89話、新田城の戦い②
長谷川実信、横地長重率いる兵を本陣から別働隊とします。申し訳ございません。
平盛綱は、長崎氏の祖の平盛綱特別するため、姓を高橋とします
――――――――遠江軍第3軍新田城守備隊――――――――
3日目、平(高橋)盛綱は悩んでいる。兵を進めるべきか否か。
「大炊助殿!兵糧はあとどれ位残っておりますか?」
「切り詰めて、10数日程度分でございます。」
「10数日·····我らが持ってきた兵糧もそれほどだ。」
第2軍から援軍が届いているのだが、新田城は完全に包囲されていて、傍観しか出来ず、陸の孤島となっているのだ。
兵を出すべきか、このまま篭るべきか。しかし援軍が届かないのであれば出るしかない。
「大炊助殿、それがしが、5000を率い、敵将の1人、源義円に討ち入りまする。その混乱の間に、剛将と名高い、勝間田殿と、2000程兵を率い1点にあそこに集中させてくだされ。」
「あいわかった。高橋(平)左衛門尉殿、ご武運を。」
「大炊助殿こそ。」
「勝間田殿、暴れてきなされ。」
「はっはっはっ、左衛門尉殿こそ!」
「者共聞けぇ!このまま引きこもってもしょうがない故、わしは5000を率い敵本陣に討ち入り、朝敵義円を討ち取る!頼朝の弟をうちとり、手柄の欲しいものは、前へ出よ!」
すると籠城で萎えていた兵達がいきり立ち、盛綱の号令に答えた。
「5000の強者共よ!いざ突撃す!」
「「「「「おぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」」
「恩賞は俺のものだ!」
「一番槍は貰った!」
「新しく武具を買い換える金がいるんじゃ!」
「領地を甲斐武田から掠め取られて、おるのだ!!!取り返さねば!!!!」
皆思い思いに走ってく。
欲に目が眩んだ人間は強い。狂気の沙汰だ。
「やぁやぁ、我こそは!伴遠江守様直臣にて、平六波羅入道様一の忠臣平盛国が次男、高橋左衛門尉盛綱じゃ!朝敵義円を討ち取りに参った!」
袈裟姿の武将が薙刀をもち、
「我が、義円なり!わしの武勇、閻魔に語るが良い!この薙刀の犠牲となれ!」
しかし、義円は頼朝の弟と言えど、僧。元々薙刀など握らず、経典を握っていたような男だ。馬上より薙刀を振り落とす、歴戦の武者に勝てるわけもなく、一刀両断される。
「いまじゃ!敵の層が薄くなった!道を開けるぞ!」
新田義重、勝間田成長の号令の元、兵を突撃させた。
「新田殿!勝間田殿!」
「伊豆介殿ですか!?」
「そうでござる!援軍に参った!精兵であり、ろくに疲労してない兵を率いておりますゆえ、おもう存分使われよ!」
「ありがたし!」
「者共!伊豆介殿らと共に左衛門尉殿をお助けするぞ!」
「「「「おぉ!!!!!!!」」」」
そうなのだ。早く、兵を展開せねば、義円の軍が崩壊した点にわらわらと武田軍が群がってきて塊になろうとしている。このままでは、盛綱の軍は崩壊してしまうだろう。
「かけよ!かけよ!かけよ!」
すごい勢いで、6000の兵が、移動していく。砂埃が舞い上がったいる。
「左衛門尉殿!」
「大炊助殿!助太刀かたじけない!義円はそれがし自ら討ち取った!」
「くっ、!口惜しいが、者共撤退じゃ!僧の首などくれてやれ!」
武田軍総大将、武田信義は合戦前の位置へと兵を退けた。
このまま、順調にかちすすめればよいのですが·····




