つまり、俺は女になったのか 3ページ
更新は、結構大変な事だったんですね。
色々学んで行こうと思いました。
保健室に着くと、そこには校長先生がいて、他にも世界史の小鳥遊先生や、理科の高梨先生、体育の山田先生がいた。
俺が近づいていくと、俺に気づいた先生達は、笑顔を向ける。
「あ~神鎌君、あ~君が女の子になったといことなんだけど、え~この先転校するにしても、どっちにしろ色々あるからね、今日は身体測定みたいなのを行うんだよ」
校長先生がこっちを向いて言った。またハゲに侵食されてるし。
いやそんな事考えてるんじゃなく、
「あの、そろそろ一時間目が始まると……」
俺はおずおずと疑問を言うと山田先生が、
「一時間目は体育だから、測定にしたんだよ」
成る程、納得。
「じゃ、後は高梨先生、お願いします。」
校長、小鳥遊、山田先生の男性陣はそう言い残してさっていった。小鳥遊先生はなにしに来てたんだろう………。
「じゃあ、入りましょうか」
高梨先生にいわれて、俺は保健室に入った。
白のイメージが強く、壁には健康に関するポスター、学校で一番清潔な場所ーーー保健室。
そのイメージに全く似合わない物があった。
清涼学園の養護教諭である。
養護教諭の武川先生は、何故か汚れている白衣を着ていて、タバコをふかしている。
ボサボサな頭は清涼感なんてなく、掃除ロボットにゴミと認識されてそうだ。
「武川先生、測定を始めたいのですが……」
高梨先生が武川先生に話しかける。武川先生は、フーッと煙を吐き出し、
「あいよ」
とだるそうにつぶやく。そして「よっこらせ」と爺さんみたいに立ち上がり
「保健室を使う奴は滅多にいないんだかなぁ」
と言っていた。一昨日俺が倒れた時も保健室に運んでるはずだから、珍しいのだろう。
武川先生が出て行った後、高梨先生の
「さぁ、色々測るから上着を脱いで」
と言われて、俺のぼーっとしていた頭が起きた。
いきなり放送で呼ばれたから、体育着を持っていない。俺はブレザーだけを脱いだ。
「え~っと、まずは身長を測りましょうかね」
毎回毎回、この身長測定機と対峙した時は、嫌な気分にさせられる。
しかし、今回は女になったからと言う事で身長を測るのだ、小さかろうが、「女になったから」という事で、傷付くことなんかーーー
「身長は……158cmね」
男の時と同じって………。
そういえば、制服も男ものだが、べつにぶかぶかという訳じゃ無いし、気付くとこはあったのか。
「次は体重ね。」
傷付いた俺を無視して、高梨先生が体重計のところから俺を呼ぶ。体重も、そんな変わってないんだろうな。
「体重は……46kg」
いや、少し減っていた。男の時より三キロ減ってとこか……
その後の座高も男の時と同という結果だった。
その他にも色々測ったんだが、思い返すのも恥ずかしいので割愛とする。
測定が終わって、教室に戻ると、
「なぁお前本当に猛?」
「さっきまでなにしてた?」
「女になったってことは………なぁ?」
一気に質問攻めを食らった。
「うるせえよ。一気に質問すんなとりあえず落ち着けそして俺は俺だし、さっきまで身体測定だ、最後の質問には答えん」
俺は矢継ぎ早に言葉を繰り出し、飾と燕の所へ逃げた。
俺が近づいていくとふたりは
「おお、終わったか。どうだった?」
「今日の体育は疲れたよ」
と、話して来てくれた。
「こっちは身体測定だった。あんまし男の時とかわんなかったな」
「男の時と変わらなかったって…ああ、だから目線がいつも通りだなぁと」
その言葉を言い終わった後、飾は腹を抱えてうずくまる。身長に触れる奴には鉄拳だ。
「確かに男と女だし、色々違うけど、大きな変化と言ったらこの髪位だからね。」
「でも確かにな、腰ぐらいまであるし」
燕の言う通り、女になって一番の変化はここだろう。まっすぐで、腰まである黒髪なんて、アニメぐらいのものだからな。
「にしても寮に帰ってから話そうぜ。周りのやつらも聞いてるし」
いつのまにか復活しした飾が「確かに」と思わず言ってしまいそうな事を言うので、話を切り上げた。
その後の授業中。俺はずっと目線を感じて、全く集中出来なかった。
考えてみたらまだまだ序盤…
さて次回は、清涼学園の寮の話です。
猛に新たなものごとがーー