56話、ゆめのまいふぉーむ。
やっと内政チートできるかもね〜
やっぱりなろうの転生と言えば、内政チートですよね。後以盛くん達法律も作っちゃってるし
早速、一族郎党を引き連れて、浜名郡へと向かった。
一族と言っても、玉ちゃんしかいないけどね。うへうへへ。父上から餞別にと五阿弥切という刀を貰った。俺は刀にあまり興味無いからこの刀の価値がよく分からん。
浜名郡に着くと、即座に御殿の建設に急いだ。
実信、叔父上、実盛、盛俊と俺で設計した。
実信が、丸馬出し?というのを考案すると、みんないい考えだと頷いていた。実信が、なかなか郎党たちに馴染んでいる。
赤坂長勝と、吉左衛門はと言うと、2人でプチ宴会をしていた。
うちの専属の大工集団、神奈組の手によって御殿は立てられていった。御殿の外は高い石壁と、大きな空堀で囲まれている。さすが百戦錬磨の実盛だ。空堀の下にトゲトゲなやつを敷き並べていた。これは何と聞くと逆茂木ですぞと教えてくれた。
御殿というより城のような縄張りだ。
御殿は、松王丸であった、平兵衛少尉以盛の御殿ということで松殿と名付けられた。
松殿への最初の訪問客は、平最勝であった。
「みんな、平最勝って人物知ってる?」
「さぁ、それがしは、存じませぬな。」
平家一門で父上の盛国の息子である、盛俊がそう言うとみんな口々に知らないと言っていた。俺より歴史が詳しそうな実信さんも知らないと言っている。本当に最勝って誰だ?
「判官様、平上総太守最勝様がまいられました。」
「ん?上総太守じゃと?上総は親王任国ではないのか?」
実盛が戸惑っている。
ドッと襖が開けられて大きなよく通る透き通った声で声で
「平上総太守最勝である。」
と言ったのは
平上総太守最勝こと俺の上司、以仁王であった。
「松王丸〜久しぶりじゃのぉ〜」
「最勝とは王のことでございましたか〜(びっくりさせんなよバカ上司)」
「余の立場を利用しようとする輩がいるように思ってよ主上にお頼みして臣籍降下させて頂いたわ。」
もう源氏の魔の手が!?
「いや〜それにしてもこの松殿なかなか堅固な作りじゃのぉ。御殿の中に、郎党たちの館を作れるほど広いのは凄いのぉ、信連。」
「その通りでですな、以仁王様!さらにその中に雅さも見えるとは誠に素晴らしき御殿でござる。」
いやお義父さん(おまえ)もかよ
「あぁ、お父上!」
「おぉ、玉も、六郎も元気そうで何やりじゃ!婿殿ありがとうございます。」
「いえいえ、大切な妻と頼れる郎党ですので当たり前です。」
「して、松王丸。本題に入らせてもらうぞ。」
「はい。」
「今日、余は、主上からの勅使として参った。」
勅使と聞いてみんな顔が固まる。
「平兵衛少尉以盛、そなたを遠江守に任ずる。さらに、遠江介、伊豆介、尾張介、三河介、近衛将監、右衛門大尉、神祇少副、 治部少丞、の任命権を与える。」
みんな、顔が引きつっている。実盛爺さんなんて、倒れてる。
「平兵衛少尉改めて平遠江守、主上がこれからも励めとの事だ。」
「はは。」
「で、松王丸」
遠江守になってもその呼び方なのかよ。
「お父上からも伝言を預かっておるぞ。」
「父上から?」
「そうじゃ。清盛が、分家するのは良いが、姓はどうするのか?平のままとするのか?と言っておった。」
あ、決めてないなぁ.......
「決めてなさそうな顔をしておるなぁ。人が寄ってくる平家の分家ということで、伴はどうじゃ?」
「伴ですか。伴遠江守以盛と名乗らせていただきます。」
「うむ。名だけではなく、姓まで、名付け親になってしまったわ。」
てことはおれお父さん3人いることになるのか。
「いやぁ〜しかし、良き屋敷じゃのぉ1番近い館は余の館じゃろ?」
「え?」
「あ、清盛から聞いておらんかったか?京より上総に近いからここ遠江に住まわせてもらうぞ。」
「え?」
「婿殿、それがしは、倅と同じ館で良いですぞ。」
「え?」
「何きょとんとしておるのだ。余の妻たちも連れできておる故、丁重にしてな。」
「え?」
こうして、浜名郡、松殿は、伴遠江守以盛の居館となった。
史実でも、以仁王は臣籍降下をします。名は「源以光」。以光は、挙兵して平家に敗れたあと、平清盛によって、臣籍降下させられ、土佐に流されます。
「伴」は、大伴氏とも、塙団右衛門とも関係なく、10年くらい前に、テレビで平家の落ち武者伝説が残る地域の特集が組まれた番組を見ていると実際に平家の落ち武者の人が源氏方の目をくらませるため平の字を崩し、伴と名乗ってたことから連想しました。
これからも伴遠江守以盛を、よろしくお願いします。
今気づいたのですが、挿入させて頂いてる地図なのですが、平安時代末期時点での浜名湖は、海と繋がっていないです。大変ご迷惑をおかけしました。




