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新しい家族はもふもふでした!幼女はもふもふと幸せな明日を生きる事になりました。  作者: ぷらなちか


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あらためまして

さて問題です ?ナターシャ先生は何の動物の獣人でしょうか?

予想しながら読んでくださいね~

翌朝の朝食時に侍女頭のハンナからナターシャ先生が無事に目を覚ました事と部屋で朝食をとっている事が報告された為、私は早速ご挨拶のやり直しとお話がしたい旨をハンナに頼み、バロックに先に様子を見に行ってもらうことにした。

肉食動物系の獣人が苦手と言う事なら草食動物のバロックなら少しは大丈夫なのかな?なんて言う安易な考えからなんだけど、バロックなら話術も上手いしきっと何とかしてくれるよね?


私はとりあえず部屋に戻って知らせを待つことに。


「さてと、リリとロロは先生に何か感じた?稀少ってどんな種族なんだろう?気になるなぁ~」


『ちゃんと会えばわかるんじゃない?』


「それはそうなんだけど、会ってくれるかな?」


不安なまま時間が経過していくのをリリとロロに宥められながら待つ。


大体10時前後の午前のお茶の時間にハンナがティルームでナターシャ先生とバロックが待っていると呼びに来てくれる。

私はハンナの案内で影に隠れたリリとロロと一緒にティルームに向った。

2人が居たのは我が家では商談等に使う小さめの部屋で、私は利用した事が無い場所だった。

広いティルームは慣れなくて恐いし、家族用は肉食動物の匂いがし過ぎて辛いのだそうで、入れた部屋がここだけだったらしい。

というのを、ハンナから聞きながら廊下を歩いてきたので到着には少し時間がかかってしまった。


ティールームの近くまできたあたりで部屋のなかから悲鳴が聞こえてきた。


「くる、くる!きたぁ!!」


音量はたいして大きくないはずなのに妙に良く通る声で、思わず立ち止まってしまう。

半歩前を歩いていたハンナが私を振り返ったので、無言で促して様子を確認してもらうことに。

ハンナは熊獣人なのだが母親がパンダ獣人のためか耳だけ白くて、ナターシャ先生にはパンダ獣人だと思われているらしく、他の使用人たちよりは怖がられていないので、ナターシャ先生が辺境伯邸に到着してからの数日間はずっとハンナがお世話をしてくれていたらしい。

ハンナは侍女頭だから色々と忙しいのに申し訳ない気持ちになる。


なんて、廊下でひとり悶々考えていたら不意にバロックに呼ばれて飛び上がってしまった。


「おっと!?大丈夫ですかひめさん?」


「ごめん。考え事してたから、びっくりしちゃったみたい。」


びっくりしたついでに獣化しちゃったみたいで、廊下には脱げたワンピースが落ちている。

「丁度良いんで、ひめさんはこのまま雪ヒョウになっててくださいね♪」


バロックはそう言うといきなり私をフワッと抱き上げて、落ちていた服も忘れずに拾って腕にかけて歩き出す。


「うぁ、ちょっと、何で?」


ちゃんと説明プリーズ!って感じでバロックを見上げた私に、彼はシーとジェスチャーしながら黒い笑顔で華麗にスルーした。


まったくもう、うちの従者さん有能すぎて怖いわ!

スルースキルとか腹黒度合いとか凄すぎて、私だけの従者にしておくのは勿体ないくらいだけど、絶対に誰にもあげません!!


そうして運ばれた先に待っていたのがナターシャ先生でした。

昨日もチラッと見たけど、茶色っぽい小さな丸い耳が今日もせわしなくプルプルうごいてました。

予想通り小柄な女性でふわっとした耳より薄い茶色の髪を右肩でひとつに束ねて長い三つ編みにされていて、20代前半といった感じの女性でした。


「お待たせ致しました、こちらが私のお仕えするお姫さま、ライネリア様でいらっしゃいます。ナターシャ先生の可愛らしい悲鳴に驚いてこのように獣化してしまわれました、3歳になられたばかりで、獣化も最近覚えられたところでして、希少な雪ヒョウの獣人とは言えまだまだ幼い幼児ですので、ナターシャ先生にはご心配をおかけしますが、危害を与えることはけっしてございませんのでご安心くださいますように。」


うわぁ、すごい。

コイツ、流れるような嘘八百を完璧な微笑ほほえみで言い切ったぞ!?

先生の後ろに立ってるハンナの肩が笑いで震えてるし、さすがに無理があるんんじゃないのその設定。

それでも先生の表情がちょっとだけ和らいだかもしれない。


よし!今だ!いざご挨拶です。


バロックの腕をぽふぽふと肉球な前足で叩いて視線を合わせて了承を得る。


「ごきげんよう。昨日は大変失礼いたしました。このような姿で申し訳ありませんが、改めてご挨拶させていただきます。リスナス辺境伯家の次女ライネリア・フィルネ・リスナスと申します。ネリとお呼びください。」


私のほぼ正式と言って良い名のりに、僅かに驚いた表情を見せた後、ナターシャ先生が立ち上がって私に向かって淑女の礼をしたのち、挨拶を返してくれる。

「丁寧なご挨拶を頂きありとうございます。わたくしはニール子爵家の4女ナターシャ・アボン・ニールでございます。昨日は大変ご迷惑をお掛け致しました。弱小種族の冬眠鼠やまね獣人でして、毎回家庭教師の職場が変わる度に似たような騒動を起こしておりまして、本当にお恥ずかしいのですが、しばらくすれば馴れますので、今しばらく猶予を頂きたく。」


「まぁ!!やまね獣人さんなのですか!もしかして島国のご出身だったり?稀少過ぎますよね?」


冬眠鼠やまねと言えば日本の固有種だったはず?

すごい、日本に住んでてもテレビでしかお目にかかったこと無いんんですけど?

本当に何でもありだなぁ異世界。

怖いけど面白い。

そしてナターシャ先生可愛い♪

ナターシャ先生のためならこのままバロックの作ったキャラ設定で頑張ろうかなぁと、おもうネリでした。





読んでいただいてありがとうございます。

いつものんびりな執筆にお付き合いいただき本当にありがたいです。

気長に楽しんでくださる皆様に感謝しております。

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