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つまり  作者: 石本公也
78/126

つまり、行事は重要で 1ページ

ふと見てみたら、最初の方、約1200文字だったんですよ。一話の文字数が。今はだいたい1000文字。もうちょっと頑張ろうと思いました。

「せっかく女の子が居るんだから、雛人形位飾っても問題無いでしょう?」

寮の玄関に飾られた雛壇を指差して、寮母さんはそう言った。

「確かに、女子は居ますけど、高校生ですよ?健やかな成長を祈る程でも無いでしょう?」

俺は、呆れた声で清涼学園(せいりょうがくえん)の寮母、山崎(やまざき)さんに言った。現在、学校が終わった放課後。そして、いつものように和樹(かずき)達六人と、寮に帰って来ると、寮の玄関に、立派な五段の雛壇が飾ってあったのだ。

「あら?高校生は十分まだ子供よ。しっかり大人になるまで、心配なの。それに、自覚してるかわからないけど、女の子の心は、したたかだけど脆いのよ?」

微笑みを浮かべながら、山崎さんは言って来た。ただ、俺に言うのはなんか違うと思う。俺は、完全な男子ではない。それに、完全な女子でもない。日本の法律的に、『間性』に分類される様な身体だ。……まぁ、俺の様に男の状態、女の状態って身体が入れ替わる人はいないだろうけど。

「それに、ちゃんと桃花酒も用意したし、綺麗で歴史の資料に使われそうな和服も、用意してあるんだから」

「ノリノリ過ぎな気がします。」

山崎さんの言葉に、俺は溜息を吐いた。そして雛壇の方を見て、子供の様に雛人形を眺めている優太(ゆうた)達を見て、更に溜息を吐いた。

「せっかくのお祝い事なのに……」

山崎さんが拗ねた様に呟いた。若いな、この人。

俺は腕を組む。そして、今度はぼんぼりに夢中な五人を見ながら、思い出した様に山崎さんに尋ねた。

「そう言えばさっき、和服を用意したって言ってましたよね?どんなものなんです?」

俺がそう聞くと、山崎さんはその豊満な胸をえへんっ!と張って、

「それは、古い巻物に出て来そうな、とても綺麗で、素敵な着物よ。流石に十二枚も用意出来なかったけど、一人三枚は用意したわ」

十分に多い。それに、三枚ってのは多分長着か羽織とかの事だろうから肌襦袢とかも合わせて五枚位着るのか?うわーおもたそー。

それに、和服を着た所で、何するつもりなんだか。

「寮から少し離れたところに、小川に橋がかかってる所があるでしょう?あそこに和服着ていたら、絵になるかなーって!それに、その写真売れそうだし」

「マジで何するつもりなんですか!」

見世物じゃ無いんだし、俺達にメリット無いし!

「そうは言うけどね。こっちだって寮の裏で飼育してる動物達が大変なのよ。最近新しい子も来たし、お金かかっちゃって」

「また何か拾って来たんですか」

再び溜息を着く俺。

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