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つまり  作者: 石本公也
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つまり、里帰り。 4ページ

初詣の帰り道、信号待ちをしていると、不意に、陽がこんな事を訪ねてきた。

「なぁ猛。お前なんて言うか、その、元に戻りたいとかおもわないのか?」

信号が青に変わり、周りの人が歩き始める。

俺は驚いて、隣に立つ陽を見た。

「戻りたいって、どう言う事?」

横断歩道を渡りながら聞き返す。

「いや、お前って、不思議な体質だろ?なんて言うか、性転換しない、普通の身体に戻りたいとかって思わないのか?」

歩みを止めず、俺の前を歩いたまま、陽は言った。

「でも普通は戻りたいと思うでしょ。ねぇタッケ?」

愛香がそう言って俺の方を向く。

元の、普通の身体に戻りたいと思った事…か。最初に性転換したのが四月の後半。そこから、もう十ヶ月経っている。

「思い返してみたら、戻りたいって考えた事無いかもしれない」

ポツリと、呟く様に俺は言った。

「えっ?思わないの⁈」

愛香は驚いた表情で俺の顔に迫ってきた。あと少しで頭突きを喰らいそうだ。

「………でも、私の知ってる子もタッケと似た様な体質だけど、普通の身体になりたいって言わないわね…」

愛香は俺の目の前から離れ、顎に手を当ててブツブツ言っている。

「って事は姉ちゃん、このままでも良いの?」

「今のところ、元の体質だろうと今の体質だろうとどっちでも良いかな」

「普通そんな体質になったら精神が参っちまうだろうよ。全く、どんだけ神経図太いんだか…」

翔と陽がそう言って溜息をつく。

この身体、どっちかと言うと不便だろう。新しく買わなきゃいけないのもあったし、その時の性別で行動が変わるのだから。

「でも、私は女の子の時の方が良いかな~。服を着せるのが楽しくて」

後ろから愛香が言ってきた。飛び掛かって来ないのは、和服だからだろうな。

「あー俺はやっぱり男の時の方が良いかな。いじられないし、おだやかに過ごせるしね」

苦笑しながら俺は言った。その時、前を歩いていた陽が、振り返って、こんな事を言った。

「なぁ愛香、将来猛は、嫁を貰うのかな?それとも嫁に行くのかな?」

「はい?」

なんだそれは。なんでそんな事をいうんだ。

「姉ちゃんは普通に独りでいると思うよ」

「私も……て言うかそれ相手が絶対まともじゃないでしょ。…行くにしてももらうにしても」

二人は呆れた表情で陽を見ている。その反応がつまらなかったのか、陽はそっぽを向いてしまった。









「それじゃ、また来年に」

「そうね。また来年ね、猛君」

おじさんおばさん祖母いとこに別れをつげて、車に乗り込む。まぁまた来年会うのだけれど。それに、これ以上この身体の事を説明する事もないだろうし、少しばかり気楽だ。

そんな事を考えながら、俺は車のシートにもたれかかった

なんか自分の文章読んでいると、キチンと締めが書けていないんです。あやふやに終わらせているのが多かったり、

終わりよければ全てよし。頑張らないと。

さぁ次回は、新学期ですよ?

お楽しみに~

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