崩壊する平和
黄泉国神社内に囚われている無属性ガイダー達は今、大きな選択を迫られていた。それは、化け物と成り果てた羅刹道成の要求に応えるなら、この檻から出すという事。
もし断ったり失敗したものは、その命を奪うという事だった。
「……」
無論、彼らに従う以外の選択肢は残されていない。
「ほっほ‼︎素直でよろしい!では、私の頼みを聞いていただきますよ?それはね…マスター・ゼノンの愛娘同然のガイダー・シアンを攫ってきなさい!
それが果たされたならあなた方に危害を加えないと約束致しましょう」
「ほ、本当に私達に何もしない?」
「はい…約束さえ果たして頂ければね?(ほほほ!どのみち人類共々支配する為に殺すんですがね?)」
道成は目を細めて人当たりの良さそうな笑みを浮かべて、そう告げた。
「ど、どうしよう?」
「正直したくないけれど、彼らみたいに酷い殺され方なんてされたくないし…」
「わ、私はいや!ゼノン様のお気に入りである彼女をこんな所に連れてきたら、どんな目に遭わされるか…」
「ばっ、バカリオ!そんなのここで言ったら……」
「おや、貴女は私との約束を断ると言うのですか?では仕方ありませんね」
「…え?え?な、何よこれ⁉︎た、助けて!助けてえぇ‼︎」
なんと!道成は不思議な能力で素手で触れる事なく無属性ガイダーの一人、リオを上へ上へと持ち上げていく!
「リオー‼︎」
「ダリ~~⁉︎」
目に見えない刃がどこからともなく現れ彼女を滅多刺しにし、一瞬でこま切れにされた‼︎
リオの変わり果てたその姿を見たダリーは、暴走をし始める。
「う、うああアア~~⁉︎」
「待てダリー‼︎」
「早まっちゃダメ⁉︎」
彼女だった肉片が、他のガイダー達の目の前に無惨に落ちていく…それをみて暴走し始めた彼を、他のガイダー達が必死に阻止した。
「ヴ!ヴアアぁ‼︎」
「おお、怖いですねぇ?やはり危険なガイダーなど早く始末したい所です…が、約束を守るのでしたらあなた方を"彼女みたい"に殺す真似はしないであげますよ?ほほほほほ!」
「…分かった。シアンを連れてくるだけで良いんだな?(クソッ悪魔め‼︎)」
暴走するダリーを皆と共に抑えつつ、一人の男の子・ラウルが代わりに答えるも、その目には復讐の意思がはっきりと宿っていた。
「もちろん!では早くそんな危険な奴を連れて探してきなさい?最大でも三日だけ待って差し上げますが、それまでに見つからなかった時には…」
道成は残骸と化したリオを指差す。
ガイダー達「‼︎」
「(待てダリー!俺たちは外に出てもシアンを連れて来ない。代わりに、ここに向かう道をできるだけたくさん塞いで逃げるんだ…)」
暴走していた彼も道成が指差す方向を見て更に暴れかけるが、ラウルがこっそり耳打ちしてきたおかげか、かろうじて理性を取り戻す事ができた。
彼ら無属性ガイダー達は、急いで逃げるように黄泉国神社から去って行く……
「くくく!約束さえ守れば、ですか……我ながら思ってもいない事を口に出しましたが、どのみち全てのガイダーなど滅ぼすのです!それが遅いか早いかってだけなのですがねぇ?
さて、私も明日までには用事を済ませておきましょうか!ガイダー共は皆滅ばねばならない。他種族との信頼など持つ必要は無いのですから……ゼノン、お前の力[delete]はこの私のスキル[アンチデリート]の前には無意味ですよ?ほほほほほ‼︎」
彼はなぜガイダーとゼノンをここまで拒み、憎むというのか……
所と時間は移り変わり、無事鳥取から東京…秋葉原に戻った禅内達。疲労感がまだ多少あるようだが、とても楽しそうな顔で各々が帰路につこうとしていた。
「あ~楽しかった!また行きたいねお姉ちゃん‼︎今度は家族でまた行こっ?」
「ふふっ、そうね佳与!でもその前に私たちは最後の試合に向けて気合入れて練習しておかなきゃ…圭!うちに帰ったら少し相手してね?」
「言われなくたっていくつもりだったわ!理乃と相沢さんも一緒に来るでしょ?」
「無論!」
「は、はいです!」
真矢達は明後日の試合に向けて気合を入れて励み、日笠達は来るべき戦いに備えて修行に励む…か。
俺も今日中に、シアンへ雷属性の力を返しておかねぇと。
「頑張れよ?真矢達」
「私たちも犬吹店長達と一緒に仕事を片付けて、当日は必ず見れるようにしとくからね!だからあかり?しっかり仕事を覚えてちょうだいね♪」
「は、はい……」
もうすっかり、シアンも先輩店員の貫禄を出しまくってるな。俺達もさっさと帰ってしっかり休んでおくか!
