つまり、クリスマスって訳。 6ページ
「もう大丈夫なのかよ」
「見てみろ。ピンピンしてる」
次の日、昨日の風邪が嘘のように体の具合は快調。俺達は、別に何をする訳でも無いが、集まっていた
いやね、まだクリスマスまで日にちあるし、遊園地でもないのに今から盛り上がるのもどうかと思う訳よ。今から浮かれてもなんかなぁ~って感じだしさ。
とにかく、暇になった俺達は、カレンダーをボーっと眺め、床に寝転がり、ゴロゴロしていた。
「暇だ~」
「ひまだね」
「暇だな」
発する言葉もこれくらい。まったく、しょうがないのでクリスマスまで日にちを飛ばすか。
そんな訳で十二月の、二十五日。
外は幸せムード満載。寮内は恨みのムード満載でやって来たクリスマス。
「あいつらこれ見てどんな反応すると思う?」
「普通に食らいつくとおもうな」
完成したケーキを箱にいれて、パーティー会場となる優太達の部屋に向かう。学校内もBGMでクリスマスソングを流していた。
「雪とか降らないかな?」
「空を見なさい。快晴ですよー」
「夢が無いなぁ」
浮かれているのかピョコピョコ跳ねる155cm。ケーキは俺が持っているから大丈夫だが、目を離せば転びそうだ。
だが浮かれていたのは気分だけの様で、危なっかしかったものの、一度も転ばずに優太達の部屋に着いた。なんだか、子供を見守る親の気持ちがわかった気がする。
「みんないるー?」
ドアを開けて、玄関から問いかける。
「「「「みんないるー!」」」」
中から、元気な声が聞こえた。
部屋の中に入ると、リビングに堂々飾られている偽物の木があった。テーブルにはいつ作ったのかピザやチキンがあり、豪華だ。俺はケーキの入った箱をテーブルの上において、修達の方を見た。修達は、ゲームで盛り上がっている。
「今誰が一位?」
持ってきた物を全てテーブルに置いて、俺は飾に話しかけた。
「優太。以外とこいつ強いんだよ」
目線はゲームに向けたまま、飾は答えた。
「お前このゲームやり込んでるとさ言ってなかったっけ?」
「っるっさい!」
だいぶのめり込んでるな飾。と
「お?修が一位になった」
床に座ってゲームを見ていた燕が言った。言わなくても分かるんだがな。
数分後……
ゲームは結果、突如這い上がって来たダークホースの和樹が戦いを制した。