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つまり  作者: 石本公也
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つまり、大変な事に… 7ページ

なんとか今日中に書き切れました。

日が登っては仕方が無い。俺達は着替(きが)えて、ロビーに向かった。

別にロビーで何がある訳でもないが、(ただ)なんとなく暇を潰したかった。ロビーには、雑誌や軽い小説などが置いてあり、俺達は適当な雑誌(ざっし)を取って、クロスワードパズルを解いたりしていた。俺はうーんと伸びをした。そして、ふとフロントの方を見ると、秋永さん達がやって来た。時計を見ると、七時を()している。成る程。朝食か。

「こっちにいたの?探したよ。部屋に居なかったからさ」

佐山さんがこちらに気がついて話しかけて来た。

(ひま)だったもんで」

雑誌をしまって俺達は立ち上がった。

朝食を終えた後も、俺達は適当に部屋に居た。暇だなぁと思っていると、時間がとてもゆっくりに感じる。窓の外は、木々が葉っぱを落としていた。

「………?」

突然、頭が重たくなった気がした。それと同時にもの(すご)く眠い。だが別に暇だし、眠っても良いか。だが、このどうしようも無い眠気。どこかで体験した気がする。そう、結構前に………

「暇だからちょっと遊びに来たよー」

部屋のドアから秋永さん達の声を聞くと同時に、俺は(たたみ)に倒れ込んだ。









「う…うぅん」

目が覚めた。起き上がる。周りを見ると、秋永さん達が(おどろ)いた表情をしている。修達は、呆れた顔をして俺を見ている。なんだろう。

「その…猛君なの?」

秋永さんが不思議そうに見ている。頭をかこうとして、量が多い髪に触れて、俺はどうして秋永さん達が不思議(ふしぎ)な表情をしているのかが分かった。

俺は不思議な体質だったと。

さっきまで忘れていた。そうだった。あの眠気は徹夜した時に起こる強制変化だ。もちろん、温華(おんか)の人達には教えていない。まったく、凄いドジ踏んだもんだ。

「あ……あの…」

呆然と俺を見ている秋永さん達に説明しようと口を開いた時だった。

「っかわいい!」

彩森(あやもり)さんが、佐山さんが、草野(くさの)さんが、俺に飛びついて来た。

「ふわっ!」

押し倒される俺。

「何この髪。どうやったらこんなに綺麗(きれい)で真っ直ぐでいられるの?」

「しかも真っ黒。濡烏色(ぬれがらすいろ)ってこんな色の事を言うんだろうなぁ」

「顔が何より美人!このほっぺ!可愛い!」

「ち、ちょっと、少し落ち着いて…」

「男物の服なのがなぁ」

「じゃあ着替(きが)えさせれば良いじゃん」

「「賛成!」」

「さ、男子達は外いった!」

佐山さん達にまくしたてられ、部屋の外に行く和樹達。何故か天冠(てんがん)さんも出て行ったが、助けてくれよ。

「さあ、どんなお洋服を着させようかしら」

笑顔を浮かべる彩森さん。それは俺には、悪魔の様に見えた。

第五十話‼

文字数は少ないのに無駄にページが多いこの小説ですが、五十話と言う節目に来ました!

次回は、知った事。

おたの。

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