23話、え?これ城ちゃう?
〜美濃国分寺、平教経〜
「教経様!以盛様をお待ちくだされ!!この寺は熊坂の倅の中でも一の切れ者、馬籠幻庵がこもっております。幻庵め、門に細工をしておるようです。これ以上突撃なされても兵を無駄死にさせるのみ!援軍を待ち1度引かれなされ!!」
「黙れ!俺の武は野盗風情に通じぬと申すか!」
「くどい!くどいぞ!!!祖谷!!!お前だけで下がっておれ!!」
「し、しかし…」
ぶぉ〜ぶぉ〜〜
「この音は法螺貝の音。殿、援軍が到着なされました!!」
「そんなこと分かっておるわ!!以盛殿抜けられたか!!さすがだ!!!!」
「兵をを下げる。陣に戻るぞ!」
「承知!!」
〜官軍別働隊本陣にて〜
え?なにコレ〜寺じゃないじゃん!城じゃん!
「長勝、これはなんだ?」
「ん?なにいってん…何を言ってらっしゃいますか。美濃国分寺にございます。」
「何故寺に櫓がある?何故寺に水堀がある?そしてあの門はなんだ?」
「あれは俺の倅の…じゃなくて、朝敵熊坂長範めの息子、馬籠幻庵の手がけた門でございます。」
門に沢山の死体が刺さっていて、門の前にも沢山の死体が転がっている。その有様はまるで地獄のようだ。
「以盛様、教経様が帰陣なされました。」
ガチャガチャガチャ
平安バーサーカーがこっちに来た。
こいつ血だらけで笑っている。どうやら返り血を浴びただけではないらしい。だが笑っている。やっぱりバーサーカーだ。
「熊坂長範を討ち取られたか、さすがだ!」
「教経殿、すごい傷だが、大丈夫か?」
「がっはっはー!これくらいなんとものうござる!」
「ん?貴殿の後ろに控えている大男は?」
「美濃の豪族、赤坂長勝だ。なにやら馬籠と縁があるようでな、降伏の使者にできるとおもってな。」
「それは良い考えだ!!早速送られせましょうぞ!!」
「では、長勝、馬籠幻庵を説得してきてくれ。」
「行ってくるでござるです!」
〜美濃国分寺、門前〜
「門を開け!!!平左衛門尉様の使いだーー!!!」
「ん?ありゃあ頭じゃねぇか?頭〜死んだんじゃないんですかい?」
「がっはっはーてめぇらそんなに俺を殺して欲しかったのか?…じゃなくて拙者、平以盛様の郎党、赤坂団十郎長勝と申す。門を開けられよ!」
ぎぎぎぎぎぎ
「父上!」
「まず俺は、熊坂長範じゃない!!!そして幻庵!降伏しろ!!!」
「え?」
名前思いつかなかったので北条幻庵から拝借しました。




