表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うさぎに騙され異世界へ  作者: 桜田 律 
2章 異世界生活スタート
18/46

14 焦るタマゴとポイント交換

綾子にたくさんの魔力を貰ったタマゴは夜中必死に目覚めようと頑張っていた。

望まれて綾子の元に来たのに、毎日何者かが綾子の周りに増えていく。自分のポジションであろう場所が、今は完全にメルのものだ。次にジュニアが控えている。

早く生まれて、撫でてもらうのだ。

はやく、はやく!


タマゴなのに、可哀想に早くも焦燥感にかられていた。

綾子に早く生まれてきてね。と言われたのも拍車を掛けている。

そんなことも知らずに、当の綾子は幸せそうに寝ていた。


****



綾子の朝は早い。夜は早めに寝るのだから早く目覚めるのも道理ではあるが、綾子としてはもう少し寝たいと思ってしまう。

それでも朝からまま、ままと言われたら、二度寝が出来るはずもなかった。成長期真っ盛りのジュニアは特によく食べる。昨日も綾子からしたら食べ過ぎと思う量だったが、お腹を壊すことなく朝を迎えた。

「ままー」

「メルもう起きたの?」

「まんま」


その声に待ってましたとばかりに、ジュニアはシッポを振りまくる。昨日悪い子はご飯をあげないといわれたのだ。だからお行儀よく待っている。

「えらいね」


ちゃんとお行儀よく待っているのだから、褒めてあげないといけない。頭をしっかり撫でて言葉にした。だけどそれが合図かの待ってました!とばかりにキッチンの方に走っていった。どうやら自分の器を取りに行ったらしい。昨日綾子がバッグから食べ物を出したことを知っているので、器さえあればすぐに食べ物が出てくる魔法のバッグだと思っているらしい。その証拠に器を綾子に差し出してキラキラとした目を向けた。

『今日はなに?』の無言の圧力だ。


「あージュニア、ここからご飯は出てこないよ?作ってないから」

その言葉を理解した途端、頭がかくんと項垂れた。しゅん

「あー…今から作るからね。大丈夫、ジュニアの分もちゃんと作るから」


「タケル、悪いんだけどメルにハチミツ食べさせてくれない。その間に作るから」

「ん、わかった」

流石に屋敷になってパジャマで移動はしずらい。簡単に動きやすい格好になると、メルを抱き皆を引き連れてキッチンに来た。

ジュニアには転がっていたテニスボールを渡し、遊んでて貰いタケルにメルを渡して食べさせて貰っておく。


「さて、後片付けがさきね」

とっいっても「クリーン」で大体の物はきれいになる。要は綾子の気持ちの問題なのだ。

跡形もなくきれいに食べてくれたお陰で、簡単に水で洗うだけで良かった。

「このキッチンハイテク!ボタン一つで水が出て、お湯が出る。排水もしっかり出来ているし、これだけで行動範囲が広がるよ。タケルありがとね」

「ルプスが頑張ったからな」

「タケルも頑張ったよ」

朝からほのぼのタイムをしていたが、それもすぐに壊れた。


「我のご飯!」

噂をしたら来た。ルプスが食べるほどの朝ご飯が…、昨日の残りの肉じゃががある!

足りなかったら、外で補って貰おう。

皿を大・中・中・小と並べる。もう兄たちがいるのは、何も言うまい。それに今日は二人にも仕事して貰うのだ。


アイテムボックスから寸胴鍋を出そうとして、綾子は後ろを向いた。ジュニアにはご飯はないと言っていたのに、突然綾子から出てきたらやっぱりいつでもご飯が出てくると勘違いするし、先ほどのは嘘になってしまう為だ。

こっそり純銅鍋をだすと、振り返ってお皿に盛りつけ始めた。

ジュニアのキラキラとした目が痛い。


「どうぞ」

昨日と同じく親子4匹はぺろりと食べ、お代わりはこれでおしまいと二杯目を出した。

「足りない分は外で補って」

洗う必要がないぐらい皿を舐めて綺麗にしてから、ちょっとしょんぼりしながら頷いた。

4匹揃って同じタイミングでしょんぼりするとか、遺伝子のなせる技?


