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ヒガンバナ
私は美しく咲く花
悲しげな秋に相応しい花
人は私を不吉なものとするけど
それこそ人の勝手でしょう
私のことをユウレイとか
シビトとか言うけれど
悲しいことは言わないでください
愛されるために咲くのですから
どうか私を愛でてください
秋の夜長に輝く私を
どうか私を慈しんでください
秋の小川に佇む私を
真っ赤に染まる私は
人の血のように見えますか?
鮮やかに乱れる私は
人の死のように見えますか?
人に認められなければ
私は生きていけないのです
私を見つめてください
私を居ないものにしないで