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真矢とオタク娘達

昨日、佳与が覚醒の絆に目覚めた事で、真矢の中で少し変わった一つの願望が生まれていた。


自分が変身したらどうなるのかという考えである…


昨日の富士野あかりは変身が解けた後スーツ姿…ではなく、普段着なのか風を受けて緩やかになびくタンポポの花模様みたいな半袖シャツに、ショートのデニム姿へと戻っていた。


彼女は疲れていた禅内に肩を貸し、反対側にいるシアンとフロットが支えようと踏ん張るが上手くいかなかった。結局、幹太が真矢と一緒にアパートまで運び彼の自室に休ませてあげる事にしたのである。

それから、どんな仕組みで変身前の服装が切り替わるんだろう?と真矢は考え事をしながら、部活に参加する為に学校まで登校している最中なわけなのだが…


「昨日の佳与、綺麗な光を出してたなぁ?あの変身した姿ははっきり言って、小学生の女の子がしていい格好じゃないわね?ふふ!」


「本当よね…って真矢?考えながら歩いてると、横から来てる車にひかれちゃうわよ!」


「うぇ⁉︎…ふっ!」

真矢は剣道で培った素早いバックステップで下がり、危険を回避した!


「あーびっくりした‼︎ありがとうミューラ、教えてくれて。」


「どういたしまして。ていうか、さっきのすごいうまく避けたわね?大抵の人って慌てるイメージしかなかったんだけど?」


「えへへ!こう見えてもそこそこ強いんだよ?私。」

真矢はたわわに実ったその豊かな双丘を弾ませるほどに、大きく胸を張ってドヤ顔を決めている。


「くぅーー!素直に褒めたいとこけど、そのわがままなパーフェクトボディを見たら何故だか褒めたくないぃ~⁉︎」

ミューラは思わず自身の髪をかきむしり始めた!


「見るとこはそこか⁉︎」

真矢はツッコミを入れた。


「あたいという女にとっては[ソレ]は羨望の塊なのよ~!とりあえず真矢…いっぺん揉ませて‼︎」


「ひゃあ~ん⁉︎も、もうミューラ!感じるからそれ以上はやめて…」


「ほぅここか?ここがええのんか~?」

ミューラはどこぞの変態親父を真似たようなセリフをはきながら、ノリノリで真矢の双丘を揉み倒す‼︎


「ミューラ、キャラ変わってるよぉ~!」

二人はその格好のまま学校への道のりをつき進む。同級生の男子高校生達から欲情に満ちた視線を浴びて…

その中には密かに、二人の女子高生が通学路の狭い路地でずっと真矢達を見つめ続けていた事を、この時の二人は気づいていない。


夏休み中の登校…それも、部活は剣道部屋がないため体育館の中で行う。

だから、熱中症対策にも予断が許されない環境であった!


「あづい~‼︎」


「ふぅ。本当ねミューラ…って、水属性なのになんで水のバリアとか使わないの?」


「…真矢、水が熱湯に変わり果てるまで中にいろって言いたいの?」


「あっ⁉︎そ、そうか…うんごめん」


「ふふ…分かってるわよ!でもこのままじゃ湿気が増して、うんと蒸し蒸しするのよねぇ。風が入れば全然オッケーなんだけど?」


「その辺なら大丈夫…ほら!あそこで同じ剣道部の後輩達が足元とかの小窓を開けてくれてるでしょ?」

見ると胴着を来た後輩の女子部員達が手分けして開けていたので、真矢も資材置き場から全員の防具を積んだ台車を運ぼうと目の前の扉を開く。


直後、サウナにも劣らぬ蒸した空気が真矢とミューラに直撃した‼︎


「「…ひゃあーー‼︎」」


「あっ先輩‼︎」


「今すぐ行きます~⁉︎」

二人揃って立ちくらみに近い状態になりかけていたところを、後輩の女子部員達が二人の声を聞いて駆けつけてきて体を支えてくれた。


「あ、ありがと!助かったわ。」


「いえいえ!」


「お互い様ですから…どの先輩達も、最初にここを開けるの躊躇っちゃってますからね!」

彼女達は共感からか、ふと軽く笑って場を和まそうとしてくれているようだ。


「確かに気持ちはわかるなぁ…ミューラ、しっかりして?」


「うーん…なんとか大丈夫。毎日こんな目にあいながらみんなは準備しているのね?」


「あはは!まあ、そう言うことになるかな?久しぶりに来たけれど、相変わらずこの熱気にはこたえるわ…

ところで二人とも。他の部員達の姿が見えないけど、何かあったのかな?」


「えっとですね…犬吹先輩。みんなこの暑さでバテちゃって、それぞれの教室で涼んでます…」


「んもう!みんなったら……しょうがないわね。今日は三人で適度に基礎トレと打ち合いをして、1時間だけまずは休憩にしましょ?

