パラディーゾの夏休みの慰安旅行か、これは嬉しいな、その前に必要なものを買わないと
さて、夏休みに一日体験学習の手伝いも終わって、いつもどおりにパラディーゾでのバイト中だがオーナーから嬉しい発表があった。
「今年はみんなで慰安旅行に行こうと思うんだけど、みんなどこに行きたいとか希望はあるかな?
海外とかみたいな遠出は無理だけどね」
おお、慰安旅行とはすばらしい、バイトだけど行っていいのかな?
「うわー、家族で旅行なんて久しぶりだよー、どこがいいかな?」
桜田さんがそう喜んでる横でチーフがいう。
「やっぱ夏だったら海がいいんじゃないか父さん、湘南あたりでさ」
オーナーもうなずいてる
「ふむ、やはり夏には一度くらい海水浴ぐらいはしたいね」
俺も思い切っていってみた。
「夏だからこそ小田原とか箱根の名所巡りや温泉とかもありじゃないですか」
オーナーはやはりうなずく。
「なるほど、山の奥の温泉もいいね。
ゆっくり寛げそうだ」
桜田さんがうっとりしながらいう。
「箱根なら芦ノ湖もいいかもねー」
オーナーはうなずく。
「芦ノ湖なら今の季節でも涼しそうな気はするな」
そしてオーナーは少し考えてから言った。
「じゃあ一日目は鎌倉観光をしてそこで宿泊、2日目は移動して江ノ島で海水浴してから箱根で宿泊、三日目は箱根や小田原の観光して帰ってこよう。
二泊三日くらいなら店の方もそんなに問題ないしな、みんなの都合はつくかな?」
俺はウンウンとうなずいた。
「俺は大丈夫です、今からワクワクしてきましたよ」
笠羽さんもうなずいてる。
「はい、私も大丈夫です」
桜田さんも何故かいう。
「もちろん私も大丈夫よ、パパ」
チーフがそれに続いていう。
「まあ、男三人女三人なら比率もちょうどいいな」
女三人?ああ、桜田さんのお母さんも一緒に行くからか。
「というわけで、二泊三日の旅行の準備を皆しておいてくれ」
泊まりで旅行かぁ、横浜から鎌倉なら横須賀線ですぐ行けるし、鎌倉からなら江ノ電ですぐだろうからちょうどいい感じだな。
最も今は一人暮らししてるからトラベルセットとか買っておかないと駄目だけど。
「わかりました」
あ、でも学校の旅行なんかは母さんが用意してくれてたから細かい必要なものがよくわからないな。
「ところで旅行に必要なものってどんなものでしょう?」
俺がオーナーに聞くとオーナーは笑顔で答えてくれた。
「まずは荷持を入れるカバンに汗をかくだろうから着替えのシャツや下着に靴下。
日焼け防止にパーカーもあったほうがいいかもね。
据え付けの浴衣が嫌ならパジャマも必要かな。
ハンカチとポケットティッシュやポケットに入るウエットティッシュ。
髭剃りもカミソリ負けが怖かったらあったほうがいいだろうね。
歯ブラシ・歯磨き粉・シャンプー・リンス・石鹸・バスタオル・ハンドタオル・ボディタオルなんかはホテルに用意されてると思うけどこだわりがあるなら持っていったほうがいいかもしれないな。
海水浴をするから水着やビーチサンダル。
念の為の健康保険証、スマホとスマホの充電器。
後は念のため折り畳み傘や虫よけくらいはあったほうがいいかもしれないね」
ちょっと多すぎて覚えきれない。
「なるほど、結構ありますね」
オーナーは笑いながらいう。
「あくまでもあるといいかもねというものも多いからそこまで気にしないなら最低限のものを持っていって、現地で買うという手もあるよ」
「そうしたほうがいいかもしれませんね」
「現地で買うと高く付くこともあるだろうしそのあたりはうまく調整するといいと思うよ」
「わかりました」
とりあえず100円ショップのトラベルコーナーとかである程度見繕っておこうか。
そう思っていたら桜田さんに声をかけられた。
「旅行に必要なものいっしょに買いに行く?」
「あ、うん100円ショップでまずは探そうと思ってるけど」
「百均かぁ、まあそれもありよね」
そうしたら笠羽さんも声をかけてきた。
「あ、二人が行くなら私も一緒に行って買い物へいっていいですか?」
「あ、うん、いいよね桜田さん」
「う、うん、いいよ、みんなで一緒に行こう」
こうして俺たちは3人で旅行に必要なものを買いに買い物に出かけるのだった。