62話、やっぱり現人神だ。
すいません。なんかサブタイトル思いつきませんでした。
清涼殿に上がると、公卿たちがずらぁと座っている。
末席にはさっきのやつらもいる。
上座には、藤原()師長様が座っている。
蔵人頭である藤原()定能様が
「伴遠江守が、まいりました。」
と帝に言うと、
「遠江守、久しぶりじゃ。」
と申された。
初めてあった時は、自分は8歳の子供、帝11歳もであったが俺は15で、帝は18歳だ。あれ?今でも2人ともガキ?
しかし、やはり帝は帝だ。前世ではこの人の子孫が人間宣言されたが、そんなことはない。やはり現人神だ。
「はは。帝もお変わりなくこの以盛安心致しました。」
「兄上のこと、計らってくれて礼を言う。」
「下総太守様には、助けられております。」
本当は、屋敷をされに改築させてきた上に散歩をして、絵を描いて、和歌を描いてという毎日を送られているが。
「それは良かった。」
「遠江守、母上の葬儀にも出てくれるのよのう?」
「もちろんにございます。この以盛、主上に、こちらを献上いたしたくまいりました。」
「ん?なんじゃ?ちこう寄って持ってきてくれ。」
「はは。」
御簾の奥から帝が覗かれた。
「こちら、遠江で作られた絹で作ったお召し物でございます。そして、建春門院様のために、少額ですが銭も持ってまいりました。」
うん。まぁ、少額ではない。
「やはり、我が従弟は、朕の1番の臣じゃ。」
帝が、持っている笏に何かお書きになっている。
帝のお付の女房から、
雅で、流れるような字で
『忠臣遠州也』そして裏に『憲仁過者也』
と書かれた笏を手渡された。
「何か欲しいものがあったらゆってくれ。朕に用意できるものならばなんでも用意する。」
「帝から、笏を下肢されるなど身に余ることでござりますれば、どうして他に品を望めましょう。」
「爾は本当に欲のない者じゃ。遠江守にしておくのが惜しい。朕のそばに使えてはくれぬか?」
「臣も主上のお傍にお仕えしたいのですが、臣には、守るべき民達がおります故。」
これは本当だ。遠江国の民たちも一緒に汗を流していくうちに、遠江国の人達を守りたいと思うようになった。もちろんいちばんは、お玉ちゃんだが。
「そうじゃな。爾は遠江国司じゃ。朕は、日ノ本の子らを見守る故、爾は遠江の子らを守ってたも。」
「おうせのままに!」
こうして帝との謁見は終わった。
『遠州ハ忠臣ナリ』
『憲仁ニ過ギタル者ナリ』




