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魔王様、負けを認める!


 ・・・う〜む、あまりのうまさに、すっかり興奮してしまったが

この状況をなんとかせねば、、、と思っていたら今度は、、、、・・・・


「魔王ちゃん!、、夕ご飯だよぉ〜どう?」

 と言って、ハンバーグをもってきおった。


 ・・・ハンバーグ!、、、じつは、これも大好物なのだ、

むかし、魔界に迷い込んできた人間に作らせたことがあったが!!!??、、うまい!うますぎる!!・・・


 ・・・人間共の、食べものに対する執念とも言うべき進歩には

驚くばかりだ・・・

 「しっ、、、モグ、モグ、ひかし、、モグ、、、なんと

、、いう、、モグ、、うまい!」


 「あのね!、、魔王ちゃん、食べるか、喋るか、はっきりしない!?」


 

「うむ!、、、ごくんっ!、、、ごちになった。」


「そなた、我をどうする?、いやどうすればよいのだぁ?」


「此処にいたとて、そなたに、利があるわけでもあるまい?、

望みがあるならかなえよう!悔しいが予の負けだ!」


「今まで、我を呼び出せしものは其の姿を見るや、

恐れおののき、後悔し、恐々とひとつだけ、願いを申し出た。

、、、魂と引き換えに!!」

「欲望に、マミレタ愚かな願いを、、、な!、、だが、

そなたには、飄々として、恐れず、媚びず、

我にとって禁断の言葉を言われてしまったのだ!

予の負けだ、魂の取引などいらん!

代償なしに、願いをかなえよう!、、、

さぁ、言うがよい、、、ねがいを!!


「んーとねぇ、、、私と一緒にいて!!、、、私の寿命が尽きるまで!!」


「おぬし!、、我の話を聞いておらんのかぁ〜!!!、、、

だっ、か、らぁ、、、」


「そう、長いことじゃないよ、、、」

顔をそむけるように、クルリと背を見せる。


「はっ!、、どういうことだぁ?」

 

・・・思わず、ドキリとした、、、長いことじゃないよ、、

とつぶやいた横顔は、おまりに、せつなく、悲しく、、、

そして、、、、美しかった!!・・・


・・・いかん!どうやら本当に、惚れてしまったようだ! 考えてみれば

冥界の王ラーズの謂った事はくやしいが的を得ている・・・


***今まで、魔王たる我を、負かしたものなど、おらん!***


 「そなた、我のことを、本気で、あいし、、、て、、?」

おもわず、心に秘めた言葉がでそうになった、、だが!?


「な〜んてねぇ〜!!魔王ちゃんだっ・まっ・さぁ・れぇ・た〜!!!」


 振り向きざまに、あっカンベ〜をしながら、、そう言い放ちおった、、、


・・・こっ、、、こいっ、、、わぁ〜!!!!、、、と思ったが其の頬に涙が流れた後が、残っていたのを我は見逃さなかった・・・





                               つづく

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