表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/59

滅びに抗え

羅刹道成の命と心を融合によって繋ぎ止めていたキューと出会ったベルゼルは、一時的に属性の上乗せ変換を彼女に施されたお陰で無事脱出するも、それにより巨人化した道成は暴走をし始めてしまう……


このやりとりを全て記録に残し、今まさにテレビの生中継をしている取材スタッフがいた。

彼らは好機取り逃がしてなるものかと、危険エリアと化した東京の中心に足を運んでいたのである!


「て、テレビをご覧の皆様!見えますでしょうか?巨人です‼︎CGでもなんでもなく本物の巨人が宙に浮き、凄まじい声と時折放たれる衝撃波のようなものを私達は受けています⁉︎

その度に私達は軽々と吹き飛ばされ、あの巨人から遠ざけられてしまいました!私達人類の危機を救ってくれる者は、果たして現れるのでしょうか‼︎」

必死さを伝える為、カメラに向かって訴えている一人の男性がいた。


彼は過去にエンセイモグラと禅内達の戦闘風景をカメラに収めようと、一般人家庭を占拠するよう指示していた現場リーダーだった人物である。


何故こうも必死になっていたその理由は、所属しているテレビ局から「切羽詰まった様子が伝わるよう映してこい!」と上司直々に命令されたからだ。


そこで彼は、上司にアピールできそうな一番おいしい役目(?)を若手キャスターから強引に奪い自ら死地に足を運んだ結果、本当に自身の身に危険を感じつつも出世の為にと意地でもやめようとしない彼を見て、テレビ局用の車内にいた撮影クルーは全員やる気を無くす。


ついに彼らがとった行動とは…


「ちくしょう!もうやってられるか⁉︎俺はこの職場を辞めてやる‼︎誰も止めんじゃねぇぞ」


「ははは…安心してくださいっす!俺達止める気はサラサラ無いですよ?って言うか、ここにいる全員あの腐れディレクターにゃ愛想が尽きてたんで全員で辞める気っすから!

外にいる新人カメラマン君にも話しておいてるんで、さっさとあの男だけを残して逃げちまいましょ?」


「私達も悔いはありません!」


「はは‼︎こいつは良いや…よし、全員揃ってボイコットするぞ‼︎」

事情を知っている新人カメラマンが、泣きながら合流してくる女性ニュースキャスターにも事情を伝え、撮影クルーの全員は暴れて回る巨人に夢中でカメラを回したり、自分で慌てて写り込んで撮影を続けている現場監督者を一人その場に残すのだった。


同時刻にこの放送を見ていた者達が、各々がいる場所でそれぞれの想いを巡らしている…



・メイド喫茶店内


「総員、整列!」

オーナーの一声に、従業員のメイド全員とメイドガイダー全員が通路の端でそれぞれ綺麗に整列していく。

とても、素人の集まりとは思えぬほど統率が取れた動きであった。


物騒なことに彼女らの手には、様々な重火器が握られていたのである!


「直ちに無属性ガイダー及び闇属性だったと思われるガイダーの救出に向かう!その他、近隣に逃げ遅れている住民達を速やかに発見し保護してくれ……

[ガーディ]の彼らが来るまでの間、少しでも被害を最小限にしてもらいたい‼︎」


「任せて下さいよオーナー。俺達に任せてもらえりゃ[あんな二人]みたいな連中と組まなくても余裕ですって!」

芹那花音は荒い鼻息を鳴らしつつ、訪問していた男エージェント達のことを思い出していた。


「こらこら花音……ハァ、とにかく現地に向かってエージェント達と合流し次第、共闘するように!皆の健闘を祈る」


メイド達「はい、オーナー!」

彼女達は二人一組になって、各自が利用できる移動手段を用いながら現場へと急行していった。



・ガーディ本部


「諸君、メイド喫茶のオーナーからたった今連絡が入った!先に現場に向かっているとの事なので皆も直ちに向かってくれ!対象ガイダーの保護、並びに近くにいる一般住民の退去が最優先だ‼︎」


「サーイェッサー‼︎」

[絆の覚醒]を扱う事ができる須上と相田も戦力のとして加えられ、他のエージェント達とともに二人も出動した!


