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つまり  作者: 石本公也
99/126

つまり、そいつは転校生。15ページ

「……猛!」

目の前に、修がいた。場所は、清涼学園の無駄に豪華な校門のところである。

「……修、今は女、かかりなんだが」

ゆっくりと首を回しながら、俺は修にそう告げる。今は学園内だから良いが、外だったら注目されてしまうだろう。猛なんて女子は、いないからな。

コキンと軽く首を鳴らす。別に今から喧嘩を始めたりするわけじゃないが。

「……ああすまん。呼んでも反応が無かったからな。検査はどうだった?」

「いつもどおりの異常なしだ。所で、どうしてお前は校門なんかに?」

「まぁ、ゴミ出しついでに用務員につかまってな。脚立運んでた」

重かったぞーと、修はケラケラ笑う。

「そいつは災難だったな」

せっかくの日曜日なのに。と、修の横で歩き出しながら俺は言った、修も横をついて来て、俺達は並んで寮に向かう。

そういや明日の授業は何だとか、山崎さんが今度はカメを拾っただとか、そう言った他愛ない話をしていく。首が疲れるので、お互い顔を合わせたりしないが。

ふと、寮から校門に向かう道に差し掛かったとき、俺の頭に何かが降ってきた。

どうせ葉っぱとか、落ち葉なんだろう。もしかしたら、しぶとい桜の花びらか?とにかく、髪飾りでもないのに頭に何かを乗っけてるのは駄目だよな。早く取らないと……。

「おいかかり、お前髪に桜がくっついてるぞ?」

あ、桜か。なら無理して取る必要は無いな。後で鏡を見ながら取れば良いだろう。

自分で取ろうとしても、なかなか上手くいかないので、俺は一旦諦める。

いや、待て、それよりも簡単に取る方法があるじゃ無いか。

「修、お前、俺の頭に乗ってるものが見えてるんだよな?」

「ああ」

「取って」

そう、誰かにとってもらえばいい。俺は修が取りやすくなる様に立ち止まる。少しして、髪がやや引っ張られる感覚がした。

「どうだ、取れたか?」

「ああ、取れた」

本当に取れたのか、修の方を向く。修が持っていたのは、桜のーーーー

(がく)?」

花びらを全て落とし、赤茶色の茎だけになった桜の萼が、修の手にあった。

……確かに桜なんだけどさぁ。花びらの一つも無い萼ってどうよ?と、ついつい考えてしまう。言葉通り花が無い。つまりあんまり綺麗じゃない。花びらだったら良かったのに。

「もう既に葉桜って感じだな。気温はまだ暑くないが」

萼を指先で弄くりながら修が言う。そんな事をしていると、何時の間にか、寮の前にやって来ていた。

そして、寮の前に一人、

「やぁ、日曜日にお出かけかい?」

「よぉ、女の姿で合うのは三回目になるな」

伊坂が居た。相変わらずの美少年だ。

彼もゴミ出しの様である。清涼学園では、寮生活で出たゴミは、水曜日と日曜日に出す事になっている。このゴミだしを忘れると、部屋が臭くなったり、ゴミにスペースを取られたりするので、寮に住んでいる生徒は、しっかりと日曜日にはゴミを処理しているのだ。

定位置のゴミ捨て場にビニール袋を放り込んだ伊坂を見ていると、俺はなんとなく、聞きたい事がでてきた。

「なぁ伊坂、お前の母親って、どんな顔をしてるんだ?」

 こいつの容姿は、何度でも言うが軽く引くくらいの美少年である。確かに、こいつの父親である伊坂浩二は、整った容姿をしているものの、それだけでこんな美少年が産まれてくるというのは納得がいかない。だから、こいつの母親がどんな人か見てみたいのだ。整形だったら、美少年でも引く程ではないだろう。

