迷子?
文字数を少なめにして話数を増やして書いて行こうと思っています。その分更新も頻繁にしますので、まだまだ未熟ですが作者の伝えたいこと・・・。それが読者様に感じてもらえるよう頑張ります!
今年も蝉が騒ぎ出し風鈴が音色が響き渡る
耳を澄ませば夏を感じさせるなか、オレは大嫌いな場所にいた
「宮内 司さんでしたね、熱を測ります・・・38.6℃。微熱ですね。では、お薬を出しますので朝と夜に2錠づつ飲んでください」
心配そうな目、悲しそうな目、笑った顔
医者の人でそんな表情みたことはなかった
無表情・・・・・・それがオレの中にある医者のイメージだ
やれやれ、やっぱり医者は好かないなぁ
「はい、わかりました」
あー、めんどいなぁ。などと考えながら
診察も終わったみたいなのでオレは軽く一礼し
いかにも! を感じさせるほどダルい雰囲気をかもし出し部屋を出た
「母さんおわったよ。・・・・・・あれ?」
おかしいなぁ、部屋の前で待ってるって言ってたのに
飲み物でも買いに行ってるのかな?
ま、そのうち戻ってくるか
ってことで、オレはゆっくりとイスに座りしばらく待つことにした
「トゥルルルル、トゥルルルル」
ひときわ目立つ音がドコからか聞こえてきた、オレは反射的に顔を上げた
「申し訳ございませんが、携帯電話の使用は禁止になって
おりますので電源を切って置いてください」
ナースが茶髪の若い男の元に駆けつけていた
「すんません」
そういえば、なぜ携帯電話が病院で使えないかと言うと
携帯電話が発生させる電波が医療機器に影響する可能性があって
それが起こればもちろん大混乱。下手に行けば死人もでるほどヤバイらしい
って昔親父がよくオレが暇そうにしてると色々と話してくれたっけか
おかげで無駄知識が豊富になったよ・・・・・・
オレは、顔を上げたついでに軽く周りを見渡してみた
真っ白な壁、白衣を着たナース、患者、自販機
どこの病院でもあまり変わらない風景
それにしても、相変わらずここはどれもパッとしない物ばかりしかないなぁ
なんか面白いもの置けばいいのに、マンガとかゲーム・・・etc
あまりの暇さにうとうととし、フラフラとオレの頭が揺れる
妙な視線を感じたのでオレは隣を見てみると
隣に座っていた人が変な目でこっちをみていた
え、なに。その目。オレ不審者じゃないよ、おばさん・・・・・・
ただ、頭フラフラしてて倒れそうになっただけだよ。よくある・・・・・・よね?
オレが診察を終えてから10分くらい経っただろうか
いくら待っていても戻って来る気配も無い
本当にどこに行ったのやら
「ちょっと、ごめんなさい。つめてくださるかしら?」
次の診察待ちであろうさっきのおばちゃんが狭そうに寄ってきた
「あっ、はい。すみません」
そろそろ限界かなぁ
お昼もとうに越えそろそろおやつの時間
診察待ちの人で待合室が埋まり始めてきた
めんどくさい、けど邪魔になるわけにもいかないしなぁ
しょうがない、少し様子を見てくるか
立ち上がるとオレは
んーっと両手を組み、頭上に思いっきり伸ばした
特に母さんが行きそうな当てもないし
とりあえずぶらぶらと歩きますかな