東京タワーから見た初日の出の太陽は綺麗だったぜ
さて、花やしきでのカウントダウンと浅草寺での初詣を澄ました俺達は、行き先をスカイツリーから東京タワーに変更して、浅草から都営浅草線で大門へ向かい都営大江戸線に乗り換えて赤羽橋で降りる。
「お、東京タワーがすぐ近くだ」
「案外近いと、来ないものよね」
元旦の東京タワーは朝6時から営業を開始だがまだちょっと早い。
最近は錦糸町のスカイツリーや青海のテレコムセンタービルなど高い建物が多くなり古い東京タワーの人気は落ちつつあるようだけど、それでもまだまだ人気はある。
高さ150mの大展望台から東京湾や房総半島方面から昇ってくる初日の出は綺麗らしい。
さらに、元日特別サービスとして、午前6時の営業開始から大展望台に昇った人には記念メダルも送られるらしい。
とはいえまだちょっと早いから時間を潰さないとな。
「ちょっとお腹も空いたし、蕎麦でも食べようか」
「あ、それ良いわね」
年越しそばにはちょっと遅くて年は明けてるけどな。
大晦日でも24時間開いてる蕎麦屋はあるけどご苦労さまだよな。
「はい、いらっしゃい何名様で?」
「あ、二人で」
「じゃあ、あっちのテーブルへどうぞ」
テーブルに座って、メニューを見る。
「何にしようかな、鍋焼きうどんとかうまそうだけど」
「うどんじゃ、年越しそばにならないけど良いのかしら?」
「まあ、年も開けたし寒いときには美味いし?」
「んー、確かにそばにこだわることもないかな?」
というわけで、というわけで、鍋焼きうどん2つを俺たちは頼んだ。
しばらくすると土鍋に入ったグツグツと沸騰した鍋焼きうどんがでてくる。
「んー、やっぱ冬はこれだよな」
「たしかに美味しそうよね」
「じゃいただきます」
「いただきます」
フーフー吹きながら
「んー、出汁のしみた鶏もも肉はうまいな」
「海老天も美味しいわよねー」
寒いときの鍋焼きうどんはほんとうまいよな。
これをパラディーゾでも何か取り入れられないだろうか?
「またー、これをうちの料理に取り入れられないかなーとか考えてるでしょ」
「げ、何でわかった?」
「そりゃもう、まるっとお見通しよ」
「いやあ、桜田さんにはかなわないな」
ともかく蒲鉾、シイタケ、油揚げ、エビの天ぷら、生卵、麩、長ねぎ、小松菜、ゆずなどたくさんお具が入った鍋焼きうどんは美味しいし体も温まった。
イタリア風鍋焼きリゾットみたいなものを今度試してみよう。
で、食事も終わって4時位になったら東京タワーの前に出来てる行列に並ぶ。
「結構並んでるなー」
「まあ、そうよね」
東京タワーには、地上250メートルの特別展望台と、地上150メートルの大展望台の2つの展望台があるがり地上250メートルの特別展望台は大人気で80名限定でこの時間からじゃもう間に合わない。
で特別展望台狙いの人間が4時の整理券配布であぶれたら、でもせっかくだからと大展望台にしようと回ってくる時間なんでちょうど行列ができ始めた頃なんだろう。
「世の中暇人が多いんだなぁ」
「まあ、私達も人のことは言えないけどね」
並んで順番待ちをして5時頃ようやく展望台への入場券を買えた。
入場料は、大展望台で大人820円だから高いのか安いのか。
で6時に営業開始で少しずつ列が進んでいく、大展望台にようやく入れたがものすごい人の数だ。
「こりゃあ思っていた以上に混んでるな」
「ほんとよねぇ」
なんとか初日の出は見れたし、刻印入り記念メダルも、もらえたからよしとするか。
「新年の記念品としてはちょうどよかったな」
「おそろいだもんねー」
そういう桜田さんは嬉しそうで、長々と並んだりしたのでちょっと心配だったけど、とりあえず桜田さんの機嫌が悪くならなくてよかった。
流石に徹夜して眠いのでその後は桜田さんを家まで送っていってから、鶴見のアパートに戻ってたっぷり寝たよ。
来年は無理に出かけないで家でゆっくり過ごしたほうが良いかもしれないな。