打ち込む時は私が受けを主にするから、二人は交互に打ってきてね?隙があったら私も打つから!」


「「はい‼︎」」

こうして、三人だけで剣道の稽古を開始する事になった訳なのだが、一連の練習が終わった後休憩をはさみ、久しぶりに打ち合いをする真矢。


少し部活に来なかった期間が長かったはずなのに、いざ動いてみると真矢は冷静に動いて相手の竹刀を上手くさばく。


更に受け止めたと思えば僅かな隙を見逃す事なく、相手に小手や胴を打ち込んでいた…


「へぇ、真矢ってこんな動きできるなんて知らなかったわ。」

安全な上の所で稽古を眺めるミューラは、感心する様子で独り言を呟く。二人の稽古相手をしていた真矢は、未だ疲れていない…


「せ、先輩…どうしてそんなに、タフなんですか?…はぁはぁ」


「私達、二人で交代して打ってても疲れるんですけど…」


「う~ん、正直私にも分からないかな。とりあえず一旦小休憩ね?」


「「はい…」」


「まぁ、幹太との夜の営みが激しかったらしいのに翌日にはケロッとしてたんだもんなぁ。(小声)」


「ん?ミューラどうかした?」


「別になんでも無いわよ!それより3人とも喉乾いてない?コップ持ってたら飲み水くらいは出すわよ。」


「良かった!ちょうど喉乾いてたから嬉しい‼︎2人も良かったらどう?」


「「はい、是非‼︎」」

ミューラの出す水を3人で美味しく頂いた後、再び稽古を開始した。2人ともさっきの打ち合いとは違い無駄な動きが少しずつ減ってきている


この特訓の中で、そう真矢は感じていた。


「先輩!ご指導ありがとうございました。また明日もよろしくお願いしますね!」


「先輩。もし良かったら今度スタミナの付け方を教えてくださいね!あとミューラちゃん、美味しい水をありがとう‼︎」


「私(俺)もありがとう‼︎」

二人の相棒である光属性の女ガイダーと闇属性の男ガイダーが、そろってミューラにお礼を言う。


「どういたしまして!」


「お疲れ様2人とも!そうね、この季節にはちょっと厳しいから控えめにスタミナを付けられるコツを明日教えるよ。」

今日の稽古はこの辺にして、片付けを始める真矢達。


ミューラはふと、誰かに見られてる気がして体育館の外に顔を向けてみた。


「え…何あれ?」


「どうしたの?ミューラ」


「真矢。あそこの入り口にヘンテコな二人組が覗いてるんだけど…」

真矢が彼女の指し示す方向に目を向けると、1人は模造刀っぽい物を夏用制服のまま腰に回してる紐へと刺している女子。


それと何やら、特撮に使いそうな小道具を頭とお腹につけた眼鏡っ娘らしき格好をした女子の2人が、自分たちをじっと見つめ続けていた。


「あれって確か、どちらも隣のクラスにいる相沢さんと日笠さんよね…ねぇ2人とも!何か用なのかな?」


「ひゃわわわ⁉︎」


「すすす、すまぬでござる‼︎見事な剣さばきと体術に見惚れておりました故!」


(日笠さんって、お侍さんみたいな話し方する人だったんだ…)

後輩の2人も、彼女達の存在に気づいた。


「あ!あの先輩達、前に一度この部活へ興味深そうに覗きに来られてましたよ?せっかくなので[見学してみますか?]って尋ねたら急に慌て出して、その時は帰って行かれましたが…」


「もしかして、会話が苦手なタイプなんでしょうかね?」

確かに会話が苦手なタイプの人は世の中に沢山いる。


挨拶してもボソボソっと小さく喋る人だっているから、特別大した話じゃない。

だが真矢は、あの2人がどんな理由でここに来ていたのか正直知りたくなった…


「あなた達も剣道に興味があるの?良かったら竹刀を持ってみない?」


「あ、う…」

どうしたというのか、途端に言葉を詰まらせた日笠と呼ばれる女子生徒。


「すすす、すみません!日笠氏はかなりあがり症でして…面と向かって語るのが苦手なのですです‼︎」


「あ、あははは…そっか。困らせちゃってごめんね?えっと、相沢さんも剣道とか好きなのかな?」


「いいえ!私は彼女に付き添うだけですから‼︎それに私が興味あるのは変身して強くなるヒーロー系なんです!

