魔王様頭を撫でられる!
生き物は、過度のストレスを感じると、
予想外とも思える行動をとることがある。
例えば、七面鳥は自分のテリトリーに他の七面鳥が入ってくると、
眠ってしまうらしいが、われもあれからまた眠ってしまったようだ。
、、、だからといって、われが鳥類並と言うわけではない。
ふと目がさめると、香りの良いふわふわした布
のような物が掛けられていた。
・・・?!、誰もおらぬ?あの大女は何処へ往ったのか・・・
頭はすっきりし、本来の冷静さを取り戻たが
、囚われの身になってしまった、、、われは部屋のなかを見回した。
「人間の暮らしぶりはずいぶんと変わったようだ。」
魔法を持たない人間どもは、機械に頼り進化してきたらしいが
其の技もかなりの高水準なのだろう、
われには理解不能なものが多すぎる。
「この床のふくらみはなんだ?、、」
とその上に乗ったときだ、いきなり大きな音が響き渡る!!!
「なんという、不愉快な音だ、それにこの国の言語とはあきらかに違うが?何が楽しいのだろう?わけが分からぬ!?」
だが、呼び出されたときに観た、あの壁に今度は、すばらしい絵画やら
この惑星を外から観た、だろう様子が映し出される、、、、
「おお!なんとうつくしい!?光景だ?」
しばしその、画に見入ってしまったが、またあの不愉快な音と、
悪魔を崇拝している者たちの、”ミサ”?とも思える光景に変わる!
「ああうるさい!、わけがわからぬ!」
思わず耳を押さえたとき、
”キィッ”と軽く音を立てて門が開いた、、
今度も、大きな女が何かつぶやきながら進んでくるが、
あのときの者とは違っていた。
われは大きな文字のようなものが書かれた上に、
乗ったまま人型のふりをする。
「まったく!あの娘ったら、TVをのスイッチも切らずに!」
そういいながら、床のふくらみに触れた瞬間あたりは
静寂に包まれる、だがその時、その大女と目があってしまった。
あわてて、身動きひとつせずに人型のふりを続けるわれ、、、
「なあにぃ〜このフィギァ!?、、、私の魔王様?、、、って
あの娘の字だわ!」
「!?、、、???」
・・・ このわれの乗っている紙のことであろうか?
そう書いてあるのか?・・・
「私の魔王様かぁ、、、」
・・・ん?ナンダこの者涙ぐんでおるのか?・・・
「生まれたときから、入退院の繰り返しで、お友達の一人もいなかったものねぇ、、、短い、、、お付き合いだと思うけれど、、、
あの娘をよろしくね!、、魔王君!!」
そういい残すと、われの頭を一なでして去っていった。
「わからぬ!?”短い”、、、どういうことだ?」
つづく