夕ご飯はニジマスメインだがうまかったよ
さて、イオンモールやつるつる温泉の売店で買った食材とともに、日の出町自然休養村さかな園で釣ったニジマスを持ち帰って夕食の準備だ。
「今日はニジマスつくしだな」
ニジマスは淡水でも海水でも生きられ、養殖であれば寄生虫もおらず、基本は低温の水を好むがある程度の高温でも耐えられ、病気になりにくいという魚なので養殖が盛んであるため、比較的安く買えるが本来、天然ニジマスは結構なお値段の高級魚だったりする。
さらに良い管理釣り場でキチンと育ったニジマスは、それなりに流れによって鍛えられて身も締まっているので、養魚場から直に卸されてスーパーで売っているものよりも、はるかに美味な事も少なくないらしい。
ニジマス自身は淡白な味なので味付け次第だが、こういった場所では塩を強めに振って塩焼きにするだけでもうまいはずだ。
「じゃあ、始めますか」
桜田さんとコンビでニジマスの料理を開始する。
「そうね、始めましょう」
というわけで最初は単純に塩焼きにする。
ニジマスをよく洗い直して、焼いているときの破裂防止と見た目をよくするのために身に適度な間隔で切り込みをいれ、改めて粗塩を振りかけ、おなかの中も塩を振り、串に刺したニジマスをバーベキューグリルで炙って両面合わせて30分ほどじっくりと熱を加え、表面はカリカリ目で中はホクホクという焼き上がりにする。
そして、レモンを絞って汁をかけて熱いうちにその身にかぶりつく。
「んー、自分で釣ったニジマスを塩振って炭火で焼くとこんなうまいなんてな」
桜田さんも同じようにガブッとかぶりついてる。
「本当よね、ちょっと苦労しただけに美味しさもひとしおよね」
そうニジマスを釣るのにちょっと苦労しながら自分で釣ったということや、キャンプ場という環境であることは余計にうまく感じさせるのだろう。
そしてニジマスといえば、ムニエルだな。
やはりよく洗った後で、よく水気を拭って塩コショウをふり、おなかの中も塩コショウを振り、小麦粉を満遍なくまぶし、フライパンにバターを溶かし入れ、フライパンで虹鱒を両面、きつね色になるまで色よく焼く。
そしてやはりレモン汁をふって食べる。
「ムニエルは塩焼きとはまた違う味わいだよな」
「ニジマスは淡白だからムニエルにしてバターで食べるのもいいわよね」
そしてニジマスは揚げ物も美味しい。
3枚におろして塩をまぶし、天ぷら粉をまんべんなくまぶし、一緒にナスやズッキーニやシシトウなどの夏野菜やしいたけなんかと一緒に揚げれば天ぷら盛り合わせだ。
これは塩をちょっと降って……食べる。
「ん、天ぷらもいいよな」
「野菜もカリカリでさっぱり食べられるよね」
そしてボールに小麦粉、牛乳を入れよく混ぜま、おろしたニジマスの切り身を折れて全体にまんべんなく絡めて、更にパン粉全体にまぶし、フライパンに身が半分浸るくらいの量の油を入れて、両面を十分に揚げて衣がきつね色になったら、取り出してキッチンペーパーでよく油を切ったら完成。
千切りのキャベツを添えてソースとレモン汁をかけて食べれば……。
「ん、フライはフライで美味い!」
「本当、ちょっとスつ調理法を買えるだけで十分美味しいよね」
そして、こういった管理された場所のニジマスには寄生虫はいないので新鮮ならば刺し身もうまかったりする。
よく洗ったニジマスを三枚におろし、皮を剥ぎま、残った身をそれを薄めに切っていく。
で山葵と醤油でまず食べれば……歯ごたえがコリコリしておて、新鮮さを感じつつも、味は淡白なんだけど川魚的な臭みは全くない。
「予想以上にう、うまいっ!」
「ホントびっくりだね。
ニジマスのお刺身ってこんなに美味しかったんだ」
そしてオリーブオイルやレモン汁をかければカルパッチョになる。
「刺し身の醤油で食べるのとまたちょっと違う旨さだな」
「そうね」
こんな感じで一人頭5匹のニジマスはあっという間に食い尽くしてしまったのだ。
オーナーやチーフは同じように塩焼きにしたり、ハーブのホイル焼きやからあげにしたりしたみたいだけどやっぱり皆味に満足だったみたいだ。