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さあ慰安旅行に出発だ! 当日の食材買い出しまで

 さて、いろいろ準備をしたりしているうちに慰安旅行の前日になった。


 明日の準備に百均で新しく買ったトラベルセットや水着、着替えなどの荷物をリュックに詰め込んでいく。


 今年もでかいボストンバッグが必要なほどの荷物にはならない。


 キャンプに必要な道具はオーナーが用意してくれるかキャンプ場にあるしな。


 もちろん衣類の圧縮袋と言う便利アイテムのおかげもある。


 結構着替えってかさばるしな。


「よしこれで準備オッケーだ。

 忘れ物はないよな」


 キャンプでの炊事自体は今年はじめのオリエンテーションで定番のバーベキューをやったけど、今回のプライペートキャンプはもっといろいろできそうだし楽しみだ。


 やっぱり意外と遠くない場所のほうが学校行事などでは行かないものなのだろう。


 荷物をまとめて寝た翌朝はやはりまずパラディーゾに集合。


 今年もお土産におばちゃんのシフォンケーキを買っていこうか。


「ん、おばちゃん、おはよう。

 今日は何がおすすめ?」


「きょうはアールグレイとクリームチーズとプレーンかな?」


「んじゃそれを2つずつといつもどおり生クリームちょーだい」


「はい、いつもありがとうね」


「だって俺おばちゃんのケーキのファンだもん」


「相変わらず嬉しいことを言ってくれれるわね」


 そういったおばちゃんが顔を曇らせた。


「でも、今年いっぱいでここのお店は終わりなのよ」


「え、なんで? ケーキ売れてないの?」


「いいえ、駅前の再開発で道路の幅を確保するためにここの建物は取り壊すんだって。

 もし火事があったら消防車とかが入れないからって」


「たしかにそうかも知れないけどなんで今さらだよなぁ」


「そうね、今の状態を続けられるような嘆願書とかもみんなで出したりしたけどやっぱり難しいみたい。

 あ、でも他の場所で店は続けるから安心してね。

 良ければここにお名前と連絡先のメールアドレスを書いてもらえる?」


 おばちゃんはそういって大学ノートを差し出してきた。


 結構な数の名前とメルアドが手書きで書かれてる。


「うん、わかったよ、新しい店の場所決まったら教えてな」


「うん、ちゃんと連絡するから。

 それにすぐここが取り壊されるわけでもないしね」


 そんなやり取りをしたあとでケーキと保冷剤が一緒のビニールに入った生クリームを受け取って俺はパラディーゾに電車で向かった。


 そしてパラディーゾに到着するとオーナー一家の四人に笠羽さんもすでに来てた。


「ありゃ?今年ももしかして俺一番最後?」


 ふふっと笑って桜田さんが言う。


「そのとおりだよ、ああでも別に遅刻じゃないから安心していいけど」


「うむむ、そうだったか結構おばちゃんと長く話しちゃったしな」


「おばちゃんって?」


「ああ、鶴見の駅前のシフォンケーキのお店のおばちゃん。

 駅前の再開発で建物が壊されるんで今年いっぱいでお店終わりなんだって」


「そうなんだ、それもちょっとさみしいわね」


「でも別の場所でお店は続けるって言ってたけど」


「なら良かったね」


「うん、おばちゃんみたいな小さなケーキ屋さんは俺の目標だしな」


「目標なの?」


「あ、今はパラディーゾのシェフパテシエが夢だけどな」


「うむ、それならよろしい」


 桜田さんの顔がちょっとホッとしたように見えるけど、俺も桜田さんを裏切るような真似はしたくないしな、まあおばちゃんが俺の目標やあこがれであるのが変わらないのも事実なんだけど。


「おーい、大鍋とかをワゴンに運び入れるの手伝ってくれ」


 チーフからの声がかかり俺は大きな寸胴鍋とか、その他キャンプ場の写真にはないあると便利な細かい調理器具などをワゴンに運び込む手伝いをする。


 個人の荷物なども積み込み終わったら出発だ。


 通勤ラッシュの時間帯が終わっているせいか意外と高速道路はそこまで混んでいない。


「高速道路って渋滞してるイメージだけど案外とすいてるんだね」


 ハンドルを握ってるオーナーが言う。


「9時過ぎくらいまではめちゃくちゃ混んでるんだけどね。


 東京だとどっかに行くには電車を使ったほうが早くて時間も確実だから今は自動車はもってないけど、こういう荷物が多いときにはやっぱり車があると便利だよね」


「通勤の時間は動かないくらいこんでいるけどそうでない時間や方向だと案外すいてるみたいね」


 車だと去年のように席を180度回転させて対面で話し合えるようにできないのかと思ったら、二列目は回転対座シートだったので、席を取り桜田さんと笠羽さんが一番うしろで隣どうし、俺とチーフが二列目でやっぱり隣どうし、オーナー夫妻が運転席と助手席というまあ無難な席順になった。


「じゃあ、現地につくまで大富豪でもしましょ」


「そうね、そうしましょう」


「うし、いっちょうやるか」


 俺以外のみんなはめちゃ乗り気だ。


「うー、大富豪かぁ」


 司会俺は去年のドローツー地獄を思い出してちとばかり心配な感じ。


 とはいえ桜田さんも笠羽さんもチーフも乗り気だし嫌だとは言えんよな。


 そして今年の結果? やっぱり聞かないでほしい。


 なんだかんだでトランプに熱中しているうちに圏央道日の出インターチェンジを降りたらしい。


「さてイオンについたから一旦食材調達のために降りるよ」


 オーナーがそう言い皆が車から降りた。


「取り合えすは今日の昼と夜の分ぐらいでいいかな?」


 チーフがそうきくとオーナーがうなずく。


「そうだね、明日以降の分の食材とかはまた買いに来たほうが良いだろうね」


 イオンモール日の出はかなりでかい。


 キャンプ場の近くにもスーパーはあるみたいだけど多分品揃えではこっちのほうが上だろう。


「だいたいのものならここで揃いそうですね」


 食材や飲み物、手持ち花火などをカートに載せた買い物かごへ入れていく。


「なんだかんだで結構な量になるよな」


「まあそれなり人員数の2食分だしね」


 キャンプでの食事はなるべき切ったりする作業が少なく、火が通りやすいメニューと食材が良いらしい。


 痛むと困るので100円ショップで売られているクーラーバッグと保冷剤を持ってきてるあたり桜田さんはさすがだ。


 オーナーやチーフは大きなクーラーバックを抱えてるけど、魚とか海鮮類はちゃんとしたクーラーボックスのほうが良いだろうしな。


 食材として牛もも肉、・豚バラ肉・丸鶏などの肉、鯵や鱒などの魚・じゃがいも・人参・玉ねぎ・ナス・キュウリ・ピーマン・パプリカ・ズッキーニ・モロヘイヤ・ゴーヤ・とうもろこし・枝豆・アスパラガス・にんにくなどの夏野菜を主にした野菜、レモンやライム・スイカなどのフルーツ、えのき・ぶなしめじ・しいたけなどのきのこ・卵などに加えて、粉ミルクや粉バター・コンソメキューブ、塩、胡椒などの調味料、後はアルミホイルやラップも買い込む。


 ビールやワインも飲むためだけではなくて調理のために買っている。


 こんだけの食材などがあればいろいろ作れそうだ。


「今からみんなで何を作るのか楽しみだなー」


「そうね、不自由な中でも美味しいものを食べるのもキャンプの楽しみよね」


 買い込んだ食材を必要なものはクーラーボックスやクーラーバックにい入れて車に積み込む。

 キャンプ場ヘは後ちょっとだな。

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