「僕の母親か?そんなものみてどうするんだ?」

「気になっただけ。別にばら撒いたりしないから安心しな」

伊坂は、ほんの少しだけ考えるそぶりを見せた。そして、寮の入り口である自動ドアをくぐると、おもむろに左ポケットに手を突っ込んだ。

「まぁ別に良いだろう。少し待っててくれ」

そしてポケットより携帯を取り出し、俺に向かってそう言う。携帯の中に親の写真があるのかこいつ。

普通アルバムとかパソコンデータに入ってる気がするんだけどな。

「取り敢えず言っておくが……僕はマザコンじゃないぞ。家族写真があるってだけだ」

あれ? 顔にでてたかな? 伊坂にじっとりとした視線を向けられて、俺は思わず両頬に手をやった。そしてぐにぐにと顔を揉む。

「かかり、何してんだ……。」

おっと今度は修にじっとりとした視線を向けられてしまった。取り敢えず手を下ろす。まだ睨んでくる。口笛で誤魔化す。修は溜息を吐いて、もう睨んでこなくなった。

「あ、あった。少し遠いが、これで良いか?」

そして、修が睨むのを止めると同時に、伊坂が携帯電話を見せてきた。修と共に、携帯電話の画面を覗き込む。

「「…………」」

そして、二人で絶句した。

なんと言うかこう……家族揃って反則的な顔をしているな。カンッゼンに遺伝じゃねぇか……。

おそらく兄弟なのだろう。ピースサインをカメラに向かって突き出している子供が満面の笑みで写真の中に居た。その子供の隣に、伊坂 友晴。家の玄関前で取られているその写真は、彼が言ったように家族しか写っていない様だ。 そして、一番気になっていた伊坂の母親。

物凄い美人だ。

写真に写っている四人家族は、みんな美人と美少年で、両親の顔を見れば、子供がここまで格好良い顔をしている理由が分かった。

「……す、凄い家族だな」

戸惑った様な声でそう言いながら、修は伊坂に携帯を返す。伊坂はそれを受け取ると、なぜか俺に向き直る。

なんだ?

「君も十分凄いと思うんだけどね」

心まで読むか⁉凄い家族って言ったのは修だぞ?俺は考えただけだぞ?

「……俺が凄いのは、普通の人とは違うってだけで……」

「いや、そう言う意味ではない」

俺の言葉を遮って、伊坂は否定した。そう言う意味ではないって、どう言う意味ですか?

「凄いと言うのは、君個人の容姿の話だ。男でも、女でも、なかなかの顔をしている。実に反則的だ。実際今の君は、可愛いらしいよ」

「……………」

……えーっと、えーっと、なんだこれ。容姿を褒められるってのは別に良いが、えーっと、なんだこれ。意趣返し?

今まで清涼学園に居たものだから、容姿を褒められたところでただの男子校フィルターがかかっているもんだと思ってた。だから今まで相手にしなかったが、今日言って来たのはほんの一週間前に清涼学園にやって来た転校生である。

……ちくしょう無駄に嬉しい。

「ああ、そう言えば、君は女の子の時も猛と言うのかい?」

自分が先程言い放った言葉の重みを理解していないのか、伊坂は先程と変わらぬ調子で質問して来た。

俺は一旦溜息を吐いてから

「そんな訳無い。女の時は女の時でちゃんと名前がある」

と言った。すると伊坂は右手を俺に差し出しながら

「そうか。それなら教えてくれないか?僕は伊坂 友晴だ」

と言って来た。もう一週間前に知り合っているのに、今更握手か?でも、まぁいいか。

「…………俺は……私は、神鎌 かかり。よ ろ し く転校生」

そう言って俺は、差し出された右手に応えた。

15ページって言う話数は、正直ちょっと驚いています。全く文章の構成力の無い人間が、「じゃあちょっと伏線みたいな物をやってみよう」で書いていき、15ページ。

はっきり言って回収も出来なさそうな(元々伏線として考えちゃいない)所が大量に出来ちゃって、誤字も凄い多いし、どーしようって感じです。

勿論この後も続けて行きますよ?更新まだまだ続きますよ?

しかし、ここで感謝の言葉を。

一瞬でもこれを読んで下さった方々、この作品を読み続けて下さっている方々、お気に入り登録して下さっている方々、評価して下さった方々、感想を頂いた皆様、自分の中二病を暖かく見守ってくれる友人。

本当にありがとうございます!

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