14話、兄貴のおかげであいつが…
平淡路守清房。
平清盛の八男で幼名は松王丸。母は清盛の妾と思われます。実際は母の身分が低いため幼少期、苦労したようで知盛から可愛がられます。知盛になつきます。最後も知盛の陣営にて終わりを迎えます。3騎で源範頼軍に突っ込み壮絶に散っていったそうです。真鍋姓もなのいるので真鍋島を本拠にした在庁官人、真鍋氏と姻戚関係になったのかもしれません。真鍋氏は石山合戦で活躍した真鍋七五三兵衛の祖先で…あれ?重衡じゃなくて知盛?あれ?重衡から知盛に書き直してきます。すいません。以盛の幼名も松王丸に変えてきます。
「松王!散歩でもどうか?」
「知盛兄上!兄上の奢りで美味いものを食べさせてくれるのならば!」
「はっはっはー、良いぞ!今宮神社の前の茶屋に行こうか。」
「では支度をしてまえります!」
知盛は庶民の服装である直垂を着ていた。
「松王、そんな格好ではいかん。わしのように直垂をきろ」
「しかし、父上に見つかると…」
「見つからなければ罪も罪ではないぞ?」
「確かにそうですね!!」
「供もいらぬぞ」
「知盛様それはなりませぬ!せめて私だけでも連いていきます」
「分かった。盛俊も来い。」
「私もあぶり餅をたべと…以盛様が行かれるのであれば乳母子の私もお供させて頂きます!」
「はっはっ吉左も来い!」
〜今宮神社にて〜
「兄上、何を願われたのですか?」
「今宮神社は除疫の社。松王が病にかからぬようにと願ったのだ。」
「兄上こそ、父上に最も頼りにされているお方。お体にお気をつけください。」
「知盛様、以盛様あぶり餅はいつ食べに行くのでございますか?」
「吉左衛門、そなた食いしん坊じゃな〜」
「知盛様!/////」
そうこうしているうちにあぶり餅が売っている茶屋、一丸本舗に着いた。
「一丸、おるか?」
知盛が聞くと、中から店主らしき男が出てきた。この男が一丸のようだ。
「はい。お連れ様ももう席に着かれております。」
「兄上、連れとは?」
「松王、お主に会わせたい男がおるのじゃ。」
一丸に連れていかれ、席に着くと、60代は超えていそうな男が待っていた。一目で分かる。この男は盛国や、盛俊のような、歴戦の武将だ。
「知盛様お久しゅうございます。」
「うむ。斎藤久しぶりだな。」
斎藤?斎藤道三のご先祖さまか?
「このお方が平兵衛少尉以盛様でございますか?」
「いかにも、我が弟の松王丸じゃ」
「平兵衛少尉以盛でござる。」
「斎藤長井別当実盛にございます。」
あ!この男、木曾義仲の伝記漫画で読んだことあるぞ!小学校の時唯一の漫画歴史漫画シリーズ呼んどいてよかった!確か木曾義仲の恩人で義仲軍の手によって殺された人物だ。
「斎藤、そなた新しい主君を探しておったな?」
「はい。源義賢様がお亡くなりになり、源義朝様も亡き後士官先も見つからずじまいです。」
「そなたの様な歴戦と優秀な強者を失うのも日ノ本の損。どうじゃ?松王に使えてみぬか?」
「!!ありがたき幸せ。この老人の命、以盛様のために使わせていただきます!!!」
「松王も、それでいいのう?」
「突然の事でびっくりしておりますが、長井別当と言えば、私の耳にも聞こえる剛の者。是非とも私の右腕となって頂きとうございます!実盛、これから頼むぞ。」
「ははっ、以盛様、よろしくお願い致します」
木曾義仲軍に実盛は死なせない。歴史変えちゃうけど絶対死なせない!!
「ごほっ、ごほごほごほ」
横で吉佐が餅を詰まらせてむせているが、実盛は死なせない!!!!
斎藤長井別当実盛。
この名前、ぴんときた方々も多いでしょう。そうです!悲劇の名将、白髪染めの老将斎藤実盛です!なんか、実盛が今日急に降りてきて、松王丸ちゃんの郎党にしました。この人の官位はよく分からないので、とりあえず、別名の’長井別当’を入れときました^-^
僕も実盛は死なせたくないです…義仲も可哀想だし……
ご愛読ありがとうございます!これからもこの物語を楽しんでいだけたら幸いです!
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