49話、こどもはたから
ねむい。
「まぁ、貴方様、これが、海なのですね?」
「あぁ、きっとこれが海だ!」
うん、これ多分海じゃないよ。
海じゃなくて湖だと思うよ。
ガイド役の工藤さんもなんか気まずそうにこっちみてるから、頷いといた。
「こちらは浜名湖という湖でございます。」
「まぁ、貴方様、これが海なのですね?」
「あぁ、きっとこれが海だ!」
あれ?なんかデジャブ?
「これは海じゃな?」
「はい。こちらは海でございます。六波羅入道様のご推察お見事。」
「お世辞はよいぞ。」
とりあえずその日は工藤さんの館に泊まることになった。
俺は一人部屋をあてがえられて、板の間で横になっていると、
「ひょうえのしょうじょうさま。くどういちまんまるでございましゅ。」
「おぉ、一萬。さっきはそなたのじじの後ろに隠れておったが。挨拶もできるのか。偉いなぁ。」
「いちまんは、ひょうえのしょうじょうさまをおまもりいたしゅ!」
「はっはっはっ!俺の背中を任せたぞ!!!一萬!」
一萬丸を抱きかかえると、人懐っこいえがおを見せてきた。
しかし、俺が京に帰るとなると、代わりに浜名郡を納める者を置かないといけなくなる。東海道は、伊豆に近く、頼朝にすぐに対抗しなければならない、だから武闘派と文治派を、1人ずつ派遣して、政と戦にそれぞれ専念してもらいたい。
文官は、長明叔父上で決定(お小言言われたくないもん)だが、武官の方がな………………頼朝に対抗出来るやつとなると誰だろうか。現源氏氏長者の頼政さんはいずれ死ぬだろうから、盛宗に継がせて頼朝に対抗させるか。
ねむい。




