10話、ポッキーの日
9話からだいぶ時間が空いてしまいました。申し訳ありません!!!!
今日は永万2年、11月11日だ。
21世紀ではポッキー&プリッツの日で、トッポをめっちゃ食っていたが、六波羅にある平清盛邸は大忙しだ。
父、平清盛が右大臣になったのだ。
父上はこの時代の正装である束帯を身にまとい、大広間で一門と向かい合った。
すると長兄の重盛兄上が
「父上、この度は右大臣昇進おめでとうございます。」
「「おめでとうございます。」」
平家一門全員が父上に頭を下げた。何とか遅れずに頭を下げることが出来だと思う。
「うむ。」
「叔父上、帝と取って代わられたらいかがでしょう」
「教経、不敬じゃぞ」
「すみませぬ」
「よいよい。じゃが六波羅の外では言うなよ」
「ははっ」
平教経。こいつは会ったことないな。平家一門最強の男だ。高校の授業でも、大学の講義でも習った平家物語では、『能登殿の最後』の章でとにかく凄かった。
「皆の者これからも一門の発展に尽くそう」
「「はっっ!!!」」
父上が部屋を出て一門の者たちが解散して行った。
俺が部屋を出て、自分の部屋に戻ろうとすると、父上が待っていた。
「松王丸。そなたももう9つじゃ。帝に謁見せよ。」
「私など、よろしいのですか?」
「もちろんじゃ。松王丸は、未来の殿上人。帝に挨拶せねば。ならんじゃろ」
「しかし…(俺は神官になりてんだよ!)」
「神官になっても殿上人にはなれるぞ?」
「分かりました。お会いします。」
「よし。牛車に乗ろう。松王丸支度を致せ。」
とりあえず、重盛と平家最強の男、教経を出して見ました。