「……しかしまさか、武器を持ってる店だとは知らなかったぞ?ルウェン」

光風指揮官は、己の隣りで宙に浮かんでいる状態のルウェンを見ながら語りかけていた。


「申し訳ございませんマスター…あそこには[訳ありな事情]を抱えながら生きてきた女の子達だけが、安心して働ける場所になるよう築き上げた所なのです!

だから、自分の身を守れるようにあのオーナー・[元]ヤクザのヘイジさんがみっちりと、女の子達と女ガイダー達を指導しておりますからね?滅多な事ではやられませんよ♪」


「……ははは、全く用意周到な事だ」

呆れ返って何も言えなくなった光風指揮官は、隣りで誇らしげに胸を張っているルウェンをしばらく眺めてのち禅内達に連絡をとる準備をしていくのであった。



・東京都警察署の1Fロビー内


先程、黄泉国神社から突如姿を現した巨人の存在によって日本政府から自衛隊、そして警察署までも救援要請や日常生活ができなくなった事への理不尽な苦情の問い合わせが殺到していた!


それはまるで、戦場のような殺伐とした雰囲気に染まっている…


「警視総監、これ以上は電話による苦情の受け付けを行えそうにありません⁉︎」

こうしている間にも、電話応対が済んだ所から再び別の家庭からかかってくるといういたちごっこ状態の為、年配のお偉い方だけが会議室に立てこもっている事を除いた全ての警察官は辟易(へきえき)としていた。


「ワシも知るかぁ⁉︎」

かつてない緊急事態に流石の阪原総監も頭を抱えてしまう。

今回の事件により激しい怒号が響き渡るなか、拘置所から釈放された[あのつけめん屋]の店主・やすべぇが、相棒のフィックとその光景を見て絶句していた……


「「……」」

今の二人がせいぜいできるのは、ロビーの一角に備え付けられていたテレビ画面に見えているあの巨人に関するニュースを、ただただ眺めているだけだった。



・鳥取の砂丘センター内にて


廉達3人「…なんだありゃ~⁉︎」

仕事終わりに食堂で食べていた彼らは、テレビに映し出されているその姿を見て大きく叫んだ!

それにより他の観光客達や店の従業員達も彼らの声に気づいて、一人また一人とテレビを見始めていく。


「あ、ありえねぇ……」

カインは信じられない存在を見て、思わず固まってしまった。


「あれって、でっかいガイダー…じゃないわよね?レイ」


「あんなガイダーがいたなんて話は、僕だって聞いた事がないよミカ⁉︎」

これを一緒に眺めていた鳥取の地元民であるミカは、いまいち事の深刻さをあまり受け止め切れていなかった……



・東京のとある剣道会場


剣道の試合後に行われた表彰式は、例年通り慎ましく行われる事はなかった。

何故ならば巨人の出現により、直ちに全員が退避行動をしなければならなかったからである!

もちろん禅内達も、避難する集団に混じって移動を開始した。


「皆さん、慌てずに移動してください!前の人を押さないように!」

大会の関係者らの誘導に従って、俺達はなるべく落ち着いて移動するよう努めていた。


禅内としてはあのバカでかい奴を止めに行きたい所だが、正直危険すぎるとこの時の彼でも思うほどにあの巨人の存在感はとても大きく、そして怖くも思えた。


だが、そんな躊躇いも吹っ飛んでしまうような話を自身が身につけているSRP端末から聞こえてくる、光風指揮官の言葉によって知らされる事となる……


「え…なんなんですそれ!本当にあれが人間だって言うですか⁉︎」


「聞いての通りだよ禅内君……そして今はそこに捕らえられていたらしき無属性ガイダー達が、たった4人であの巨人に立ち向かっている!

私達ガーディはもちろん、ルウェンの率いるメイド喫茶に働いているメイド達までもが、共に出動しているそうだ」


(ん?アキバのメイドって戦うことができるのか…)


素朴な疑問を持ちながら話を聞いていると、避難のため共にいた相沢と日笠が、彼の持っているSRP越しに光風指揮官へと食い入るように尋ねてきた!