富士野あかりと須上と相田を連れて、一度アパートまで歩いていく俺。
禅内達と別れた真矢達は稽古に励む為、そして店の準備に一人で向かう端水幹太とも別れ帰路についた。
彼女達の上には真矢達四人を応援しようと、二人のガイダーが飛びながらついて来ている。
持参していた竹刀を持っていたのは真矢と圭だけ…まずは犬吹家に戻って来てから、手頃な物を使って訓練する事となった。
「じゃあお姉ちゃん!私とお父さんは先に家の中にいるから」
「真矢、あまりはしゃぎすぎない程度にやってこいよ?」
「私とティーアも、佳与達のそばにいながら時々様子見るからね?」
リオーネの念押しを聞いてミューラとリューは宙に浮き、リオーネ達に手を振っていた。
竹刀の代わりに使えそうな道具を探す為、犬吹家の裏にある物置場へと四人は足を運ぶ。
そこで見つけたのは……古びた木刀。なんでも、中学・高校ともに修学旅行先で購入していたそうだが、一緒に使う相手が当時いなかったためしまったままだったらしい。
放置してたから少し痛んではいるものの、折れる心配はなさそうだ。
「木刀!とても手に馴染みやすいでござるな!」
「こ、このフォルム‼︎やっぱり私は刀みたいな方がしっくり来ます!」
「そ、そう?喜んでもらえてよかった!なんならそれは二人にあげるよ……私にはこの竹刀の方が扱いやすいから(古いタイプなんだけど良いのかな?)」
「かたじけない!」
「あ、あ、ありがとうございます‼︎」
二人はすごく喜んでいる様子であった。
まず最初に稽古するのは日笠理乃と宇佐路圭で、次が犬吹真矢と相沢礼奈で決定した!
「…はぁー‼︎」
「でえぇい‼︎」
犬吹真矢と相沢礼奈は小一時間、まるでそれぞれ異なる剣術の弱点を克服するかのように、念入りに打ち合いを続けていく……
お互い過去の領域を越えたかのような、遥かな高みを目指せるだけの実力をこの二人は身につけ始めていた!
「「……」」
先に打ち合い後の休憩していた日笠と宇佐路は、異色の剣士同士による見たことのない攻防戦が繰り広げられているその様子に、思わず言葉を失っていた。
「うそ…真矢も相沢さんもすごい戦いをしてる⁉︎」
「相沢殿…また動きにキレが増してきたでござるな!」
「(相沢さんの動きが読みづらい!でも…なんかこれ楽しい‼︎)」
真矢は体力が大きく削られていくなか、笑いながら竹刀を使って相沢の剣戟を凌ぎつつ反撃を繰り返す!
「わわっ‼︎犬吹さん凄すぎです。なんかもう…とても楽しいかも!」
「私もだよ?相沢さん‼︎」
この日二人は夕飯の支度ができて呼びに来た佳与が大声出して止めるまで、一切休むことなく打ち合いを続けていた。
所変わって、禅内は今須上達を連れて自宅前まできた…というより、いつの間にか彼らもここの住民になっていた‼︎
「なあ、何故こうなったんだ?須上」
「すまん禅内、話すと長くなるんだが……」
須上が言うには会社の社員登録を行う際、新たに住民票を作ってこの東京で暮らす事となったのだが、彼らはバイクで俺の居場所を探す旅をしながらその場限りの日雇いバイトで日銭を稼いでいたらしい。
ただ、東京の立地条件は地方や他県と比べて高い賃金であった事。
そして、安い家賃で暮らせる物件であり本社にもやや近い場所を探すと唯一当てはまっていたのがここ、俺達やあかり達が居住しているこのアパートだけだったのだと、須上は情けない顔で説明してきた。
「そ、そうか…まあお互い大変だがよ?地道にやってくしかねぇわな」
もっとも、二人がこうなっちまった原因をつくった俺が言えた事じゃねぇだろうけど…
「はぁ、またあかり以外にも新しい同居人ができちゃったわね…」
シアンはなんとも言えない気持ちでため息を漏らしていた。
「わ、私達だって最初は会社の寮生活とかを期待してはいたのよ?でも社長が言うには[せっかくだから、この東京の地元をその身で感じて隣人とのコミュニケーションを豊富に積んでみると良い]って理由でここを紹介されたのよ!
