表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
つまり  作者: 石本公也
77/126

つまり、男達の願い?6ページ。

やってきたのは、2月の14日。作り上げた240個近いチョコレートを鞄の中に入れ、これから教室で起こる事を考えてげんなりしながら、俺達は寮から校舎に伸びる一本道を歩いていた。

俺の横で、早速チョコレートを食べている和樹達のテンションは高く、それはこれから、クラスメイトに渡した後がどうなるか、容易に想像出来た。

「男子校って、何でこう女子と関わるイベントに熱いのかな?」

ぼんやりと、空を眺めながら、俺は呟いた。

「男子校だからでしょ?」

男共を無視して、燕が言った。その言葉に、俺は何となくで納得する。

後ろをチラリと見て見ると、優太達は既に袋を開け、中味を食べている。

「かかり、燕。美味いな。これ」

飾がチョコをバリバリ食べながら言って来た。途中、俺達を追い抜こうとした人達が、羨ましそうな表情で俺達を見てくる。が、無視だ。

「ありがとよ。飾。最初に感謝の言葉を述べたのはおまえだ」

そう言って俺は髪をはらい、校舎の中に入って行った。










教室に入ると、クラスの男子達が、全員そろって待っていた。そして、俺達がやってきたことに気がつくと、何故か教室中に緊張が走る。その緊張感漂う中、男共は、チラチラと、期待した様な目で俺達を見て来たのだ。……なんか、ちょっと引いた。

 もうチョコレートあげるのをやめてしまおうか?一瞬そう思ったが、もう約束してしまったし、しょうがない。とりあえず俺は、教室の入り口の近くに座っていた奴に、鞄から取り出した、水玉模様にラッピングされた袋を差し出した。

「はい、バレンタイン」

少し素っ気なかっただろうか?言った後にそう思い、俺は渡した男子生徒の方を見る。男子生徒は、チョコレートを、まるで黄昏の夕日を見るような目で、うっとりと見つめていた。

ああ、心配した俺が馬鹿だった。

「はいこれ、バレンタインだよ」

後ろで燕の声がする。振り返れば、最早配給のおばさんのようにチョコを配っていた。もらう男子達は、見栄を張っているのか

「おお、サンキュ」

「ん、そこ置いといて」

等と素っ気ない。

だが、その表情は隠しきれておらず、口元が僅かに上がっている。と言うかはっきりにやけている。内心溜息を吐きながらも俺はチョコを再び配り始めた。

暫くして、配り終えると、男子達は部屋の隅に集まって何やら色々と話している。さりげなく近寄って聞き耳を立てていると、どうやら他のクラスの連中に、貰った事を自慢しようとしているらしい。そのどういった反応をすれば良いか分からないくらいのプライドに、俺と燕は、ただ呆れていた。

「かかり、この景色を見てどう思う?」

燕が、腕組みしながら聞いて来た。

「どうって……どう言って良いのかわかんないよ」

俺は答える。燕は「そうだよねぇ」と呟いてから、息を吸って、

「みんなぁ!喜んでいるとこ悪いんだけど」

と、男子達に声をかけた。一斉に振り返りクラスメイト。その顔は、まだにやけている。そんな男子達に向かって燕は、笑顔でこう言った。

「ホワイトデーのお返し、忘れないでよ?」

瞬間、にやけていた顔が、一斉に青ざめた。

つまり、ネタ詰まり。

ってダジャレとかじゃなくマジでネタねぇ。

このままだと2/10に更新出来ないかもしれない。何か妙案が無いかなーって現在頭をフル活動。三月ネタか春休みネタ降ってこーい!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