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つまり  作者: 石本公也
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つまり、他校交流会? 2ページ

「えー、お前らも知っての通り、明日、温華女学院の生徒と交流会を開く。くれぐれも問題を起こさないようにな」

担任の先生の注意は、生徒の耳に入っているのだろうか?

「会場は、パーティーみたいになってるから、自由にいられる。ただし制服で参加する事」

パーティーみたいって事は、ご馳走(ちそう)が出るのだろうか、なんだか楽しみだ。俺は交流よりもご馳走に心奪われていた。

「ではこれでホームルームを終える。礼」







その盛り上がりは、寮に帰ってからも続いた。

「やっぱボタンは第二まで開けて、ブレザーの前は止めないよな」

ここまで来るとこいつら、期待しすぎのような気がするのだが。

無駄にカッコつけようとするやつらを無視むしして、俺は燕に話しかけた。

「なぁ燕。お前俺達が交流会に行っている間、どうするつもりなんだ?」

「どうするって・・・別に何も」

燕は目線を馬鹿共に向けながら言った。

俺はどう返そうか迷ってしまった。俺らがパーティーを楽しんでる間、こいつは一人でお留守番。心配することはないのだが、少し引っかかる。

馬鹿共を見ながら、俺は少し不機嫌になった。






パーティー会場は、学園のそとで行うらしく、俺たちはバスで会場に向かう。バスに揺られながら思うことは人それぞれらしく、身だしなみの最終チェックをしている奴、カラオケと言って騒ぐやつ、なぜかトランプをしている奴など、それぞれが好きなように過ごしていた。

「猛。会場が学園の外って事は、一体どんなとこなんだろうな」

俺が窓の外に目を向けていると、前の席から優太が頭を出した。

「確かにな。相手側あいてがわの学校も私立なのに、わざわざ外でやるんだ。なんかとてつもない建物かもしれない」

俺は外から優太に視線を移して言った。

「やっぱそう思うか?だとしたら、どこに行くか予想がつきそうだけどな」

「でも温華って隣町となりまちだろ?だったら学園じゃなくても不自然じゃない気がするけど・・・」

「だとしたら温華でパーティーをするのか?それはすごく良いな」

「何考えてんだ。女学院が男子招き入れるのかよ」

「家庭の事情とかあれば…」

「ある訳ないから。……っておいあの建物…」

俺は窓の外に映った大きな建物を指差した。

その方向を見て固まる優太。バスの中も、建物に気づき始めた様で、驚きの声が上がっている。

「………あんな豪邸でパーティーするのか」

優太がポツリと(つぶや)いた。

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