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Gaillardia・Coral   作者: 海花
森の国
54/105

◆交渉③

「我々は変わらずその依頼、受けたいと思います」


近くに来ていたらしいメンバーと目配せしたガリウスが即座に片膝をつき、続くメンバーと揃って貴人へ行うように跪き、深く頭を下げる。

その様子に満足そうに頷いたライムが答えを訊ねるようにゐぬへ目を向ける。


「ここで、受けないと答える情報屋がいると思うんです?」


はぁ、とため息をついてから小さく肩を竦めたゐぬが受けますよ、と答える。


「後半からよくわかんなかったんだけど、話は終わった感じでいいのかな?」


静かにしっかり食事を終え、食後の珈琲を飲んでいたナツがまとまったぽい?と口を開く。

自分達が口を挟むのもなぁ。と言った感じで聞き耳は立てつつ食事をしていたセンとキーもライムの話を聞く為か手を止めてライムの方を見やる。


「契約が終わっただけですよ。

これから彼らの質問に答えます。

ところで、私が頼んでいたフライドポテトはどうしましたか?」


「あ、ごめん

誰も食べてなかったから私が食べちゃった」


臨時でパーティに皆さんが加わります。と告げるライムがはて、と気づいたように尋ねれば気まずそうに顔を逸らしたナツが美味しかったです。と告白する。

ため息をついたライムが手を挙げて店員を呼ぶより先にセンが元気に手を挙げて追加注文をする。


「まぁ、料理は出来たて熱々が美味しいので美味しく食べられたのならフライドポテトも本望でしょう。

……料理を待つ間に質問を聞きましょう。

最初は、パーティ解散の話でしたっけ?」


呆れたような視線を一瞬ナツに投げた後、小さくため息をついてゐぬの方へ目を向けたライムにゐぬが肯定を示すように首を縦に振る。


「……さて、買っていただく予定の情報提供を請われた私達の過去のパーティですが、…………別に解散はしていないんですよ。

どこがどうそうなったのか色んな噂はありますが、学生時代は確かにパーティ行動が多かったのが最近はさっぱりと言うので色々憶測が飛び交ったものがいつの間にか真実のようになってしまったのでしょうね。

そもそも、別に冒険者ギルド規約にパーティ結成者はソロで任務を受けてはならない。とかパーティ結成中に別のパーティと組んで依頼を受けてはならない。という規定も無いですし、特に解散メリットはありませんからね。

再び動く時に再申請が面倒というのもありますが」


ライムの口から飛び出した事実にゐぬは僅かに目を見開き、【黎明の黒翼】のメンバーは期待に瞳を輝かせた。


「そ、それはいつか必要があれば、あのパーティは復活する、そういうことでしょうか……?」


ガリウスの期待に満ちた問いかけにライムは思案するように目を伏せる。


漆黒ディービィーは魔王領の最前線で防衛戦しているので迂闊に動けませんし、琥珀アンブルは故郷に帰ってしまったので……必要があったとしても復活するかどうかは未知数、としか答えられません」


ライムの回答にガリウス達【黎明の黒翼】の面々が分かりやすく肩を落とす。


「多分ですけど、突然解散したように見えたのは、卒業を待たずに急遽、琥珀アンブルが実家に帰らないといけなくなってしまい、そのまま卒業後すぐに私も漆黒ディービィも仕事で忙殺されていましたから、そのせいでしょうね」


琥珀アンブル……と言うと妖精女王、です?」


一般的に広く伝わっている突然解散した、と言う内容について言及したライムになるほど、と言いたげな顔のゐぬが小さく呟く。


「確か……、妖精女王の出身の地方で後継者争い、みたいなのがあったはずです、それの関係です?」


琥珀アンブルは"調停者"ですので」


ゐぬの確認するような言葉ににこりと笑ってライムがするりと明言を避けたところで

湯気の登る料理がテーブルに運ばれてきた所でなし崩しに情報提供が終了した。

そのあとは食事の間の雑談、と言った感じでパーティに関わる様々な噂の話で盛り上がっていたが1人会話にさっぱり乗れなかったナツが食後の珈琲をお代りしながらなんの話しだったんだろうな、と首を傾げていた。

お久しぶりです、ポケモンが一段落しました٩(>ω<*)و


ちょっとスランプ気味なので森の国の話が終わったら一旦整理の意味も兼ねてキャラクター紹介しようかなとか考えてます。

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