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つまり  作者: 石本公也
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つまり、レク大会だよレク大会 4ページ

学園主催のレク大会は、なかなかに白熱した試合を見せてくれた。

関門の一つ、百マス計算は、高等部や大学部より早く、中等部が素早く突破したし、体力系勝負の関門では、運度系の部活に入っている人が最も少ない高等部三年二組がチームプレーでトップ通過したりと、意外な展開で進んで行った。パスワードが懸かっている関門では、迷路早抜けと言ったややこしそうなのもあれば、先生とのジャンケンというシンプルなのもあった。いよいよ、この大会もラストスパートだ。

「おおっと?ほとんどの暮らすが各関門からパスワードをもらっている中、高等部二年二組は、他クラスのパスワード伝達を盗み聞きしているっ!これは反則ではないし、関門をクリアする必要もない!」

八津さんは、最初と変わらず実況を続けている。

「ずる賢いって感じですね…」

俺は人がとにかくたくさん映っているモニターを見ながら呟いた。

「もうどこが優勝するかわかりませんね」

燕もコメントしている。

しばらく三人で実況をしていると、八津さんの横にいた数人の放送部員が、急に忙しく騒ぎたした。何だろう?そう思って見ていると、放送部員の一人が、八津さんに一枚のかみを渡した。

「さぁただいま情報が入って来ました。時計塔入り口に中等部三年三組、高等部三年五組、大学部心理学科の人達が現れたようです。どうやら優勝はこの三クラスに限られたようだぁ!」

紙をもち、マイクに向かって叫ぶ八津さん。

そんな八津さんの目の前のモニターが切り替わり、時計塔広場が映し出される。

その画面を見て俺は気になったことを、八津さんに聞いてみた。

「あの……時計塔内部にはカメラは無いいんですか?」

そう、映ったのは、時計塔広場。つまり、時計塔に入る入口である。そのため選手がモニターに映って居らず、どこのクラスが一位なのか分からない。

「内部と、ゴールの文字盤前は、学校側の許可が下りず、設置していませんよ」

俺の質問に八津さんが答える。その後

「さぁ再び情報が入ってきました。一位でゴールしたのは中等部の三年三組、三年三組が優勝です!」

マイクに向かって叫ぶ八津さん。

「続いて二位は大学部心理科、三位に高等部三年五組と続きます」

「中等部が一位なのは意外…ですね」

俺は時計塔広場の定点観測カメラになりかけているモニターを見ながら言った。

「確かに高等部の方が有力でしたね。さぁ、優勝したクラスは、明後日土曜日の十時から二時間。無料カフェをご利用できまーす。事情があって参加出来ない方は、当日までならアイスがもらえますよー」

八津さんはそう言って、この放送を締めくくった。

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