「光風指揮官殿!ダリーは⁉︎無属性のガイダーで、ダリーと言う名の者はおりませぬか‼︎」


「私も!同じく無属性ガイダー、リオと言う女の子を探してるんです‼︎」


「まっ!待ってくれ!私らとて、まだその辺に関しての事は把握してはいないのだ‼︎だから、現地である黄泉国神社前に直接向かわない限り詳しくは……」


「分かりました!」


「承知致した‼︎」

二人は光風指揮官から場所名だけを聞くと最後まで聞く事なく、現地に向かう為逃げる方向とは反対方向へと走り出してしまう!


「理乃!」


「礼奈さん‼︎」

宇佐路と真矢二人が呼び止めようと叫んだが、構う事なく彼女たちは走り去って行った。


「あの二人だけじゃ絶対危ないよ‼︎お願い仁さん、一緒に助けに来て!」

真矢の言葉に促されるかのように、その場にいた全員も禅内を見てきている。


皆の目からは、自分達も一緒に行くぞと言わんばかりの意志が伝わっていた…


「おう、今すぐ行こうぜ?みんな!」


「…待テ」


「⁉︎」

先程まで何もなかった彼らの頭上にて空間が歪曲された途端、突如マスター・ゼノンが出現してきた!


シアン達「ゼノン様‼︎」


「スマナイガ禅内仁ヨ、しあんヲ連レテ行クノハヤメテクレ……」


「…なん、だと?」

ここで禅内達はゼノンが過去に犯した過ちによる後悔と、その結末により愛娘として側に置いていたシアンが犠牲にあってしまう理由、そして巨人・羅刹道成についての真実を聞かされていく事となった……



・同時刻、黄泉国神社前にて


「ガァ~‼︎返セー!私ノ[力]ヲ、返セ!」

暴走を始めてしまった道成は全属性の力を駆使して、東京全域の街並みに向けて攻撃しまくっていた!


このまま彼を放置しておけば、いずれ日本全土が全ての属性が混ざり合って生まれた、大きな嵐と化した風の壁に包まれて行く事だろう。

その中には、神社の中でリオを殺めたであろうもの……恐らく氷だろうか、先端が鋭く尖った小さな槍みたいな物が半透明で形成されていた。


「うぎゃあ~‼︎」


「痛い!痛いよぉ~‼︎」


「は、早く建物の中へ…キャア~⁉︎」

民家に逃げ込んだり地下鉄に入り込んでいた人達は皆、全ての属性が入り混じった属性の嵐により、倒壊していく建物の瓦礫ごと押し流され多くの命が奪われていく。


故に倒壊したビルや人の死体、そして鼻をつくほどに焦げた煙の匂いや鉄の焼けたような匂いなどが、非常に濃く立ち込めていた!


それはまさしく、地獄絵図と言っていい程の大惨事である……


「お、おおおお~⁉︎」

そんな中一人だけ大興奮で危険な所から全く逃げようとせず、カメラを一人だけで回しながら叫んでいるディレクターが巨人と化した道成と逃げ惑いながら死んでいく市民の画を撮り続けていた。

しかも、他人が見ても気が狂っているとしか思えない表情をしていたのである!


彼は自身の方向へと近づき始めている道成と、必死に飛び回りながら体を張って食い止めようとしているガイダー達の様子を、最後まで撮ろうと立ち続けていた。

人が死んでいく描写が映り込んだ事により、本社であるテレビ局からはすでにオンエアを一時中断されている事に彼は気づいていなかった……


「(良い……良い画が撮れている!俺はもしかすると、これを撮るために生きてきたのかも知れない‼︎)」

人の苦しむ様を喜びながら撮り続けるその顔つきは、悪魔と例えるのが妥当であろう。


そうしているうちに、すぐそばまで暴走しながら前進していく道成が彼の眼前へと迫っていた!


「こんな素晴らしい映像を撮りながら俺は死ねるんだ!もう本望じゃねぇか…ははははは!」

彼が反射的に自動追尾モードに切り替えたカメラから少し下がって、狂った笑い声をあげていく。

そんな中、彼に向かって一つの火球が勢いよく飛んできた。


間もなく当たりかけていた、次の瞬間!