確かに今の私達はそんなに蓄えがないから、生活できる場所があるのは嬉しいけど…」
「まあ、会社内で寝泊まりしてた時は空調も聞いててくつろぎやすかったから、俺達としても未練が残ってる訳だ」
分かる。俺もクソ親達とまだ暮らしてた時は、自分で電気代・ガス代とかを払わなくても快適な環境で暮らしていたから、居心地良い場所に戻りたい気持ちはすごく分かるぜ?須上…
「せっかくだし、あなた達が今日から暮らす部屋はどこか教えてよ?二人が一部屋ずつ借りてるんでしょ?」
「あ、いやその…一応一階の階段下にある部屋なんだけどね?」
「お、俺たちはその……同棲することになったんだよ」
二人とも赤面しながら言って来た。
「なんじゃそりゃあ~⁉︎」
い!いやまあ、夫婦じゃなくてもそうしてる連中は確かにいるんだろうがよ?
「「……⁉︎」」
シアンとあかりがなんかおんなじ顔つきになってら。やっぱ女は同棲生活に憧れるものなのか?
「せ、せめて同居者への挨拶を一通りしてこいよ?その後で夕飯を食べてから引っ越し荷物とか整理するだろう?」
「ああ、挨拶はすぐに済ませられるが荷物は実はなにもないんだ。だから調理道具も食材すらもない…」
マジかよ⁉︎そんな状態じゃ食えねぇじゃねぇか!
「仁君、いっそのことみんなで夕飯作りしましょうよ?私も料理の仕方くらいは覚えたいから!」
確かに、あかりが食事を作れるようになればインスタントのゴミを見なくてすみそうか。
初めてこのアパートにあかりが引っ越してきた日からか、仕事へ連れてく為あかりの部屋へ足を運ぶたびに、プラスチック容器が散乱していくのを見た時は流石に俺もげんなりしたぜ……
だいいち、俺が全部片付けてやっとマシになっただなんて信じられねぇだろな。
「そうだな、全員で作って食えるとしたらカレーくらいだろ。早速作るからシアンにあかり、フロットも手伝ってくれ…って、須上達も挨拶周りが済んでからでいいから後で俺の部屋に来いよ?一人じゃ全員分なんて作れねぇし」
「お、おう」
「分かった!すぐ行くわね?(禅内君、料理作れるんだ……)」
須上達が挨拶周りしている間、俺たちは共同でカレー作りの準備を始めた。
案の定あかりとフロットは料理の仕方が全く分かっていなかった為、俺とシアンが分かる範囲で包丁の使い方から始めて、どの野菜を切って先に入れたら良いかを落ち着いて教えていく。
ご飯を炊くのを何合にするか考えていた時に、ちょうど須上達も合流し俺は二人に相談する事にした。無事に調理を終え、どうにか形にはなったカレーを皆で食べることに…
それはまさに、かつて小さい頃から俺が望んでいた友達と共にテーブルを囲んで食事するという夢を叶える幸福な瞬間だった!
「…うはぁ、こいつはまたすげぇ事になったなぁ」
「?どしたの仁、ステータスとにらめっこなんかして……って何よコレ⁉︎」
皆でたくさん作ったカレーを美味しく平らげた後、俺自身の成長はどうなってるのかと開いてみると目を疑う事が書かれていた。
シアンも大声を上げて驚愕している……
「どうしたんだ禅内?」
「なんか信じられないものを見てるような顔だけど、どうかしたの?」
「「??」」
あかりとフロットもお腹をさすりながら、不思議そうに俺達を見てきた。
「…仁、皆にも見せて良いかな?」
「ま、まあ俺は別にかまわねぇが…」
俺は戸惑いつつもシアンの提案を了承した。
そこに書かれていたのは?
