騎士団に潜入してみました!
寒波は大丈夫だったでしょうか?
私の身近ではインフルエンザB型が流行ってます。
皆さまお気を付けて。
家族で楽しいお休みを過ごした数日後。
私は鍛練用の男の子な格好にさらに皮の軽い肩当てや膝あて等の防具、私専用に作ってもらって父さまから贈られた短剣を腰に帯剣し、背中まで伸びた髪を侍女にきっちり編みこんでもらって三つ編みにしてもらい早朝からすでに準備万端!
今日はこれから騎士団の見習いさんたちの鍛練に内緒で参加することになっている。
内緒と言っても父さまからの許可はもらっているし、知らないのはにいさまたちと騎士団のみなさんで、多分偉い人は知ってるはず?
うちの騎士団には女の子も普通に所属しているので、当然見習いさんにも女の子はいるから、私が混じっても問題は無いはず?
カリウス先生は騎士団の指導もしてるから鍛練場にいても違和感はないし、バロックもたまに混じってるらしいし……。
だから私がうまくやれはバレないはず?
うん!大丈夫!
わたしは新人の騎士見習い!
やってやります!!
と言う事で、騎士見習いさん達の鍛練に混じってます。
基礎訓練的な走り込みや木剣の素振りなんかは、いつもカリウス先生とやってるのと同じ内容だったのですが、やっぱり大勢でやるとにぎやかだし楽しいね!
走るペースもひとりの時より早かったけどついていけない程ではなかったし、素振りはみんなと声を出しつつやるから迫力がついて良かったかも?
「全員整列!!この後は二人で組んで打ち込みを開始する。腕だけに頼らず身体をしっかり使え!」
「「はい!」」
指導役の今日の騎士はたまに私の部屋の前で立ってる護衛騎士のアルトさん。
狼獣人のアルトさんはもちろん私が混じっていることを知っているから、チラッと視線を投げてきた。
私は笑顔でお返しして、周りを見渡してわりと背格好が似てる小柄な焦げ茶色の髪の男の子に相手を頼むことにした。
「わたしネリアです、打ち込みのお相手お願いします!」
「はい。ボクはザイル、ボクで良ければよろしく。」
ザイルは私よりも年上みたいだけと猫っぽいグレーな三角耳と細くて長いしっぼの獣人の男の子。
小柄だけど木剣を振り慣れているのか腕はちゃんと筋肉がついてる感じ、握手した時の力もなかなかだった。
そして妙に姿勢が良くて礼儀正しい。
「全員相手は見つかったか?始めるぞ!くれぐれも怪我のないように!!はじめ!!」
アルトさんの号令で周りのみんなが一斉に木剣を振り上げる。
私はまずはザイルの様子を確認する。
木剣を身体の前に構えたザイルもこちらを伺うような視線。
私もあわてて木剣を構える。
私には少し重い木剣、普段の木剣より一回り以上大きいのだが、素振りしている間に少してに馴染んだ感じがしていた。
先に動いたのはザイル。
私は振り下ろされた木剣を身体を引いてよける。
そしてすぐに下からなぐように払ってみせた。
その動きに驚いて目を見開いたザイルだったが、私が前に踏み込むとハッとしたように後方に跳び避ける。
その後はとにかく楽しかった。
アルトさんの静止の声に気が付かないくらいにふたりは夢中になって打ちあっていたらしく、周りから歓声があがってハテ?と気がついたくらいだ。
「ザイル!楽しそうだかそこまでだ!」
アルトさんの声にザイルが手を止め、私も止まる。
「残念です。またぜひお手合わせをお願いします。ネリアさんは強いですね!」
「そんな事ないです。ザイルさんこそ強いし、楽しかったです。またぜひ!」
お互いに握手をして別れアルトさんの前に整列する。
「みんな動きが良くなってきたな。これからも励むように。この後はそれぞれ後片付けをして所属に戻り指示に従うように、解散!」
「「ありがとうございました!」」
解散したあとも私はみんなに混じって木剣を片付けたり、鍛練場の整地を手伝ってみたり、初めての作業に四苦八苦したものの楽しく過ごせたと思う。
「よし、終わったな。また明日な!」
「おう!またな!」
それぞれが軽くあいさつを交わしながら散っていくのをちょっとうらやましく思いながら見送った。
「どうでしたか?騎士団見習い達との鍛練は。」
「一人でやってる時よりはちょっとハードだったけど、楽しかったです。またやりたいなぁ~」
「え~!?またですか?ハラハラしっばなしで見てるこっちが無理っす!」
なんて、バロックひどくない?
「えぇ?どこがハラハラ?ふつうにしてただけだよ?」
「そんなん、ず~っと全部っす!姫さんはまだ小さいんすよ?あんな悪ガキどもと一緒に居るだけでハラハラでしょ?ねぇハインツ様、ライオル様」
「ふへっ?にいさま?なんで?いつからいたの?」
バロックに呼ばれて、にいさまたちがモゾモゾしながら鍛練場の隅っこから出てくる。
「ずっと最初から居た。」
「今日は部隊長達と騎士団見習い達の正式な配属先とかを決める下見に来てたんだよ。」
「まさかネリがいるとは知らなかったが、部隊長達はみんなネリを欲しがって大変だった……。ネリだと気が付いていたのは護衛経験のあるヤツだけだし、かなり焦った。」
「そもそも何でネリが見習いに混じってるの?聞いてないよ?」
そのあとはちょっと大変だった。
ひたすらおこられた。
ケガしたらどうするの!とか、打ち込みはまだ早い!だの、見習いになるには年齢が足らない等々。
最後は許可した父さまもかなり叱られていたんだけど、母さまは大笑いしてました。
でも楽しかったし、またこっそり混ざろうかなぁ?
読んでいただけて
ありがとうございました。




