夕食はみんなでバーベーキューだ!
さて、焚き火を囲んで体を温め、その後もう一度川に降りて川遊びをすれば日も暮れてきた。
「そろそろ上がらないとだめね」
「そうだなちょっと寒くもなってきたし」
川遊びはやはり体がかなり冷えるので、今日は終わりにして風呂場の脱衣所でまず女性陣が着替えて、その後俺たちも書き替え、夕食の準備に入る。
「スニーカーを乾かしておかないとな」
「次があればウォーターシューズを買ったほうが良いわよ」
「たしかにな」
川遊びは石や岩が多いので裸足だとたしかに危ないのはよくわかった。
俺はビーチサンダルへ履き替えて夕食の準備に取り掛かる。
今日の夕食はバーベキューだ。
このキャンプ上には大小2つのバーベキューコンロがあるのでいっぺんにたくさん焼ける。
「なかなかでかいよなこのグリル」
「そうよね」
大小2つのバーベキューグリルの小さい方はファミリー用として使うようなものだがもう片方は本当に大きい。
バーベキュー用の食材は牛肉・豚肉・鶏肉・ラム肉などにソーセージ・ベーコン・ハンバーグ・スペアリブなどの肉類や鯵や鱒などの魚、たまねぎ・長ネギ・ピーマン・とうもろこし・キャベツ・ナス・ピーマン・パプリカ・ズッキーニ・ミニトマトと言った野菜、えのき・ぶなしめじ・しいたけなどのきのこ、あと焼きマシュマロなんかも最近は定番になりつつあるな。
「さって頑張って野菜とかをカットしますかね」
肉は切れてるのを買ってるけど、野菜類はあらって適当な大きさにカットしないとな。
「あ、手伝うよー」
桜田さんが野菜のカットなどを手伝ってくれるらしい。
「助かるよ、あとミニトマトとかを竹串に挿してベーコン巻くのとかもおねがいな」
「りょーかい」
チーフはコンロの火をおこしているし、オーナーは米をといで飯盒でご飯を炊いたりと役割分担しつつ夕飯の準備をする。
こういう下準備って案外時間がかかるので段々と空も暗くなってくるんだが、バーベキュー場などはちゃんと照明があるので安心だ。
そして夕日が落ちたころには火起こしや炊飯、バーベキューの下準備もおわってバーベキュー開始!
「さて、どんどん焼いてどんどんくおうぜー」
「うん、そうしようか」
「そうしましょう」
バーベキューグリルの鉄網の上へ適当な大きさに切った肉や魚、野菜やきのこなどをその上において普通に焼いていったり、ミニトマトやアスパラを串にさしてベーコンをまいてみたり、串に肉と玉ねぎやねぎを交互に挿してみたり、鍋にクリームチーズと牛乳を入れてチーズフォンデュをつくったり、アジのわたとぜいごを取ってそこにハーブをつめて焼いたりなどいろいろ工夫してみた。
食べ方も塩をふるだけとか、塩コショウをふるとか、バーベキューソースにつけて食べるとか、チーズフォンデュのチーズをディップしてみたりとか様々。
「ん、やっぱバーベキューだと肉が一番だよな」
俺が肉ばかり食ってると桜田さんが苦笑しながら焼いたミニトマトのベーコン巻きを差し出してくる。
「ちゃんと野菜も食べないとだめよ」
「あ、それもそうだよな」
俺はそれを受け取って食べる。
「トマトって焼いても結構美味いんだよな」
「煮たりしてもよく使うわよね」
ズッキーニはスライスしてオリーブオイル、レモン汁、塩コショウに漬けこんでから焼いて食べる。
「ズッキーニも今の季節は美味いよな」
「そうよねー」
トマトは意外と侮れんのだよな。
そして炊いたご飯をおにぎりにし味噌とちょいとみりんを加え、それに刻んだネギを入れておにぎりに片面に塗ってそれを焼く。
味噌を全面に塗る場合もあるみたいだが俺は片面だけのほうが好きだ。
「味噌の焼きおにぎりも美味しいわね」
「だしょー」
貧乏人には味噌の焼きおにぎりはなかなかありがたいのだよ。
材料が安くてすむからな。
更に串にマシュマロをさして軽く炙ってたマシュマロを焦げ目がつくまでのんびり焼いて食べる。
「んー、やっぱ美味いわ」
「マシュマロを焼くだけでもこんなに美味しくなるものなのね」
オーナー夫妻やチーフはビールを飲んで上機嫌だ。
みんなでワイワイとバーベキューをするのはやはり良いな。
火にあたることで川遊びで冷えた体も温まってくるしいい事ずくめだな。