ステータス表示
禅内 仁(25歳) レベル64(↑)
体力(HP)1500(↑) スタミナ3000(↑)
攻撃力800(↑) 精神力(MP)3000(↑)
防御(忍耐)力850(↑) 器用さ1000(↑)
賢さ(↑)5000 魅力1000(↑)
優良責任者(↑)
誠実の姿勢
ゲームプレイスキル++
状態異常耐性+++ →全異常耐性無効
氷属性攻撃・氷耐性+
雷属性攻撃・雷耐性+
火属性攻撃・火耐性+
裂傷耐性+
不屈の意志+++ →不動の決意
格闘センス
New剣術技能
説得術 誘導話術
地場機動力 帯電
アイスロード++ 電光石火
New属性吸収
New次元移動
コンビ技 覚醒の絆
:称号
鋼鉄のメンタル 強い責任感
強き若者 無敵人間
ベテラン商人 舎弟持ち
格闘者 New剣術見習い 対話術師
閲覧者 完璧異常耐性所持者
雷属性取得者
氷属性取得者
火属性取得者
雷と氷を操るもの
博愛の知者 霊感能力
次元に干渉せし者
New空の救世主
New空駆ける氷戦士
俺も周りの皆も、しばらく言葉が出なくなった。
そしてもう一人、オーバーヒート寸前の状態から辛うじて冷静に戻れたマスター・ゼノンは別次元内にてモニター越しに彼ら……いや、他でもない禅内仁のステータスに度肝を抜かれていた。
「ナントモアリエヌ数値ダ……ダガ今ノアノ者ナラバ、我ノ[delete(消去)]ガ通ジヌ道成メヲ阻止デキルノデハナカロウカ?
今アヤツハ、オゾマシキ姿トナッテ外道ノ極ミヲ尽クソウトシテイル上ニしあんヲモ狙ッテイル‼︎何故我ハ、過去ニ奴ヲソノママ見テミヌフリヲシテシマッタノダロウ……」
ゼノンはただ一人次元の中で、自身の行いが正しかったのかどうか分からなくなっていた。
何故なら、当時の道成は自身のガイダーと[なんらかの]諍いの後、後悔の涙を流して佇んでいたから…
真矢達の剣道試合が始まる前日の深夜頃、禅内仁はシアンに無事雷の力を返す事はできたのだが、その方法は決してこの場で語れる内容ではない。
何故なら破廉恥極まりない事である故に、ここで記すのは控えておかねばならないから。
翌日、いよいよ犬吹真矢と宇佐路圭は剣道部の大会に臨む…彼女達の試合時間は午後から始まる事となった。
理由は、東京都内全体が詳細不明のトラブルにより移動できる範囲が狭く限られてしまったからである。
よって、幸いホテルで寝泊まりしていた3グループの他校生徒達と真矢達の学校、合計四校による試合に変更された。
「さあ真矢!思いっきり行くわよ‼︎」
「ええ、そうね圭!今の私達なら誰にも負けないわ‼︎」
「…先輩達何かあったのかな?すごくはしゃいでるけど。」
「分からない…でも、なんか負けそうに無いって感じてきた!」
「そうねあなた達。じゃあ私達も負けないように一丁やっちゃおう!」
部員達「おおーー‼︎」
彼女達は残りの3校グループの生徒達が気圧されるほどの破竹の勢いで、並み居る強敵を薙ぎ倒し圧勝していく!
「うわぁ!真矢ちゃん達の部員達ってかなり強いのね…って、どうしたのよ仁君にシアン!今朝から顔真っ赤だったけど本当に休まなくて大丈夫?」
「あ、ああ…」
「大丈夫、気にしないで……」
「(まさか兄貴とシアンちゃん、昨日は[オタノシミ]だったのか?)」
俺達の表情を見て察しのついた端水幹太は、心のうちにしまってくれているようだ。
何故なら俺の両手から、ネレとエレがにやけ顔でこちらというシアンの顔をチラチラ見ていたからである…
「てぇりゃああーー‼︎」
「きゃあ⁉︎」
「一本!宇佐路」
「おお、お見事でござる圭!」
「すす、素敵です~‼︎」
試合を見に来た日笠理乃と相沢礼奈は、宇佐路圭に惜しみない拍手を送る。俺も気持ちを切り替えて、応援しねぇとな!
