出会い 2
最強伝説が小屋にたどり着いた時には、青年はまだ帰ってきていなかった。
ので、シャドーボクシングなどをして青年の帰りを待っていた。
30分程たった頃、青年が最初に目が覚めた林から帰ってきてのだ。
『こんにちは!2度目ましてですね』
軽く会釈をして挨拶をした。
青年は驚いた表情で、
『あなた異世界人ですよね、言葉が通じるようになったんですね。この前は粗末な態度をとってしまい、すみませんでしたね』
『お気になさらず、自分の名前はさいきょ 君の名前は?』
『アルハと言います。よろしくさいきょ』
青年... アルハはわりかしフレンドリーに接してきた。しかしこの反応は最強伝説には助かるものである。
どんな事にも物怖じしない最強伝説は遠慮がちな人より気さくなタイプの人の方が接しやすいからだ。
軽い自己紹介を終えたらアルハの方から家に寄っていっていいと言ってくれたのだ。
アルハの家の中は生活感はあまりなく必要最低限の物だけがある、そんな小屋だった。
『もう日も暮れるし、今夜は家に泊まっていくといいよ』
『本当に!?ありがとう!!』
夜になり最強伝説はアルハに兵士の人からは聞き出せずにいた事を質問することにした。
『アルハも自分と同じ異世界人なの?町から離れた小屋に住んでいるしさ』
『いや、僕は異世界人じゃないよ ただ魔法の耐性がないから離れて暮らしているんだよ。』
最強伝説とアルハはお互いの事を情報交換する様に朝まで語り合った。
アルハは元々アルトゥーレの住民でありながら、魔力耐性が無い為に家族と別れて1人暮らしをしているとの事 魔力耐性が有る無しでの差別があるわけではなく 区別として別々の生活を余儀なくされているらしい。
アルハ18という若さでも1人暮らし歴はもう10年になるという。
何故かアルハとはお互いの事を話し合う前から うまが合うとおもったら、似た様な境遇で育ったからだったのかも知れない。
すっかり夜が明け朝になった時、アルハから
『しばらく一緒に住まないかい?他に行く宛も無いだろうし、この辺はあまり凶暴ではないにしても魔物が出るからね、どうする?』
『魔物かぁ... 1度闘ってみたいなぁ、で 何処に魔物は出没するの?』
アルハは最強伝説が元いた世界で強い男であることを昨晩聞かされてはいたが、まさか闘いたがるとは思っていなかった。
『さいきょ... 魔物と関わりを持つことなんて百害あって一理無しだよ... それより一緒に暮らす件はどうするんだい?』
『あ あぁそれは非常に助かる‼あてが出来るまで世話になりますっ‼』
こうして最強伝説とアルハはしばらくの間共に暮らす事になったのだ。
『さぁ朝になったしランニングでもするか、アルハもどう?心臓止まるかってぐらい自分を追い込むまで走るんだけどさ。』
『心臓が止まる!?い いや遠慮しとくよ... 』
アルハは、さも当たり前の様に恐ろしい事を言う最強伝説に若干引きつつも
『帰ってきたら朝ごはんにしよっ、だから僕はしたくをしなきゃ。いってらっしゃい。』
『おお!朝飯楽しみにしとくよ‼んじゃ。』
最強伝説は林の周りをげんかいまでランニングする事にした。