の皿に乗せてみた。

ハチミツ、美味しいのね。

取り敢えず二匹で一斤を食べたところで、お終いにした。

お昼は頑張るから、朝はこれで勘弁してね。


私この世界に来てまともに食べたの、タケルが作ったスープと肉じゃが、おにぎり、サンドイッチ?

栄養バランス悪っ。本当にどうにかしないとね。

「まま、おいちー」

はっちゃんのハチミツはやはり地球から持ってきたモノよりも、濃厚で美味しいようだ。

匂いだけでもお腹空くんだから、余程だよ。私もクリーンで軽く殺菌したら瓶詰めして、パンに付けて食べよ。

ここまで来たら、この世界にいる一角牛とかドードー鳥とか飼育できたらいいのにとか思う。町で買える可能性はない気がするし、多分私が一緒に行って捕まえるのがいいのだろう。これもルプスとタケルに相談だね。


ーーなんて、言ってたら。あの二人何と戦ってるわけ?ぐらりと足元が揺れる勢いでここ、広がってる気がするんだけど。

メアは楽しそうに転がってるし、レオとジュニアは楽しそうに跳ねている。

君たち、少しは緊張感持ちなさい。ここじゃなければ、天変地異そのものなんだから。これってホントどんな仕組みなのか。所謂空間魔法なのかな?外からは変わってないけど、中が広がる、みたいな。

結局タケルに町までの地図見せて貰ってないし、私もはっちゃんのことで精一杯で外から見た景色なんて気にもしてなかったし。


わからないことだらけだ。

でも以前のような疑心的な感じは残っていなかった。やれないと枠を作るより、やって出来ないときに考えることにする。

あんなに怖がっていたノームの人たちが、協力し合って自分たちの住む場所を作っている。

土だらけになって出来たての野菜を囲んで楽しそうに笑っているグリーン一族。

兄1・2に護衛されながら魔の森んの木を切り、リアカーに乗せて運びぶウッド一族。

土から鉱物を拾い集め鎌などを作るノーム達。

木の皮や笹でカゴを編むノーム達。

それぞれが出来ることを頑張っている。

そして出来た物をこの家の前に並べ、頭を下げてお供えのように置いて行くのだ。

結局自分の力で今の環境を手入れたわけじゃない。だからこそ目の前の出来事が信じられなかった。暴動起こされるならテイムしちゃえ!ぐらいの気概があれば、もっと早く打ち解けただろうな。

悔やんでも仕方ない。

今からでも実行すれば良いことだ。


「メア、おいで」

転がっていたメアはポテポテと歩いてやってくる。

それをみてジュニアもレオをやって来て私の前でお座りをした。

「外のみんなに挨拶しようか」

「「わーい」」

二匹は間違いなく外で駆け回りたかったのだろう。飛び跳ねるように喜んだ。

レオ、あなた生まれてばかりなのにジュニアと互角で遊んでるとか、ほんと謎生物だよ。


さて、外に出る前に色々ポイント交換するものを選んでおこう。


まずは、ステータスチェック。


【 名 前 】 アヤコ (25才)

【 種 族 】  人 族

【レ ベ ル】   60

【 職 業 】 ファーマー・テイマー

【 体 力 】   989

【 魔 力 】  3511

【攻 撃 力】   351

【防 御 力】   654


【ス キ ル】 水魔法 3/5 土魔法 2/5 火魔法 2/5 生活魔法 2/5

無属性魔法 2/5(意味とイメージが固定されれば、攻撃魔法でない限り可)

例)スリープ・解除・結界・気配察知・探索・地図作成等

         テイム 5/5 錬金 1/5  鑑定 1/5

【 従 魔 】 タケル(キングラビット) メル(ハニー・ベア) レオ(グリフォン)  

        ルプス(フェンリル王) ルプスジュニア(フェンリル)

        はっちゃん(ハニー・ビー)


【固有スキル】 ポイント獲得1.5倍  アイテムボックス  残りポイント 660P

【 加 護 】 管理者の加護(言語翻訳・頑健・即死回避)


戦いとか出来ないけど、負ける気もしない感じ?

まあ、いいや。ポイントは少し増えている。きっとタケルとルプスの頑張りのお陰だろう。

ポイントは、

10P コムギ(苗10本)(種100粒) 20P 稲 (苗10本)(種 100粒)

30P

 魔力増加 攻撃力増加 防御力増加 限界値突破 身体強化 偽装

 光魔法 闇魔法 風魔法 木魔法 聖魔法 無属性魔法 付与魔法 念話 鉄の短剣

 梅 ブルーベリー 柚子 りんご 梨 ぶどう 桃 サトウキビ 

50P

 魔道具作成  地図作成 鉄の長剣  魔法の杖(樫) 錬金道具(初心者用)

 胡椒の木

100P

 空間魔法 

300P

 時空魔法


 あ、ちゃんと偽装が増えてる。でもこれは町に行くと決めてからでいい。必要なのは、果樹でりんご・梨・ぶどう 桃 各3本で90P×4で360P

サトウキビも欲しいけど、数用意できるだけのポイントがないから、それならコムギかな。米も押したいところだけど、食べたことがないものを作るのは難しいだろう。

残り200Pをコムギにすれば、2000粒あるしどれだけになるのか想像付かないけど、賄えそうな気がする。失敗したらしたでまたポイント増やせば良い。


うん、これに決定。

あと木の実が少ないから、先にはどんぐりとか栗とかあればいいかな?作れるならアーモンドとか、オリーブとか。植物油が採れるのはありがたいんだけど。

季節を無視して色々作れるファンタージ―万歳!ってことで、願うのは自由なはずだ。

みんな家の前にいるようだし、早速従魔のお披露目とポイント交換した物を渡していこう。



次回「綾子の本領発揮 2」

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