「流石は圭ね!私もさらに気合いを入れなきゃ!ミューラ、しっかり見ていてね?」
「もちろん!思いっきりいっちゃえ‼︎」
「[真矢]さぁ~ん‼︎頑張って下さーい!」
「オッケー[礼奈]さん!スゥ…よろしくお願いします‼︎」
「は、はいぃ…」
相手選手は怯えていたが、過去に全国大会に出て優勝した経歴のある本物の実力者らしい。
そんな人物が萎縮する理由は、先の戦いが恐らく原因だろう……何故なら2校それぞれが誇る強豪選手を、真矢は鬼人の如き勢いで攻めたて完全勝利を収めてきたから!
「はじめ‼︎」
「…ふっ!」
「⁉︎(うそ、速すぎる‼︎)」
先手必勝で勝利をもぎ取ろうとした相手の攻撃を真矢はいとも容易く避けた後、相手の側面からカウンター攻撃で小手と胴に一発ずつ食らわせるといった、トンデモ技を相手選手にお見舞いした!
「いっ…一本?」
審判も見た事がない技の入り方で、大いに動揺している。真矢と、意気消沈しながらも相手選手は開始前の位置に戻り一礼をした後、彼女達は後ろで待つ部員達の所へと戻った。
審判同士の判定した結果、二本取った事を表明した。
「おおぉーーー!」
会場にいた他の学校生徒らが興奮のあまり観客席から立ち上がり、大歓声が巻き起こった‼︎
「しょ、勝者!秋葉原学園…犬吹真矢‼︎」
真矢達「やったあぁーー⁉︎」
「さっすが!この俺の娘だぜ‼︎」
「ご主人様ったら、調子が良いんですから。」
「すげえ…」
「うん‼︎」
俺とシアンは、真矢の底知れぬ戦闘能力をこの時初めて垣間見た。
会場内では勝利した彼女達の表彰式が行われていたその頃、東京都内にて四人の無属性ガイダー達が黄泉国神社前に誰も入る事も出ることもできないよう、中規模な交通事故を起こし続けていた。
彼らこそ、詳細不明のトラブルを作り出していた張本人である!
「みんな!絶対[あいつ]をこの建物から一歩も出させるな‼︎」
「私たちが…仲間のガイダー達とシアンちゃんを守るの‼︎」
「俺達は!道成の道具には!ならない‼︎」
「リオ!ごめんよ…」
彼らは羅刹道成の手から同志である全てのガイダー達を守る為に、人々の乗っている車を最小限に事故らせ車に乗っていた人間達やガイダーが傷つく事がないように飛び回っていた‼︎
事故にあった人々とガイダーは、文句を言いながら車から離れて行く。
その様子をガーディ本部の光風指揮官…側には休み明けの出勤を果たした須上と相田も、共に見ていた。
「これは、いったい何が起きている?」
指揮官がモニター越しに現場のテレビ局が映している画像を眺めていると、ルウェンのいるメイド喫茶のオーナーから通信が入った。
「大変です‼︎今すぐあそこを飛び回っている無属性ガイダー達を助ける為現地に急行して下さい!
道成が…化け物の姿となって神社から現れたと、見張っていた従業員ガイダーから連絡が入りました‼︎」
「ば、化け…物?」
光風指揮官はふと、モニター画面に目線を上げるとそこには…
「な!なんだよこいつ⁉︎」
「な…直毅~!」
およそ全長10メートルといったところか、見たことのない異形の姿で現れた人型の存在が黄泉国神社の屋根を突き破り、その巨体は宙に浮かび始めている。
現場は、未曾有の大混乱へと陥っていった!
平和な日常を打ち破るかのように、神主であった道成は異形の存在としてこの世に君臨した!無属性ガイダー達の阻止など、まるで気にも留めていない。
ここに人類の敵となった彼と、禅内達の戦いが始まろうとしていた!
いつも見てくださって、本当にありがとうございます!ラストに少しずつ近づいてきましたが楽しんでいただけてますでしょうか?
次回の更新は少しずらしまして、明日の正午12時にしたいと思います。




