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ERROR CODE:0x001 Prologue<1>

初投稿です。自分の書きたいように書いたらこうなりました。指摘修正頂けると嬉しいです。

暗い、寒い夜。

じめじめとした空気をまとい降り続く雨は少年の体を容赦なく打ちつける。

しかし少年は地に伏した体を動かすことはなかった。


彼は、その赤黒い血を濡れた地面に広げて僅かな意識の中思う。俺の人生は、ここで終わってしまうものだったのかと。



……………………



高校三年のゴールデンウイーク明け。教室についた俺、坂田正治(さかたまさはる)はいつもの窓際の席へ向かう。クラスには既にクラスメートが何人も来ていて、それぞれがいくつかのグループに分かれ談笑していた。

彼らは俺が戸を開けた瞬間、一瞬静まり返ったが、また何事もなかったかのように話し始める。まるで何も入ってこなかったかのように。


高二になってから、クラス全員から無視されるようになった。理由は一年経った今でもわからない。ただ一つ言えることはそれが全員一人一人の意志による物だということだろうか。

人付き合いが苦手、普通の会話もまともにできない俺は中学の頃にいじめられていた。堂々とからかってくるいじめっ子を、先生は誰一人として咎めることはなかった。当然、自分はそんな生活を望んでいなかったし、逃げ出したくてしょうがなかった。だからこそ、親に頼み込んで一人暮らしして遠方の高校に進学することを許してもらったのだ。いじめられていることを親に打ち明けたのは、このときが初めてだった。

俺がいじめられていることを知った両親は、はじめ俺の言うことを信用しようとしなかった。しかし、地元を離れる決心をした日から集め続けてきた証拠を示した。机に貼られた罵詈雑言(ばりぞうごん)を書き連ねた紙や折られた筆記用具、靴で踏んだ跡の残る体操服や自身の痣を見た母親は泣き崩れ、なぜもっと早く言わなかったのかと涙ながらに叱責した。そして、今まで見せてきたそれを大きく上回る優しさをもって俺を抱きしめてくれたのだった。


それから、東京の普通高校を探し出して志望校とするのはそれほど時間はかからなかった。担任は「そうか」と言うだけだった。

しかし、きっといじめられる原因は結局自分にあったのだろう。高校生になっても友達というものはできることなく、格好の標的(ターゲット)になるだけだった。

中学でのいじめを親に打ち明けたとき、もう二度と心配も迷惑もかけないと自分に誓った。だからこそ、今度も隠そうとした。隠すために、親とのメールは次第に嘘で塗り固めてられていった。中学の時のように、証拠は集めないことにした。もっとも、彼らのいじめは物的被害は出なかったので、証拠を集めようがなかったのだけど。

いちおうTSモノのつもりですが、TSシーンはもう少しあとになります。



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