表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

第十話 今回初めての同世代・ジョネスの息子視点

彼の名前は後ほど

書斎で父さまに魔法の初歩について教えて貰っていると、門番の人が来て父さまを連れて行ってしまった。


なんだろう?


随分嬉しそうだったけど…。


また女の人かなあ…。


今すぐにでも見に行きたいけど、父さまに本を読んでいるように言われたから、ちゃんと読んどかなきゃ。


早速ぼくは本棚から読みかけの本(絵本)を取り出す。


早く魔法を覚えたいけど、その前に文字を覚えなくっちゃ。


それで魔法の本いっぱい読んで、凄い魔法いっぱい使えるようになるんだ。




絵本を頑張って時間をかけてやっと1ページ読み終わったところで、玄関ホールの方からメイド達の声の揃った挨拶が聞こえてきた。


父さまが帰って来たのかな。


ぼくは玄関ホールにつづく階段に向かった。


「父さま、どうかしたの? お客さ…ま…?」


そこには天使がいた。


そうでないなら女神。


そうとしか考えられないくらい綺麗な女の子がそこにいた。


シャンデリアのまばゆい光りを受けて輝いていて、本当に神様みたいだ。


こういうのを『神々しい』っていうのかな…。


ぼくは今までこんなに綺麗なものを見たことがない。


ぼくが世間知らずなこともあるけど、それでもぼくは世界中を旅しても、彼女より美しいものを見つける自信はない。


そんなこの子とぼくは釣り合いなんてとれない。


でもこの子の側にずっといたい。


この思いは、今までのどんな感情よりも強い。


これが父さまの言っていた『こい』ってやつなのかな。


それか『あい』?


この二つの違いはよく分からないけど、父さまはあいの方がこいよりも強い想いって言ってたから、あいの方かな?


じゃあぼくは彼女をあいしてるのか。


あいしているものと結婚するらしいから、ぼくは彼女と結婚しなくちゃ。


彼女の鈴の音のような綺麗な声が聞こえる。


ずっと聞いていたいけど、まずは彼女にぼくのこの気持ちを伝えなくちゃ。


後ぼくのこの想いの大きさも。


ぼくは喉の痛みも無視して、出し得る最大の大きさで叫んだ。


「ぼくとけっこんしてください!」


だってぼくはこんなにも君をあいしているんだから!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