78話、凱旋
今日は嫌なことと嬉しいこと当時に置きました
正真正銘の凱旋だ。
松殿に行くまでの間の道々で、民たちが、和気あいあいとしている。
そうだ。俺たち遠江・維盛連合軍は、源氏を押しのけたのだ。本当に歴史を改変してしまったのだ。
松殿の郊外で、兵100程を率い、平最勝と、俺の正妻(と言っても1人しかいないが)玉が待っていた。
「以盛、すごい策を思いついたと聞いておるぞ。奥方殿は、とてもそわそわしておったぞ。」
「上州様!貴方様そんなことありませぬ!」
「ふふふ、貴方様、食べた後に横になられますと牛になりますよ?」
「う〜ん。疲れた!玉、膝枕!」
やっぱり、玉の膝枕は気持ちいいぜ。ぷにぷにしてるぜ!
「貴方様、実は先程上総太守様がもうされた事は、本当にございます。」
「そうかそうか、俺の身を案じて、そわそわしておったのだな?玉はやはりかわいいなぁ。」
「いえ、それが、妾、懐妊いたしました!」
「ん〜そうか、て、え?カイニン?!」
「はい。懐妊しましたわ。」
た、確かにおれは、玉とは、交わっていた。交わり始めたのは16才。おれは前世でも今世でも童卒は同じだったってのはどうでもいいんだ!
確かにこの時代、避妊具なんてない。あ、でもこの時代だったら普通なのか。うんそうだよね。
「玉、おいで。」
「はい。以盛様。」
「ありがとう、玉。おかげで俺の家は安泰だ。男の子でも女の子でも、玉に似るとかわいいだろうなぁ。」
「し、しかし、女の子では…」
「女の子でもよい。俺たちの子だ。」
「し、しかし…」
おれは本当にいいんだけどな
「誰かに吹き込まれたの?」
「ち、父上に」
あの、狐親父…後で処す。
――――――――伴家評定、松殿、大広間――――――――
「皆の者!奥方様が妊娠なさったぞぉ!」
盛俊声でかいよ?
「俺が薙刀を教えてさしあげる!」
うん。景清。室内で薙刀を振らない。
「儂も祖父に…」
あんたはじいちゃんに離れないよ?実盛。あんた孫もいるよね。
「甥はまだ、韓非子も覚えておらぬのに。」
うん。叔父上、ごめん。
他のみんなも思い思いに呟きやがった。
「続いての事だ。知ってる者も多いだろうが、わしの郎党が3人増えた。みな入ってまいれ!」
「まず、辺見太郎光長だ。」
「はは、、、」
「この者は、先の富士川の戦いにて、敵総大将であった、武田太郎信義の実兄である。しかし、甲斐源氏の棟梁の座を奪われており、棟梁の座を取り返すために我が軍もんに加わった。」
「次に曽根厳尊」
「はは!」
「この者は、武田軍軍師で、あり僧侶じゃ。軍ではその軍才を遺憾無く発揮し、平時は信円の補佐を願う。」
「最後に千葉千葉介常胤だ。」
「ふぉっふぉっふぉっ。それがし、元を辿れば桓武平氏よって遠江守様のお味方致す。よろしく頼みますぞ。」
自分で説明しやがった。