「ノームさんが来て落ち着いたら、町に行くからね。それまでは我慢して」

「では、今日一日で引っ越しを終わらせるか!」

「ルプス、むちゃ言わないの。タケルと兄には町までどれくらいの距離か一角うさぎ狩りながら、偵察に出て欲しいし、もう一人の兄には私と一緒にハニー・ビーをテイムしにいくから、護衛として付いてきて貰うから」

「わかった」


「それから、ノームさんに作って欲しい物があるから、ちょっと待って。絵心ないから伝わるかどうかわからないけど、ノームさんにも持ってきたいモノがあるだろうから」

綾子が描いたのはリアカーだ。車輪さえ木で出来ればどうにか運ぶだけなら出来ると思っている。ある程度落ち着いたら鉱山でも見つけて、ノームに車輪を作って貰えば良い。

「ここの取っ手をルプスが引けば、荷物と一緒にノームさん連れてこられるから」

「それはいいな」

「じゃあ、そっちは任せたね」


「タケル、メルありがとう。タケルは朝ご飯おにぎりおかかと鮭でいい?」

「それでいい」

「お昼は残っているカボチャスープとおにぎり、兄の分も同じようにマジックバッグに入れとく。兄は足りなかったら、現地調達で。じゃあ、宜しくね!」


自分も急いでおにぎり梅干しを食べる。残っているおにぎりがあと3個しかない。これは急いで予備を作っておこう。昨日炊いたご飯がそのまま残っているから、ハニー・ビーテイムして戻って来たら、お昼ご飯つくるついでに、握っておこう。



あ、管理者さん

無属性魔法もポイントで追加お願いします!

あと、このポイントタケルにも使えると助かります。地図作成させたい。

それにこっちに持ち込んでも良い作物の種や苗も交換出来るようにして欲しい。

例えば、稲・コムギ・胡椒の木・サトウキビ・ショウガ・果樹(梅・ブルーベリー・柚子)

取り敢えず、これぐらい。


腹が決まった綾子は一切の遠慮や固定概念を作りるのをやめた。馴染まなければ間違いなく状況に追いつけずに、潰れてしまう。わざわざ異世界にまで来てストレス貯めたくないし、子供を育てるのに遠慮などしていたら、子供達が可哀想だ。

どうせメアだっていいように、タケルに押しつけたに違いないのだから。

可愛いから良いけど。


ということで、ポイント交換といきますか。

おお、やっぱり項目が増えている。ありがたいねー。このポイント交換は、この世界でスローライフを送るための第一歩なのだ。


タケルが綾子に大丈夫かと目で訴えている。まあ、来たばかりの時は魔力切れで二回も倒れたし、タケルとしては責任もあるから気になるのはわかるけど、

ステータスだけならタケルを上回っているのだ。攻撃力はともかく防御力ははるかに上回っている。攻撃をさけられるかどうかは別として。

さて、さくっと交換しよう!


10P コムギ(苗10本)(種100粒) 20P 稲 (苗10本)(種 100粒)

30P

 魔力増加 攻撃力増加 防御力増加 限界値突破 身体強化

 光魔法 闇魔法 風魔法 木魔法 聖魔法 無属性魔法 付与魔法 念話 鉄の短剣

 梅 ブルーベリー 柚子 りんご 梨 ぶどう 桃 サトウキビ 

50P

 魔道具作成  地図作成 鉄の長剣  魔法の杖(樫) 錬金道具(初心者用)

 胡椒の木

100P

 空間魔法 

300P

 時空魔法


 従魔にも使用可(ただし、ポイントは1.5倍必要)


残976P


やっぱり胡椒は高いんだ。思ったよりはサトウキビがポイント少なめだったのは、数がいるからだろう。一度根付いたら次から楽だと思うけど。


では、無属性魔法30P タケルに地図作成 75P 梅30P×3 柚子30P×2 ブルーベリー30P×10 残 421P


コムギとか稲はノームさん達来てからで良い。ハニー・ビーが来て花の蜜がないことには、話にならない。

さて、引き替え引き替え。

あ、家を出ないと苗キッチンでは困る。


リュックにメルを入れて、兄2とジュニアを連れて、外に出る。

「ポイント交換!」

声に出さなくてもいいのだが、このあたりは綾子も毒されてきていた。

苗の配置はハニー・ビーのはっちゃんに任せるから、後で植えよう。


「じゃあ―行くよ!」

「「おー」」

兄2とわかってないジュニアが同調する。そんなところも可愛い。

さて、綾子初の冒険だ。

メルのために、頑張る!


次回『ハニー・ビーのはっちゃん』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