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とりあえず旅行用の買い物だが女の子はなんでこう長いんだろうな

 さて、俺と桜田さんと笠羽さんで旅行用の買い物に出かけることになった。


 まずは百均で見繕って、足りないものはまたそごうにでも買いに行けばいいのか?


「じゃ、まあ行きましょうか」


「そうですね」


 なんとなく桜田さんと笠羽さんも打ち解けてきたような気がする。


「水着をどうするかが問題よねー」


「そうですよね、本当に」


 いきなり水着に話しが飛んだがたしかにそれも重要なのか。


 歯磨き用品とかをどうするかを考えてた俺とはだいぶ違うな。


「まあ、だいたいのものは最近は大きめの百均で揃うしまずは百均に行きましょ」


「そうですね」


「お、おう、そうしようか」


 どうも買い物に対するテンションが俺と彼女たちでだいぶ違う気がする。


 まずは桜田さんがあるコーナーであるグッズを手にする。


「とりあえずアイマスクと耳栓にマスクがあると電車の中で寝たりするのがだいぶ楽になるわね」


 俺は感心しながらうなずく。


「なるほど、たしかにそうかもな」


「特に帰りは箱根から横浜だし結構時間はあると思うのよね」


 別の場所で笠羽さんがUNOを手にとってる。


「行きのちょっとした時間の暇つぶしにはこういうカードゲームがあるといいですよね」


「ああ、学校の遠足とかでもよくやった気がする。

 たまにやると面白いし盛り上がるよな」


「はい」


 今度は桜田さんが衣類圧縮袋を持ってきた。


「着替えは意外とスペースを取るから圧縮袋があると便利よ。

 手で押して空気を抜けるタイプがおすすめ」


「なるほど、今はこんな便利なもんがあるんだね。

 掃除機がないと使えないんじゃ困るもんな」


 そしたら笠羽さんが大きめのジップロックを持ってきた。


「ジップロックもあると便利ですよ。

 ビーチサンダルや水着みたいな濡れてるものをバックに入れるときとか、ぎゃくに濡れると困るものを入れておいておいたりとか」


「なるほど、タオルとかの洗面用品やボディーソープなんかのお風呂用品とか、健康保険証なんかを入れておくのに良さそうだね」


 更に彼女たちは透明な化粧ポーチだの小分けボトルだのピルケースだのシャワーキャップだのをキャッキャしながら買っている。


 また桜田さんがグッズを持ってきていう。


「シャワーキャップは海水浴の時に靴をバックに入れる時に役に立つのよ」


「ほえー、そんな使い方があるんだ」


 笠羽さんも負けじという。


「あとは除菌ウェットティッシュにポケットサイズがあると何かと便利ですね」


「なるほど、ちょっとした汚れとか手をふくのに使えるしな」


 また桜田さんがいう。


「百均の腕時計も意外とあなどれないのよ」


「お、本当だ普通につけてても安っぽい感じにも見えないな」


 そして笠羽さんもいう。


「充電器と充電コード、モバイルバッテリーも念の為買っておいたほうがいいと思いますよ」


「たしかにそれらを最悪なくしても百均のならまあいいかですむしな」


 そして彼女体はフェイスマスクやら足裏シート、メイク落としに帽子にサングラスといったグッズもあーでもないこーでもないと選んでる。


 なんか二人とも結構手慣れてるな。


「お、100均の折りたたみ傘はやすいし買っておくか。

 それにしてもやっぱり女の子はいろいろ選ぶのが楽しいのかね」


 俺はどうせ旅の時に使うだけなんだからとそこまで深く考えないで適当に選んでるが、女の子たちはそうも行かないらしい。


 同じようなものをどれがいいか悩みながら買ってるみたいなんだよな。


 ま、それなりに数を買ってもお財布にやさしいのも嬉しい。


 しばらくしてみんな会計が終わった。


「さてあとは水着くらいか?」


「そうね、そろそろそごうに行きましょうか」


「ええ、そうしましょう」


 二人がそういうので俺は二人に声を掛ける。


「じゃあ、俺はこのあたりで」


 そうすると二人は怪訝な顔つきになった。


「え?いっしょに来てどれがいいかちゃんと見てくれないの?」


「そうですよ」


「え、俺が見ていいやつを選ばないといけないパターンなの?」


「だって、今年唯一の水着の機会かもしれないのよ」


「そうですよ」


「はあ、じゃあ俺も一緒に行くのね」


 とりあえず水着売り場に行くことにする、男性用商品はほんのちょっとで殆どは女性用なのは他の衣類とおんなじだ。


 俺は適当に青いトランクスタイプを手にとって買った。


 そのころ女の子たちはというと……。


「ハイネックやオフショルがまだまだ人気なのね」


「でもワンショルも今年は人気みたいですよ」


 オフショルとかワンショルってなんだ?


「オフショルとかワンショルってなんだ?って顔ね。

 オフショルはオフショルダーで肩の部分に布とか紐とかがないタイプ。

 ワンショルはワンショルダーで片方だけ布や紐があるタイプよ」


「なるほど、最近はそういうのが流行りなんだ」


 俺がそういうと桜田さんはわざとらしく肩をすくめて言った。


「やれやれ。

 これだから料理馬鹿はこまるわねぇ」


 そしてクスクス笑う笠羽さん。


「全くそうですよね」


「とりあえずある程度選びましょう」


「はい」


 女の子二人と一緒に一人で入ってる俺に怪訝な視線を向ける女性店員さん。


 いや違う、俺は無実だ。


「これもいーわね」


「これもいいですよ」


 ウキウキといろいろな水着を手にとっては胸に当ててお互いにあーでもないこーでもないと言い合ってる二人は楽しそうだが俺はなんか周りの視線が痛いんだが。


 しばらくしてウキウキしながら二人が水着を持ってきた。


 まずは桜田さんが聞いてくる。


「これとこれどっちがいいと思う?」


 トロピカルな感じの花がらの水着とシンプルにピンクな水着。


「うーん、俺的には花柄かな?」


「なるほど、花柄ね」


  次は笠羽さん。


「これとこれどっちがいいと思いますか?」


 クリームイエローとモノトーンな水着を片手ずつ持ちながら聞いてくる。


「モノトーンのほうかな」


「なるほど、そっちですか」


 二人はなんとなく納得しかねるという表情で試着室に向っていく。


「いや、俺に聞かれてもなぁ」


 まあ結局俺が選んだほうを買ったらしいけど別に自分の好きなやつを選べばいい気がするんだけど。


「いちいち俺に聞かなくても自分が好きなやつを買えば良くない?」


 やっぱりわかってないなといいたげに桜田さんが肩をすくめて呆れたように言ってきた。


「そうは言っても女目線と男目線だと結構違う場合があるのよ」


「そんなもんなのかな?」


「そんなもんなのよ」


 そして俺と桜田さんのやり取りを聞いてクスクス笑っている笠羽さん。


 うーむ、これは俺が悪いの?

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