88話、新田城の戦い①
今回もなかなか疲れました。
――――――――遠江軍第2軍――――――――
第2軍は、大庭景親、源義広に群がる敵を撃退し、追い詰められた敵と睨み合っている。
「敵方の反撃の備えに2000残し第1軍と第3軍に4000ずつ、援軍を出す!」
「伊豆介殿は、2000を率い、第3軍及び、新田殿の援軍に向かわれよ。」
「かしこまった。遠江介殿、ご武運を。」
「伊豆介こそ無事を祈ります。」
「辺見殿、尊厳殿、そして源殿は、伊豆介殿につかれよ。」
「「承知。」」
「近衛将監殿、大庭殿、山木殿はわしと共に兵を率い、遠江守様の援軍に向います。盛嗣、そなたもだ。」
「「分かりました。」」
「承知しました父上」
「信円殿、2000の兵をまかせられますか?」
「もちろんです。皆様のご武運お祈りしております。」
――――――――遠江軍第3軍別働隊―――――――
「実信殿、敵を引き付けておりますが、こんな渓谷に敵を引きつけると我らの逃げ場が無くなるのでは?」
「ふっふっふっ、長重殿、まぁ、見ていなされ。」
以盛の軍師、長谷川実信は不敵な笑みを浮かべる。
横地長重が心配するとおり、第3軍本陣300は、武田軍約2000を鳩ノ巣渓谷と呼ばれる渓谷まで引き付けている。
ちなみに、実信と長重は、横地城の戦いから諱を呼び合うほどの昵懇の仲になっている。
「そろそろ頃合か。横地殿、我らは渓谷の上に上がります。」
「わ、分かりました。」
「大助、合図を。」
「御意」
仁科大助が、手に持っている筒に火を付けると、勢いよく、火の玉が上がった。
ヒューーーー!ドンッ
それと同時に渓谷の上から武田軍に、無数の矢が飛んでいく。
ただの矢ではなく、火が着いているため茅に火が燃え広がっていく。
「こ、これは·····」
「大助率いる、甲賀衆の火矢です。先端に油が塗ってあるのでそう簡単には消えませんよ。」
「殿、そろそろ第2の合図では?」
「うむそうだな。大助、点火せよ。」
「ははっ、」
ヒューーーー!ドンッ!!!
ドッ!ドドドドドドドドドドド!!!!
火傷で傷ついた武田軍に向かってすごい勢いで濁流が流れていく。
「実信殿·····これも、あなたの仕業ですか?」
「ふっふっふっ、その通りですよ。多摩川の上流を堰き止めておりました。」
「実信殿!その英智恐れ入った!!この横地神宮宮掌長重、実信様の直臣となりまする」
「し、しかし長重殿·····」
「この長重の唯一の願いでござる。どうか、どうか!」
「では遠江守様の直臣となりなされ。そして私の与力になってください。私は長重殿とは対等な友でありたいのでございます。」
「承知いたしました!この戦が終われば、遠江守様にお頼み申す!」
そういえばまだ以盛10代やん、いつ終わんねん。
こっちのセリフとか言わないでください。僕もどう終わらせるとか考えてないので。結構行き当たりばったりなので。
行き当たりばったりだから、話が変になってたら、ご指摘いただけると助かります(:D)| ̄|_




