76話、富士川の戦い⑥
本日2話目です〜
―――――――遠江・維盛連合軍・本陣――――――――
本陣の中で2人の男が床几に座ってほくそ笑んでいる。
「維盛兄上。ご協力感謝します。」
「話を聞いたとき、わしも耳を疑ったわ。さすが、以盛殿じゃ。」
「いやいや、ただの悪知恵ですよ。」
「その軍才平家随一であろう。今業平は平家一の知恵者でもあったか。」
「大袈裟でございますよ。」
「そんなのこないのだがなぁ」
――――――――武田軍・本軍――――――――
「兄者すまぬ。斎藤尾張介の首取れなんだ。」
「仕方がないわ。わしも1500しか付けなかったのがわr………」
「伝令!2000の兵がこちらに寄せられてきます。」
「以盛め!まだ手をうってきよるか!」
「いえ!遠江軍でも、平維盛の軍でもありません。旗を見るに、源三郎頼朝様郎党、山名太郎義範様、結城七郎朝光様の自ら援軍に参られた模様!」
「なんと!頼朝殿の、寵臣、山名殿と、結城殿自らまいられたか!千人力じゃ!すぐおふたりを本陣に招け
!」
「ん?何やら兵共が騒がしいぞ?」
「それはそうでしょう。一向に動かれなかった、源家の御曹司が、寵臣を向かわせたのですから。」
「注進!注進!山名様、結城様!叛意の兆しあり!両軍とも、我らに、襲いかかってきまする!」
山名兵と結城兵2000は、堂々と、武田軍に襲いかかっていき、奥へと進んでいく。
味方の援軍と思っていた武田兵たちは、見るも無惨に討ち取られていく。
「やぁやぁ我のこそは、山名太郎なり〜!主、頼朝様の命によって、逆賊武田信義を討ち取りに参った〜!」
「武田信義はどこじゃ〜!この結城七郎が直々にこの髭切で討ち取ってやろうぞ!」
山名義範、結城朝光は、武田軍本陣にも聞こえてくる声で、名乗りを上げてくる。
しかし、山名、結城兵は2000。本陣までせめようとせず、兵を後ろへと退けていく。
武田軍が追討する前に、遠江軍によって皆囲まれてしまった。
追討を開始した、武田軍10000は、遠江軍に目もくれず、ただひたすらに、頼朝軍へと突撃を開始した。対する、頼朝軍も上総広常を主力とする10000騎、こうして武田軍、頼朝軍は、敵前で潰し合いを始めることとなったのだ。
――――――遠江・維盛連合軍・本陣――――――
「石橋近衛将監盛宗、ただいま戻りました。」
「渡辺右衛門大尉、同じく。」
「盛宗!傑!よく、よってくれた!」
「いえ!傑殿の名演技の賜物でございます!この髭切で、信義を討ち取ってくれるわ〜と申しておりました。」
「それならば、盛宗殿こそ、立派な名乗りでござった!あれでは、本物の山名太郎は勝てまい!」
「しかし、1番恐ろしいのは、以盛殿じゃな!まさか、敵将のフリをして武田軍に襲い掛かるとは。」
「蔵人頭様のおっしゃる通りでございます!」
「全くその通り!」
「え、照れるなぁ〜」
そうです。もちもっさんは、出陣まえ、山名氏と、結城氏の、家紋を白い旗に描いていたのです。
傑と盛宗は、それぞれ山名と結城の旗を持って突撃。これにより、武田軍は、頼朝軍に疑心暗鬼になり、兵を走らせたという訳です。
頼朝軍の方が武田軍より圧倒的に兵が少なく、動きもしませんが、この小説では、富士川の戦いでは、愛鷹山から動かず、主力も武田軍出会った説を、推します。もしかしたら本隊は、鎌倉など根拠地にいたのかもしれませんね。