「気色悪い笑い顔して突っ立ってんじゃねぇよこのおっさん‼︎…おりゃ~!」


「はははは……ぐべぇ~⁉︎」

なんと!火球が彼に当たる寸前のところを、メイド服をきたままスクーターですっ飛ばして来た芹那花音が彼の襟首を掴み、取材用カメラから引き離した。

その際に遠心力がつき浮いてしまった彼を強引に引っ張り、後方についている荷物置きへと無理やり座らせる。


「ぎゃー‼︎俺の、俺の[タマ]がぁ~⁉︎」

勢いよく座らせた場所はちょうど角になっていたらしく、男の大事な所へとクリティカルヒットした。


「ぎゃーぎゃーうっせぇなおっさん‼︎あんたがあんなとこにいたせいで、クソ野郎を攻撃できなかったじゃねぇか‼︎どうしてくれんだよ!」


「はがはがはが…」

彼は彼女に手で掴まれたと思ったら、すでに腰へ自身の手を回されていた事にも気づかずただしがみついてはいるが、もう片方の手は股間を押さえたままだ。


芹那花音が男ディレクターをスクーターに乗せて大通りを走っていると、前方から二人の少女が勢いよくすれ違う!

その目には確かな闘志が宿っていた事に気づき、思わず半回転してブレーキをかけた。


「ぶっ!…のわぁ~‼︎」

後ろに乗っていた男は彼女の背中に一度顔をぶつけた後、遠心力に従って彼女が進もうとしていた方向へと投げ出されてしまった!


「あ、やっべぇ‼︎……って、まあ無事みたいだし良いとするか![あいつら]が目の前で受け止めてくれたみたいだし?あんなのでも役に立つ事ってあるんだな!ししし‼︎」

花音は前方まで駆けつけていた二人の男エージェント達によって、男ディレクターを救出したのを確認してややほくそ笑んだ後、二人の少女が向かった方向へと戻っていく…


「あ、あっぶね~……」


「全くだぜ!あのロリ女、あとで覚えてろ‼︎」

二人は失神した男を担ぎながら鵺雉隊長に報告し、一度安全地帯まで戻る事にした。


そして芹那花音とすれ違った二人組、相沢礼奈と日笠理乃は二人の相棒ガイダーがいるかもしれない、黄泉国神社前の道まで息を切らす事なく急行していた!


「日笠氏!間もなくですよ‼︎」


「御意‼︎」

二人のガイダーがいるであろう所まで駆けつけ、眼前に見える巨大な化け物と化した羅刹道成を肉眼ではっきりと捉えた瞬間、体が萎縮してしまいそうになるが気張って耐えた。


標的の周りには、四人の無属性ガイダーらしき姿と強い光を放つガイダーが共に進行を妨げようと飛び回っている!


「ダリー‼︎」


「リオー‼︎」


「り、理乃⁉︎」


「あれは…ダリーのパートナーか!」


「ああ、そうだよ!ベルゼル」


「そうか……みんな、一旦下にいる人達の所に合流しよう!彼を目眩しで動きを少し怯ませるから全員下に降りて!早く‼︎」

彼らは無言で頷き急降下を開始する。


「よし、じゃ僕は早速彼の足止めだけをしてすぐに向かおう…」

彼は道成の眼前まで飛んで近づくと、身に纏っていた光属性を全て解放した!