実は今朝からずっと申し訳ないと思ってましたが、2人でこっそりと犬吹さん…あなたを登校中から見てました!」


「えぇ⁉︎」


「何なの、この娘達‼︎」


「ごめんなさい!私も日笠氏も偶然見ただけですけど、車に轢かれそうになるも華麗に避けられたあなたの身のこなしを一目見て、もっとカッコいい所が見たいと感じたものでしたから!そのままついて来てしまいました…」

そう…真矢がバックステップで避けた瞬間を、ちょうどこの2人は見ていたがために、密かに追尾し今に至っている。


「せせ、拙者も!今の貴女みたいな剣さばきを体現してはみたい…のですが、模造刀を集めてるだけで一度とてまともに振れた試しがございませんので⁉︎」


(拙者ときたかぁ…まぁこの機会に、剣道を体験してもらうのもありかもね?)


「うん!そういう事なら尚更体験してみたら良いよ。私も明日部活に来るから、稽古が一通り落ち着いた後で良ければ竹刀を試しに握ってみない?ちゃんと教えるから!」


「「おお~⁉︎」」


「先輩。来週には剣道試合の本番ですけど大丈夫なんですか?」


「犬吹先輩!もちろん私達にもスタミナをつける為の訓練はつけてくれますね?」


「もちろん!こうやって教えながら過ごすのも自分にとっては良い経験だからね。明日は少し早く学校に来るけど、2人は朝の6時半とか大丈夫?」


「全然オッケーです‼︎」


「むしろその方が涼しいです~!」


「分かった!じゃあ明日はその時間に体育館へ集合!相沢さん達は都合の良い時間に来てもらって良いからね?

この2人にしてもらう特訓はスタミナ向上の為にするものだから、素人にいきなりさせると息が上がりすぎて動けなくなるから遠慮して欲しいの。」


「「はい‼︎」」


「はい!」


「御意‼︎」


「うん!以上…解散!」


「「ありがとうございました‼︎」」

夏の夕日が映える頃、真矢達は帰宅する事となった。


(明日からは少し気合いを入れて、稽古にあたろう!)

真矢は心の中で、そんな思いを巡らせていた。


「…ただいま‼︎」


「おう、お帰り真矢。」


「お帰りなさーい‼︎」


「よう。お邪魔してるぜ?」


「お父さん、佳与ただいま!…って仁さん‼︎どうしたんですか?」


「ああ、実はさっきまでおっさんと明日からの品出しについて聞いてたところなんだ。それとあともう一つ…」


「実はよ、真矢が部活に出てった後の事なんだが…あかりちゃんがうちで働くって言い出したんだ!全くアツいなぁ禅内よぉ?」


「茶化さないでくれおっさん!そのせいかシアンがこれまで以上にピリピリしてて、家でも落ちつかねぇんだよ…」


「何よ失礼ね!私は絶対あかりには仁を渡さない為に必死なんだから、こんくらいの事多めに見なさいよバカ仁‼︎」


「うおぅ⁉︎」

シアンによる余りの迫力に、禅内仁は体を大きく後ろにのけぞってしまう!


「あはは!頑張ってねシアンさん。陰ながら応援してる!…そうそうお父さん、明日から部活の後輩達に[あの店]直伝の特訓メニューを一つだけ教えてあげようと思うんだ!」


「おいおい!あんな過激な軍隊式訓練なんざ体育館内でやったら、間違いなく熱中症になっちまうからやめとけ‼︎

そのかわり、比較的楽なトレーニングを俺が教えてやるから、ちと動きやすい格好になってきな…禅内と[佳与]はどうする?」


「そうだなぁ、軽めに動くくらいなら俺でもできる気がする。」


「佳与もやってみたい!教えて?[お父さん]‼︎」

御柱佳与は今日から正式に、豪太が彼女の身元引受人…もとい里親となって、犬吹佳与として暮らす事になったのだ。


「よし、まだ夕飯前だし軽くやるとすっか‼︎禅内、佳与。2人とも準備するから外で待っとけ?」

彼らは言われた通り外に出た。続いて真矢とおっさんが細いロープ(?)を複数持って外に出てくる…


「えっとお父さん、もしかして縄跳び?」


「縄跳び??」


「うそ!仁兄ちゃんもしかして、縄跳びも知らなかったの⁉︎…ヨヨヨ」


「いや口に出して変な泣き方を表現すんな!まったく、どこから覚えたんだか…」


「エヘヘヘ‼︎姫野姉ちゃんに教わってたんだ♪」


(あの娘ったら~…)

