さて、秋の味覚といえばいろいろあるがメインは栗のモンブランで攻めるぜ
さて、文化祭の製菓製パンクラスの出し物は和洋甘味対決。
俺は洋の方の生菓子の制作担当だ。
こういう時にクラスの比率で女性が多い製菓製パンは女性が接客担当できるので楽ではあるよな。
特に和食コースなんかはほとんど女性は居ないから接客も男で大変らしいのだ。
料亭には仲居さんなんかはいるが、仲居さんはわざわざ料理専門学校に通ったりしないし。
それはともかく洋菓子チームで集まって、どういった感じのメニューを中心にするか考えていこう。
「和菓子は秋をモチーフにした色とりどりな創作菓子を作ってくるだろう。
洋菓子も秋っぽいものにしたほうがいいかな?」
「でも定番のケーキのほうが安定はすると思うよ」
「ならなるべく秋が旬のフルーツで工夫するか。
秋の味覚といえば蜜柑や柚子、林檎、梨、洋梨、柿、葡萄、柘榴、南瓜、薩摩芋、それに栗だよな」
同じく洋菓子担当の女生徒が俺の言葉にウンウンとうなずいた。
「そうね。
この時期のモンブランは特に美味しいわよね」
「だよなー」
春夏秋冬季節には旬のフルーツがあるが、秋のケーキといえばモンブラン! と言うイメージもあるし、モンブランは定番の人気商品だ。
「まずはやっぱりモンブラン作りだな」
モンブランというと黄色いイメージが強かったけど、最近は渋皮を入れた茶色いもののほうがむしろ流行りらしい。
底はタルト生地でもいいんだけどあえてメレンゲ生地で行こう。
まずは卵白にグラニュー糖を3回に分けて加えながら、ハンドミキサーでピンと角が立つくらいまで泡立て、そこに皮付ヘーゼルナッツパウダーをに加えさっくりと切りながら混ぜ合わせ風味をつける。
それを丸口金を付けた絞り袋に入れて、天板に敷いたオーブンシートに適度な直径5cmの大きさに絞り、予熱したオーブンで140℃の温度で約45分ほど焼き焼き色がきれいに付いたらまず土台部分は完成。
その間に本体となる生クリームにグラニュー糖とラム酒をボールに入れ、氷水にあてハンドミキサーで泡立て、メインとなるマロンクリームを作るためにマロンペーストにラム酒と生クリームを入れ、よく混ぜ合わせた後で、軽く練って全体的に柔らかくなったらボールにセットして裏ごし器で濾せるだけ濾したら裏ごしは完了だ。
それからバターをクリーム状にして裏ごししたマロンクリームに少しずつ加え混ぜ合わせていきま、均一に混ざったらそれでマロンクリームも完成。
土台となる焼き上がったメレンゲ生地の中心に向いた甘栗をのせて、その周りにまずは生クリームを山型に乗せ、その表面にマロンクリームをモンブラン口金を付けた絞り袋に入れ、左右に往復しながら絞り出していき、見た目を整えれば出来上がり。
「うし、できた」
「じゃあ、みんなで試食しましょう」
「そうしようか」
紅茶を入れつつ皆でモンブランを試食する。
「ん、程よく甘さが抑えられてるし美味しいわね」
「甘すぎるのもあんまり良くないもんな」
その他にも蜜柑と柚子のムースやアップルタルトなど基本は秋らしいメニューでおさえていくことで決まったぜ。