「…はああぁーー‼︎」


「グ、ウゥ~⁉︎」

強烈な光をその両目に受けた道成は宙に浮く力を思わず中断してしまうほど、集中力が途切れてしまい勢いよく落下してしまう。


彼が落下した事により崩壊したビル群から彼女達が立っている場所を丸ごと包み込むかのように、塵の煙が巻き起こった‼︎


「全員伏せろー!」


相沢達「‼︎⁉︎」

皆ベルゼルの掛け声により、粉塵を吸い込まぬよう息を止めて伏せの体勢となったのが幸いしたのか、全員が吹き飛ばされずに済んだようだ。

次第に粉塵が収まっていくと、懐かしい相棒の姿を目前にした日笠理乃は素の彼女へと戻って行った…


「げほ、ごほ!……ああダリー!無事で良かった‼︎」


「理乃!心配かけてごめんね?すっかり大きくなって!」


「ええ、本当に……会いたかったわ‼︎」

二人が抱き合っている中、相沢礼奈は他の無属性ガイダーを確認するもリオの姿が見えない事に気づく。


「??リオは、どこなの?」


ガイダー達「‼︎」

彼らは途端に顔を強張らせ、どんな言葉をかけていいか分からなくて次第に悲しい気持ちになっていく。


「あ!あの、リオは……」

他の無属性ガイダーの少女が言いかけたがうまく言えず、すぐ口を閉ざしてしまう。


「あの子は、どう…なったの?」

その悲しみに満ちた顔を俯かせていた彼らを嫌な予感を覚えつつ見ていると、ダリーが代わりに口を開いた。


「リオは…道成に殺されました。僕達の目の前で……」


「⁉︎」


「う、嘘…よね?ねぇ!嘘だと言ってよ‼︎」

彼らはこれ以上、答える事はできない。


「あ、ああ……うあああぁ~~⁉︎」

相沢の悲しみによる嘆きの叫びで、この場にいる全員がいたたまれない気持ちに満たされていく……


「ゆるさない……私は、あなたを絶対に許さない‼︎」


「ま!待って…一人は危ないよ⁉︎」

相沢は背中に背負っていた、真矢からもらった木刀を竹刀などをしまう袋から引き抜き単身で道成の元へと走って行く。


素の話し方に戻ってしまっている日笠はやや出遅れて、相沢の後を追いかけた!


「うああぁーー‼︎」

相沢は力いっぱいに木刀を気絶して倒れていた道成の腕に向かって全力で振り下ろすが、木刀ごと彼女は跳ね返された。


その強靭な肉体の前には、ただの木刀では無力だったのだ……


「…ウ、ウオォー‼︎」

気絶状態から目を覚ました道成による、強力な衝撃波が至近距離にいた相沢に直撃。

ようやく後ろに追いつくことができた日笠理乃を巻き込むかたちで、二人は後方へと吹き飛ばされた!


「「キャー‼︎」」


「理乃ー⁉︎」


「死なせっかよぉ‼︎……だぁ!」

なんと!衝撃波の波をものともせず、芹那花音が前傾姿勢のままスクーターで突っ込んで、彼女は乗っていたスクーターから大きくジャンプした!


タイミングよく飛んできた二人を両腕で掴むと、空中で少し回転させながら下へと降りて行く。


「バッカだなぁ!んなもんが通用するわけねぇだろ?これがないとこんなでかいやつを相手にできねぇ!」

転倒してしまったスクーターの側面に引っ掛けていたアサルトライフルを構えると、安全ロックを外しながら彼女は叫びつつ銃撃を開始した!


「オラオラオラ‼︎くらいやがれ道成!オレが両親達の仇をとってやる⁉︎」

激しい銃撃を受けた道成はほんの少し痛がる程度のリアクションしかなく、仕返しとばかりに巨大な平手打ちの反撃が彼女の前に押し寄せてきた!


「⁉︎……ぐっ!」

咄嗟にライフルを盾代わりに使ったおかげで、後方にいる二人のところまで飛ばされる程度に済んだ。


そのかわり、武器はもう使い物にならないほど粉砕されていた……


「ちくしょう‼︎奴の体に風穴を空けてやりたかったのに!」

悔しそうに泣きながらアスファルトの地面を叩く芹那。


「相沢…殿」


「何もできないなんて…悔しいです‼︎」

3人の女は自分達の無力さを嘆いてその場で座り込んでしまう。

ダリーを含めた無属性のガイダー達も自分達では力不足と知りながらも、彼女達の元へと集合していた。


「ダメだ、僕達だけじゃ道成を大人しくさせるだけの力なんてない……どうすればいいんだ?」

彼女達の後ろで、属性放出した時の疲労により空を飛ぶ事ができなくなったベルゼルは、この圧倒的ピンチに立たされて絶望しそうになっていた。


果たして彼らは後から来るかもしれないエージェント部隊や禅内達が到着するまで、無事でいられるのだろうか?

未曾有の大災害へと発展させていく、暴走状態の羅刹道成。先に現場に来ていた彼女らではとうてい彼にかなうはずがなかった……

禅内達はこの時、ゼノンの過去話を聞きつつ自らが死地に足を踏み入れていくことを再認識していた。


本日も読んでくださり、ありがとうございます!いよいよ禅内達の出番が近づいて来ましたね?この先どうなるのか、乞うご期待!

次回の更新は、本日の午後23時に行います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