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うさぎに騙され異世界へ  作者: 桜田 律 
2章 異世界生活スタート
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8 ドツボに嵌る綾子

食事を終えた後の行動は早かった。

本当は寝ていただけといっても、お風呂に入れていないのですぐにでもシャワーだけでも浴びたいのだが、ここはぐっと我慢。畑作業をして汗かいてからスッキリのするのだ!


こういうとき魔法って便利。

「クリーン」

まあ、気持ち的には微妙だけど、べた付く肌がスッキリはした。


さて、タケルもマジッグバック持って狩りに出かけたし、今日こそは畑するよ!


まずはキャベツ・人参・ピーマン・カボチャ・大根・ナス・大葉・茗荷・分葱に水をやり

「ウオーター」

イメージはスプリンクラー。

滴がキラキラと光り、虹が出来る。

いつの間にか子狼もやって来て、水の中ではしゃいでいる。

分かるよ。分かるけど、お願いだから、作物だけは踏まないでねー。

なんで水遊びって楽しいんだろうね。


さて、じゃがいも・サツマイモ・ショウガ・たまねぎは、一先ずここに来てすぐ水をやったので明日にする。中々順調に育っているようだ。


ゲームの畑から引き継いだからか、土かなりいい。

今のところ雑草は生えるけど、変な病気はなさそうだし虫もいない。

これって、畑チート?

それとも、結界が凄いのかな。害するもの全てここに入れないらしいから。


あれ?

じゃあ、果実とかの受粉ってどうなるの?

まさかの手作業?!

この世界の蜂事情をフェンリルが帰ってきたら、聞かないと。

あ、でも聞いて知ってたらそれ魔物だよね。

テイム出来るなら、ハチミツも出来るし一石二鳥ってことでいいよね。

うん、良い。

よし、解決。

畑は問題が出来たなら、ノームさん紹介してもらおう。

専門家には勝てないし。


今日植えるのは、ごぼうとほうれん草。

特にほうれん草に虫が付かないとか、めちゃ嬉しい。

今回は初なので試しということで、一列だけの予定だ。

「ウオーター」

これで午前中にやることは終えたよ。

今からはシャワー浴びて、昼ごはん作りだ。


「ステータス」


【 名 前 】 アヤコ (25才)

【 種 族 】 人 族

【レ ベ ル】   7

【 職 業 】 ファーマー・テイマー

【 体 力 】  115

【 魔 力 】  100

【攻 撃 力】   50

【防 御 力】  118


【ス キ ル】 水魔法 3/5 土魔法 2/5 火魔法 2/5 

         生活魔法 2/5 テイム 2/5 錬金 1/5  鑑定 1/5

【 従 魔 】 タケル(キングラビット) タマゴ

【固有スキル】 ポイント獲得1.5倍  アイテムボックス  残りポイント 50P

【 加 護 】 管理者の加護(言語翻訳・頑健・即死回避)


タケルにステータスをまめに見ろと散々言われたからね。熱中症だと言い張っていたら、魔力切れだと怒ってた。

水撒きしかしてないし、大丈夫だと思うんだけど。

うん、大丈夫。

水魔法のレベルも上がったし、心置きなくシャワー浴びれるよ。


帰ってきたら頑張っているタケルも洗ってあげよう。タケルのおかげでレベル2も上がってる。

お風呂よりも美味しい昼ごはんがいいって言いそうな気もするけど、狩りをしてお風呂入らないのは抱き枕として失格なので、お風呂は絶対なのだ。


さて、お風呂お風呂。

初日に作った風呂釜ぽいものに水を入れ、ヒートで温める。手を入れると少し熱めだが、お風呂セットを準備したり着替えを準備したりで少しは冷えるはずだ。

まだ段ボールの中にある服たちを出しカゴにいれ、お風呂セットを脇に持ち鼻歌交じりに風呂釜に向かった。

頭からお湯をかぶり、頭も顔も濡らして石鹸を泡立てる。もこもこに泡立てたところで泡を頭と顔、そして肩に乗せ、上から洗い始めた。

早く排水をどうにかして作らないと、ずっと石鹸でしか洗えない。

付与魔法ってやつを覚えたら、魔石があれば汚水を浄化できるかな?それだと浄化装置ぽいものが出来るから、どうにかなるのかも。

あ、その前に一番大事なものがなかった、命に関わる井戸掘らないとだ。


考え事をしながら全身を洗い、お湯を被る。綺麗に洗い流したところで、折角なのでお風呂に浸かる。

昼間のお風呂って贅沢!

お風呂を堪能していると白い手が二つ縁に乗った。

そう言えば、あのまま畑で走っていたのだろうか。


たすたすと叩いているのは、どうやらお風呂に入れてくれと言っているみたいだ。

洗ってからじゃないとここへは、入れません。

入るならここへ、という意味を込めて桶にお湯を入れてみたが、そこには入らなかった。

甘えん坊だね。まあ、タケル曰く末っ子らしいからそうなのかもしれない。

仕方なくお湯から出て簡単にタオルで水を拭き、下着を身に着けてガーゼ生地のワンピースを着ると子狼を抱き上げ桶に付けた。

初めは犬かきのようにパシャパシャと脚をバタつかせていたが、すぐにふにゃーとなった。その様子はまるでぬいぐるみの『たれパ〇ダ』のようだ。


背中、頭、お腹をわしゃわしゃと洗い、前脚、後ろ脚を洗って最後に尻尾を軽く。

ここで一度お湯を捨て、もう一度お湯を入れ直して子狼を入れると大きなあくびをした。

あまり長く入れるとのぼせそうなので、桶から出すとブルブルと体を震わせて水を切り始めた。

それでもまだ濡れているので、先ほど自分が拭いたタオルで包み直して拭くとそのまま腕の中で寝始めた。


やっぱり、可愛い。

このままではずるずると絆されて、いつの間にか家族認定になりそうだ。

ちょっとだけそれでもいいかもと思ってしまうが、そうなるとその他フェンリルがもれなくついてくるに違いない。さすがにそれは食糧事情が確実になってからにしたい。

そうでなければ、ご飯作るだけで5年間が終わりそうで怖い。


そう思いながらもすでに、子狼のお昼ご飯も当たり前のように用意して、自分たちと同じものを食べていることに気がつき、溜息をつくことになる。


私、ドツボに嵌まってない?

次回『ホットケーキと新しいもふもふ』

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