シアンもふと、仁の隣で軽めにため息をついた。


「おし、全員この縄跳びロープを持てよー?……ちゃんと行き渡ったな。じゃ、今から簡単だがしんどいトレーニングを教えてやる!みんな、覚悟は良いか?」


「おー‼︎」


「がんばれ佳与!」

佳与は気合いを入れて望み、リオーネはシアンとミューラ達共々、に安全な上に浮かんで眺めていた。


「あはは…仁さん、縄の持ち方がムチになってるから私達のを見て直してね?」


「お、おう!こういうのを見ると一度やってみたかったもんでな?……だって俺、一度も体育の授業出た事ないんだぜ?一人で自習し続けてたし。」

最後らへんで彼が呟いているのを、真矢は優しく受け流した。


「まずは佳与達でも簡単にできる通常の飛び方をするぞ……こっから徐々に速さを上げ、両足飛びから片足跳びに変えるんだ。余裕があったら縄を交差してみると良い!」


「よおし、よっ!ほっ!……あっ、片足跳びで引っかかった!お父さん、縄跳びってなかなか奥が深いんだね?」


「だろう?場所は取りすぎないし動き回らなくても十分動けるんだ。これなら文句ねぇだろ?」


「うん、ありがとう!二人はいけそう…あらら。」


「ゼェ…ゼェ」


「疲れ過ぎて足が上がんなくなっちゃったよぉ~‼︎」


「がははは‼︎最初は誰もがそんな感じだっての!やり方は覚えられる程簡単でも、絶えずやってたらそんな感じだから当然そうなるよなぁ?

