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ワールド・ステージ  作者: 桐島 海
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第一章 1―3

二人は、クエストの帰りに石盤を拾ったら特殊クエストが発生した。

二人は遺跡に入り、階段を降りていく。

階段を降りるとそこには、ダンジョンが広がっていた。

「ここは何が起こるかわからない。まずは、一匹戦って強さを調べよう」

「了解」

二人はまずモンスターを探した。

だけど全然モンスターが見つからない。

モンスターが見つからずにどんどん奥に進んでいくと一方だった。

「……ん?……宝箱だ!」

「――!カインくん!何が入ってるの!?」

特殊クエストで見つけた遺跡だ。

結構いいものが入っていると思いたい。

カインは宝箱をあけた。

「うおっ!!」

「…………ゴクリ……」

「…………ポーションだ」

「………………あぁ……」

期待外れだった。

二人は落ち込みながら奥に進んでいく。

目の前に大きな扉が現れる。

「――!?」

嫌な感じがカインの胸を貫いた。

(なんだ……?この感じは……)

「カインくん?どうしたの?」

カインはこの感じをルナに伝えた。

「ルナ――この先は、死ぬかもしれない」

「――」

ルナは息を飲んだ。

さっきまでは気付いてなかったが、カインに言われて初めて気付いた。

この先には、『死』と『恐怖』が待っている。

もっとレベルが高ければ大丈夫かもしれないが、今はまだ弱い。

このままむやみに突っ込んでもただ死ぬだけかもしれない。

「……ルナ……行けるか?」

「……こんなとこで、私は、『死』や『恐怖』に負けないわよ……」

声が震えている。

よほど怖いのだろう。

「だから……こんなとこで怯えられないわよ……」

「……わかった……行くぞ!」

カインは、扉を開けた。

扉を開けて入ると、扉が閉まった。

もう戻れない……先に進めということだろう。

カインとルナは剣を構え、奥に進む。

奥まで行くと、広い部屋に出た。

そこには、騎士が立っていた。

……このサイズだと、普通は、大型魔物討伐戦――レイドだろう。

だが、クエストと来てるので、ボス戦とは、考えられない。

となると、この騎士がクエストモンスターなのだろう。

だとしたら、この石盤はどうなるのだろう。モンスターを目の前にしてそんなこと考えてる場合ではない。

騎士が動き出した。

「序盤は、攻撃を回避!パターンを掴むぞ!」

騎士が剣を構えた。

名前とHPが表示される。

ナイト・オブ・モンスター

「(マジかよ……!)」

HPゲージは一本だが、モンスターの大きさはレイド級だ。

このモンスターを今は、二人で戦わなければならない。

騎士が剣を上に持ち上げる。

「攻撃くるぞ!」

騎士は剣を振り下ろす。

すると衝撃波が発生した。

範囲攻撃。

回避は不可能。

そう思い、二人は、防御に徹する。

衝撃波を受ける。

防御していたにも関わらず、HPを3割持っていかれた。

「(攻撃力高い!)」

凄まじい攻撃力だ。

まともに攻撃をくらったら一撃でHPが吹っ飛びそうだ。

「回復するんだ!」

回復するには時間がかかる。

たった一人で敵の猛攻を防ぎきれるだろうか。

いや、そんなことをしていたら、攻撃をせずにアイテムを消費するだけで負けるだろう。

ならば、順番に回復しながらダメージを与えるしかない。

だが、アイテムは限られている。

そんなことを続けていたら敵を倒す前にアイテムが無くなるだろう。

回避すればダメージは減らせるだろうが、与えるダメージはたぶん減ってしまう。

しかも範囲攻撃は回避できない。

さらに、防御した状態で一回受けただけで3割も削れてしまう。

2回防御状態で攻撃を受けただけで半分以上削れる。

すぐに回復しなければいけない。

残りのポーションは、14個。

スイッチ出来るのは、13回。

この13回で決着をつけなければ、この戦いは負ける。

「さて……どうする?」

スキルを使って怯むとは限らない。

ならば、最初は攻撃パターンをつかんだ方がいい。

カインは、攻撃をせずに回避に徹底した。

全て避けられるはずはなく、攻撃を受ける。

「回復終わったよ!」

「――スイッチ!」

位置を交代する。

ルナは、華麗なステップで攻撃を回避する。

剣を上に持ち上げた。

範囲攻撃だ。

ルナはすかさず防御する。

HPが3割削れる。範囲攻撃をしたあとは大きな隙が出来る。

そこを狙い攻撃する。

騎士が剣を使わず、蹴ってきた。

直撃。

ルナのHPが4割をきった。

騎士は脚を大きく上げているため、隙が出来ている。

ルナはスキルを使う。

ソードスキルLv.1 『スロート』

剣を真っ直ぐ振り下ろすソードスキルだ。

短い硬直に縛られる。

騎士は体勢を直す。

カインは、回復を終えていた。

騎士の背後に回り、スキルを放つ。

騎士が怯んだ。

その隙にルナは後ろに下がり回復する。

やはり攻撃力が高い。

すぐにスイッチしないと死んでしまう。

しかもこのペースのままだと、全ての攻撃がクリティカルを出してもあの騎士を倒せない。

倒す前にこちらが全滅するだろう。

なら、どうすればいい?

新しいスキルを覚えるか?

だが、新しいスキルを覚えただけではおそらく――いや、まったく勝てないだろう。

スキルだけならな。

アビリティも覚えれば話は別だ。

アビリティにはたくさんの種類がある。

HPアップ、攻撃力アップ、防御力アップ、とステータスから新たな能力も手に入る。

その能力を手に入れれば――

「(それでどうにかなればいいんだが)」

問題は、どのアビリティを取るかだ。

取得するアビリティを間違えたら勝ち目はない。

「(どうすっかな……)」

HPが減ってきた。

そろそろ限界だ。

「スイッチ行くよ!」

「あ……あぁ……」

カインは一度下がる。

HPを回復しながらカインは考えた。

アビリティ……なにを取るか。

全て攻撃力アップにまわすということも考えた。

だが、それでは敵のHPを削りきれないだろう。

「カインくん!スイッチ!」

「あっ……おう!」

考える時間が長かった。

自分では、あまり時間はたっていないと思ったが。

ルナがスキルをあて、その隙にカインが後ろからスラッシュを放つ。

そして後ろに下がる。

これをずっと繰り返す。

今の俺たちじゃこれが限界だ。

やはりアビリティを覚えるしかないだろう。

騎士が剣を退いた。

「――!?」

「(これはっ!?)」

騎士は剣を前に突きだした。

これを辛うじてかわす。

「(今までにない攻撃だぞ!?)」

攻撃パターンが変わった……いや、そもそもコイツに攻撃パターンは無かったのだ。

騎士の攻撃はランダムで発動する。

だからパターンが読めなかったのだ。

「(どうりで、パターンがわかんないわけだ……これじゃ回避なんて無理だろ)」

これで騎士との戦い方がわかった。

パターンはわからなくてもなんの攻撃かはわかった。

一定距離離れたら衝撃波を飛ばしてくる。

一定距離近づいたら何かしら攻撃を仕掛けてくる。

近づきすぎたら蹴ってくる。

その中間辺りだと突き技を放つ。

なんてめんどくさいんだ。

さて、敵のHPは、7割をきった。カインのHPは、836。

ルナのHPは、448。

残りアイテムは6つ。

スイッチ出来る回数は、5回。

つまりこの5回で敵のHP7割を削らなければならない。

この勝負の鍵を握るのは、カインが取るアビリティによって変わるだろう。

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