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失楽園

「この地に、今一度神々の楽園を蘇らせるときが来た」

 ある日、平和だった世界は突如現れた「創世神」によって変えられてしまった。山は怒り、大地は震え、海は荒れ狂う。神々の侵略に抗うべく多くの文明社会が立ち上がったが、奮闘むなしく一瞬にして滅ぼされてしまう。抵抗するものがいなくなった地上では、「神々」が独自の領域を生成し今となっては文明社会など見る影もなくなってしまう。それからというもの、残った人類は地下シェルターで暮らし日々を過ごすことになった。

 それから数百年。かつての文明社会国家の一つ、「日本」でフリーの傭兵をしているユウトと自我を持つ記憶喪失の少女型アンドロイドは出会う。

 『これより、〈新世界創生計画〉を開始する』

 

 作戦開始時刻になり、私は目覚め、動き始める。これから始めることは文字通り世界を変え、歴史を変えることになる。その歴史の分岐点に私は今、立っているのだ。


 『聞くがいい、愚かな人間どもよ』


 なのに感情は毛ほども動かない。これを正しいと肯定している「私」もいれば、否定する「私」もいる。まったく、「創世神」とは便利なものだな。選んだ選択一つで世界を滅ぼしたり、逆に文明を発展させたりすることができるのだから。

 

 ならば


 『この地に、今一度我々神々のための楽園を蘇らせる時が来た』


 各地の神々が呼応し始める。数百年、あるいは数千・数万年以来の時代の到来である。争い、奪い、奪われ血なまぐさい、あの混沌の時代を。また、迎えることができる。


 『さあ、暴れ狂うがいい。本能のまま、世界を貪り尽くしてしまえ』


 ならば、思う存分使わせてもらおう。かの失われし〈楽園〉を蘇らせることができるのらば。如何(いか)なる手を使ってでも私は。


 『〈失楽園〉(パラダイス・ロスト)・・・・・これが新しい世界の名だ』


 言い終わると同時に、神々は一斉に動き始める。山は怒り、大地は震え、海は荒れ狂う。あらゆる生命のすべてを飲み尽くさんと動き始めた彼らに最早、止める(すべ)などありはしない。


 私はわらった。先程まで毛ほども動かなかった感情が、今となっては大いなる喜びとなって虚空に響いた。


 

 どうもこんにちは。作者の「ケモミミ」です。更新日は不定期なのであまり期待はしないでください。

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