だから、自分が疲れ過ぎない数を今度は決めろよ?二人とも」


「は~い…」


「りょ、了解ッス…あ!そうだ店長。明日は今まで通りの時間に行きましょうか?」


「おう、そうしてくれや。ついでにあの娘にも出勤時間を教えといてやれ!」


「はい。んじゃ、おつかれ様でした~」

仁は足元がふらつきながらも立ち上がって、上で笑いながら見ていたシアンを連れ帰路について行った。


「お父さん、足が疲れて動けないよぉ~!」


「しょうがねぇな。ほら佳与、おぶってやるから掴まれ!」


「わ~い‼︎」

佳与はのそのそと体を起こして、父親の背中に掴まる。


「うん、やっぱ佳与はこうやって甘えないとね!私も明日に向けてしっかり休んでおこう。」

真矢達親子は自宅に戻り、家族団欒のひと時を過ごしてこの一日に起きた事を語り合いながら、有意義な時を過ごした。


・翌朝


真矢は家族よりも少し早く起きて、忘れないうちに跳び方をしばらく復習してから自宅の中に戻り朝食を取ると、登校準備を済ませていく。


「じゃあお父さん、この縄跳びロープ借りてくね?行って来まーす!」


「おう、頑張りすぎんなよ?」

真矢は眠そうなミューラを体の中に入れて、急いで走る。通い慣れた緩めの登り坂をジョギングで駆け上がりながら…


「おはようございます犬吹先輩!」


「おはようございます~!」

真矢が到着する前に、既に二人は校門の近くまで来ていた。


「おはよう二人とも。すごいやる気いっぱいね!」

合流した3人は仲良く並んで、体育館まで移動していく。


「そりゃもう私達も今2年生ですから、先輩の分まで頑張っていきたいですし!」


「そうです‼︎…ところで犬吹先輩が持ってるのって、縄跳びのロープですよね?それでトレーニングですか?」


「あ、うん。お父さんに私がやろうとしていたトレーニングしようかと相談したら、[それは体育館でやったら熱中症になりやすいからこれを使ってみろ]って渡されたの。」


「「良いお父さんですね!(父親がそんな事を言うほどの特訓って、なんなんだろう…)」」


「えへへ♪ありがとう…じゃあ体育館に着いた事だし、みんなで手分けして下窓を開けてからトレーニング開始ね?」


「はい‼︎」


「よろしくお願いします!」

3人で窓を開け終わってから早速、昨日のトレーニングを見本で見せてみた。


今度は足が引っかかる事なく片足でかけていく跳び方もマスターできていたので、2人に申し分のない手本を見せる事ができ満足する真矢。


「こ、これは確かに…」


「簡単でも長く跳ぶの苦しそうです。」

後輩達は若干できるかどうか不安になっていたので、真矢も気負いさせないようにに声をかけた。


「そうだね。まずは通常の跳び方で早く回すとこから練習して行こう?」


「「はい‼︎」」

そこから最初は10分間跳びを小休憩とりながら5回繰り返していたら、3人揃って足元がフラフラになってしまい…


「「「…きゅう~」」」

3人とも稽古を始める前にバテてしまうといった失態をおかす事となった。


「…やりすぎ」


「「うんうん」」

ミューラと二人のガイダー達は、揃って首を縦に振って肯定していた。


「あははは…おっしゃる通りです。」

真矢もこれに関しては反省する他なかったのか、素直に謝る。


「どどど、どうされたのでござるか犬吹殿!一体何奴にやられ申した⁉︎」


「あややや⁉︎3人とも、何をされてそんな倒れてるのですか‼︎」

倒れ込んでいた3人に慌てて駆け寄って来る、相沢と日笠。


今日から体験できると気合いを入れる為、二人はそれぞれの家から動きやすい体操服に着替えてきたのだ。


「あ~ごめんね?ちょっと縄跳びでの持久力アップトレーニングを3人でしてたんだけど、張り切り過ぎちゃった!」


「縄跳び…でござるか。拙者は幼少の頃よりし続けております故、恐らく苦にも感じませぬよ?して、いかようにすればそこまで疲れ果てておるのか?」


(苦にもならないですって?面白いじゃない、そこまで言うなら見せてもらいましょうか!)


「…へぇそうなんだ。えっとね、私達がやってたのは通常の跳び方から少しずつ回す速度を速めてって、足を交互にこまめにつくやつをしてたの!日笠さんもやってみる?」

ニコニコ顔だが、何故か真矢からは穏やかではないオーラが漂っていた…


「せ、先輩なんか怒ってない?(小声)」


「私もそう思う…(小声)」


「ふふふ!真矢も負けず嫌いね。なんか楽しくなりそう!」

それぞれの思いが交錯する中で、武士マニア(?)っぽい彼女…日笠理乃(ひがさりの)のお手並み拝見をしようと眺める真矢達と、何故か落ち着いた様子で眺める相沢礼奈(あいざわれいな)が見届ける中いよいよ彼女は跳んだ‼︎


「…ふっ、ふっ、ふっ、ふっ!」

軽快なリズムを刻むように、どんどん回転速度が上がっていく縄跳びロープ。そして一瞬で高速回転での交互跳びから更に、それの二重跳び編までもやってのけた!


真矢達「えぇ⁉︎」

彼女達は目の前に起きていることがとても信じられなかった。いや、信じたくなかった…


あれほど苦戦してたものが、あっさりと成功しているのだから。


「…ふぅ、いかがでしたかな犬吹殿!確かにこれは持久力向上には最適な訓練ですので、続けていかれることをお薦めを申し上げまする。

あと、できれば素振りの仕方とか教えてはいただけませぬか?」


「…はっ‼︎う、うん!もちろん良いよ。二人とも、稽古に入るけど動ける?」


「も、もちろんいけます‼︎」


「はい!問題ありません!」

真矢を含めた3人は、実際まだ足が震えていて満足には立てない…


だが、目の前に平然と立ち続けている日笠を見て負けるものかと言わんばかりに、根性出して立ち上がったのだ。


「えっとね、まず竹刀を持つときは利き手が上にくるように持って…」


「ふむふむ…」

真矢が日笠理乃に竹刀の持ち方と素振りの仕方を丁寧に教えている間、二人の後輩も自身の肉体に喝を入れて互いに気合いのこもった打ち込みを始めた。


その顔つきは、普段よりもかなり真剣だった…


「まさか、スタミナに自信があった真矢よりもタフな女の子がいたとはねぇ…これはどうなるか見ものだわ‼︎」


「日笠氏、相変わらずすごいなぁ。小学校時代よりも更に強くなってる気がする!この調子なら、[あの子達]を救い出せる日も近いかも知らない…」


今日から5日後の日曜にある剣道の試合が始まるまで、彼女達はなんと…毎日足を運び続けた!


全ては、互いのそばにいた相棒であるガイダーを救い出す為に…

今回真矢の通う学校にて改めて知り合った、風変わりな女子生徒…日笠理乃と相沢礼奈。

彼女達が救おうとしているガイダー達は、いったいどこにいると言うのか?

次回以降からはいよいよ、この作品でいうところの…黒幕となる人物が現れると思います。

なのでどうぞ、お楽しみに!


今度の更新日は、6月21日火曜の正午12時です!

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